保険営業の面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方【2026年版】
保険営業の面接で、第二新卒が最初に戸惑うのは「知り合いは何人くらいいますか」という質問かもしれません。会社によっては今も聞かれます。ただ、この質問にうまく答えることが合否を決めるわけではありません。
保険は、お客様の人生や家族の将来に関わる商品です。面接官が本当に確かめたいのは、お客様の状況を丁寧に聞き取り、必要な保障だけを提案し、契約を急がせない人かどうかです。無理に勧めた契約は、すぐに解約されたり、苦情につながったりして、会社にも本人にも残りません。
この記事では、一次・二次・最終で見られている点を分け、想定問答12とそのまま使える答え方を整理します。なお、保険の募集や給与の仕組みに関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は応募先の説明や、関係する専門機関の情報で確かめてください。
1. 結論:面接は3つの軸で採点されている
| 軸 | 見られていること | 答えに入れるもの |
|---|---|---|
| 聞き取る力 | お客様の状況と不安を丁寧に聞けるか | 相手の話を聞いて提案を変えた経験 |
| 誠実さ | 必要以上の提案をしないか | 勧めすぎなかった経験 |
| 続ける力 | 断られても行動を続けられるか | 件数を続けた仕組み |
2番目を話せる応募者は多くありません。保険営業は成果が数字で出るため、面接官は「契約のために無理をしないか」を気にしています。「お客様に必要ないものは勧めなかった」という経験を話せる人は、それだけで信頼されます。
2. まず押さえる:保険営業の働き方の違い
| 働く場所 | 主な仕事 | 特徴 |
|---|---|---|
| 生命保険会社の営業職 | 個人や職場への訪問と提案 | 自社の商品を扱う |
| 損害保険会社の営業 | 代理店の支援や法人への提案 | 直接の個人営業は少ないことが多い |
| 保険代理店(来店型) | 来店したお客様への相談 | 複数の会社の商品を比べて提案する |
| 保険代理店(訪問型) | 個人や法人への訪問 | 複数の会社の商品を扱う |
「保険の営業がしたい」とだけ言うと、どの働き方を想定しているのか分からず評価が止まります。応募先がどの形かを確かめ、その形を選んだ理由を一言で言えるようにしてください。給与の仕組みや入る前に確かめることは保険営業への転職|第二新卒が知るべき給与体系と「入る前に確認する5つ」にまとめています。
3. 一次面接(営業所長・採用担当)で聞かれる5問
| # | 質問 | 確かめられていること |
|---|---|---|
| 1 | なぜ保険の営業なのか | 職種の理解 |
| 2 | 人の相談に乗った経験 | 聞き取る力 |
| 3 | 知り合いや人脈について | 入社後の動き方 |
| 4 | 断られても続けた経験 | 続ける力 |
| 5 | 資格の勉強に抵抗はないか | 学び続ける意思 |
1番目の答え方
「稼げそうだから」だけでは足りません。人の不安を聞いて支えた経験を一つ置いてください。
「前職の携帯ショップで、料金の見直しの相談を多く受けていました。お客様の使い方を伺うと、必要のない付加サービスに入っている方が多く、外す提案をしたところ、後日ご家族を紹介していただいたことがあります。相手の状況を聞いて本当に必要なものだけを提案する仕事にやりがいを感じ、人生により深く関わる保険の仕事を志望しました」
3番目の答え方
知り合いの数を誇張したり、知り合いに売る前提で話したりするのは避けてください。
「知り合いに頼る営業は長く続かないと考えています。入社後は、会社の研修で学んだ方法で新しいお客様と出会う活動を優先し、知り合いには、本当に必要だと感じたときに相談に乗る形にしたいと考えています。前職で身につけた、毎日決まった件数の連絡を続ける習慣を活かしたいです」
「知り合いに頼らない活動を優先する」と言えると、長く続けられる人だと受け取られます。人脈が少ないことは、正直に伝えて構いません。
4番目の答え方
「前職の営業で、月に約100件の電話をしていました。断られることが続いても、1日の件数を決めて続け、断られた理由を記録して話し方を変えていました。件数を落とさない仕組みを持っていたので、数字が悪い月でも立て直すことができました」
「断られた理由を記録して変えた」が評価点です。気合いで続けるのではなく、仕組みで続けられる人は、保険営業で長く成果を出せると判断されます。
4. 二次面接(支社長・営業部長)で聞かれる4問
| # | 質問 | 確かめられていること |
|---|---|---|
| 6 | お客様が必要以上の保障を希望したら | 誠実さ |
| 7 | 契約を急かしてほしいと上司に言われたら | 判断の軸 |
| 8 | 目標に届かない月が続いたら | 立て直しの考え方 |
| 9 | 契約後のお客様とどう関わるか | 長い関係の作り方 |
6番目は「本当に必要かを一緒に確かめる」と答える
「希望どおりに契約します」とだけ答えると、お客様のことを考えない人だと受け取られます。
「まず、その保障を希望される理由を伺います。不安の中身が分かれば、今の保障で足りている部分と、本当に足りない部分を一緒に確かめられます。毎月の負担が大きくなりすぎないかもお伝えし、納得していただいたうえで決めていただきます」
「毎月の負担までお伝えする」と言えると、お客様の生活まで考えられる人だと伝わります。
7番目の答え方
「上司の意図をまず確かめます。お客様が迷っている理由を解消できていないなら、まずその理由を伺うことが先だと考えます。急がせて決めていただいた契約は、後で解約や苦情につながりやすく、お客様にも会社にもよくないと思うので、その考えを上司に相談します」
「上司と対立する」のではなく「相談する」と答えるのが大切です。判断の軸を持ちつつ、組織の中で話し合える人だと伝わります。
9番目の答え方
| 契約後の関わり方 | 具体の例 |
|---|---|
| 定期的な見直し | 年に一度、生活の変化を伺う |
| 手続きの支援 | 住所変更や給付の手続きを手伝う |
| ライフイベントの連絡 | 結婚や出産のときに保障を見直す |
| 困ったときの窓口 | 給付が必要なときにすぐ動く |
「契約がゴールではない」と話せる人は、紹介が生まれる営業になれると判断されます。
5. 最終面接(役員)で聞かれる3問
| # | 質問 | 確かめられていること |
|---|---|---|
| 10 | 給与の仕組みを理解しているか | 入社後のずれの予防 |
| 11 | なぜ当社なのか | 会社ごとの違いの理解 |
| 12 | 数年後にどうなっていたいか | 定着と成長の見通し |
10番目に備える
保険営業は、会社によって給与の組み立てが大きく違います。
| 確かめる項目 | 聞き方の例 |
|---|---|
| 固定給と成果給の割合 | 「基本給と成果に応じた支給の比率を伺えますか」 |
| 入社直後の扱い | 「研修期間中の給与はどのようになりますか」 |
| 成果給の計算の基準 | 「成果の支給は、何を基準に計算されますか」 |
| 解約時の扱い | 「契約が早く解約された場合の扱いはありますか」 |
最終面接か内定後の面談で、ここを曖昧なままにしないでください。入社後に思っていた額と違うと感じると、仕事を続ける気持ちそのものが揺らぎます。
11番目:会社の形で答えが変わる
| 会社の形 | 志望理由の方向 |
|---|---|
| 生命保険会社 | 自社の商品を深く理解して提案したい |
| 来店型の代理店 | 複数の商品を比べて中立に提案したい |
| 訪問型の代理店 | 個人や法人と長く付き合いたい |
| 損害保険会社 | 代理店や法人を支える仕事がしたい |
応募先の形を確かめ、その形ならではの理由を一つ用意してください。業界の構造は保険業界研究|第二新卒が3つの型で理解する収益構造と職種にまとめています。
6. 面接前日の準備(70分)
| 時間 | やること | 狙い |
|---|---|---|
| 20分 | 応募先の会社の形と給与の仕組みを調べる | 10番目と11番目に備える |
| 15分 | 相手の状況を聞いて提案を変えた経験を書く | 1番目と2番目に備える |
| 10分 | 勧めすぎなかった経験を探す | 6番目に備える |
| 15分 | 人脈についての答えを声に出す | 3番目に備える |
| 10分 | 給与について確かめる項目を書く | 10番目に備える |
4番目は、必ず声に出して練習してください。知り合いについて聞かれたときに言葉に詰まると、人脈頼みの営業を想定していると受け取られかねません。
7. 落ちる回答の型5つ
| 型 | なぜ落ちるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 「稼ぎたいから」だけ | お客様への視点がない | 人の不安を支える仕事として語る |
| 「知り合いが多いので売れます」 | 長く続かない営業に見える | 新しい出会いを作る活動を話す |
| 「押しの強さには自信があります」 | 無理な契約の危うさ | 聞き取りと誠実さを話す |
| 「希望どおりに契約します」 | お客様の生活を考えていない | 必要かを一緒に確かめると言う |
| 給与の仕組みを聞かずに入社を決める | 入社後のずれで離職 | 面談で必ず確かめる |
2番目は、意外に多い答え方です。知り合いが多いことは強みに見えますが、知り合いへの営業だけで成り立つ期間は短いと面接官は知っています。新しいお客様と出会う活動を続けられることを伝えてください。
8. 未経験でも使える「保険営業に近い経験」
| 前職の経験 | 接続するところ | 話し方 |
|---|---|---|
| 携帯ショップ | 契約内容の説明と見直し | 必要のないものを外した経験 |
| 金融機関の窓口 | お金の相談 | 相手の状況を聞いて案内した経験 |
| 不動産の営業 | 人生の大きな判断への付き添い | 迷いの理由を聞いた経験 |
| 法人営業 | 件数と継続 | 断られても続けた仕組み |
| 販売 | 相手に合わせた提案 | 使い方を聞いて提案を変えた経験 |
| 介護・医療の現場 | 病気やけがへの理解 | 家族の不安に寄り添った経験 |
意外に強いのが1番目です。携帯ショップで契約の内容を説明し、必要のないものを外す提案をした経験は、保険の見直しの考え方そのものです。「料金の見直しで紹介が生まれた」は十分な材料になります。近い営業の面接は不動産営業の面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方も参考になります。
聞いておきたい3つ
- 「入社後の研修の期間と内容を伺えますか」——育成の形が分かる
- 「新しいお客様とは、主にどのように出会っていますか」——活動の中身が分かる
- 「3年後も続けている方の割合はどのくらいですか」——定着の様子が分かる
逆質問の作り方は面接の逆質問|第二新卒がそのまま使える30例と聞いてはいけない質問を参考にしてください。
9. よくある質問
未経験でも保険営業になれますか
未経験可の求人は多くあります。入社後に研修を受け、保険の販売に必要な資格を取ってから営業を始める形が一般的です。接客や営業の経験で、相手の状況を聞いて提案した経験があれば、面接で話す材料になります。
知り合いが少ないと不利ですか
大きな不利にはなりにくいです。知り合いに頼る営業は長く続かないため、新しいお客様と出会う活動を続けられるかのほうが重く見られます。人脈が少ないことは正直に伝え、続ける仕組みを持っていることを話してください。
資格は必要ですか
保険を販売するには、決められた資格を取って登録する必要があります。多くの会社では入社後に研修を受けて取得します。面接では、学ぶことに抵抗がないことと、取得に向けて計画的に取り組む姿勢を伝えてください。
給与は不安定ですか
会社によって固定給と成果給の割合が大きく違います。成果給の比率が高いほど、成果が出れば収入は伸びますが、出ない期間は不安定になります。研修期間中の給与や固定給の水準を確かめ、自分の生活に必要な額と比べて判断してください。
ノルマは厳しいですか
成果が数字で出る仕事なので、目標があるのは前提と考えてください。目標の決め方や届かなかったときの扱いは会社によって違います。面接や面談で、評価の仕組みと研修の様子を具体的に確かめることが大切です。
来店型の代理店と生命保険会社のどちらがよいですか
自分から訪問して新しいお客様と出会いたいなら生命保険会社や訪問型の代理店、来店したお客様の相談に乗りたいなら来店型の代理店が合いやすいと言えます。複数の会社の商品を比べて提案したいなら代理店が向いています。
保険営業から他の職種に移れますか
移れます。相手の状況を聞き取る力、お金の知識、断られても続ける力は、金融や不動産の営業、人事、事務など多くの仕事で生かせます。保険の知識を活かして、代理店の運営や研修の担当に進む人もいます。
前職を短期間で辞めていることは不利になりますか
理由を短く伝え、保険営業を選んだ理由とつながっていれば大きな不利にはなりにくいです。保険業界は中途の採用に積極的な会社も多いため、在籍期間より、相手の話を聞いて誠実に提案した経験を具体的に話すことに時間を使ってください。
10. まとめ:前日にやる3つのこと
保険営業の面接で差がつくのは、人脈の多さではなく聞き取る力・勧めすぎない誠実さ・断られても続ける仕組みの3点です。
前日にやる3つのこと
① 相手の状況を聞いて、必要なものだけを提案した経験を1つ書き出す
② 人脈について聞かれたときの答えを「知り合いに頼らない活動を優先する」で声に出す
③ 給与の仕組みと研修について、確かめる項目を書き出す
※ 「知り合いが多いので売れます」とは言わない。新しい出会いを作る活動を続けると話す
勧めすぎなかった経験まで話せる応募者は多くありません。保険の募集や給与の仕組みに関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は応募先の説明や専門機関の情報で確かめてください。
この先、読むべき記事
- 保険営業の志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方(志望動機の作り方)
- 保険営業の自己PR|第二新卒の例文6パターンと聞き取りの経験の書き方(書類の段階)
- 保険営業への転職|第二新卒が知るべき給与体系と「入る前に確認する5つ」(入る前に確かめること)
- 保険業界研究|第二新卒が3つの型で理解する収益構造と職種(業界の全体像)
- 不動産営業の面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方(近い営業職)
- 面接の逆質問|第二新卒がそのまま使える30例と聞いてはいけない質問(逆質問の準備)
- MRの面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方
- 面接対策 職種別まとめ|第二新卒が自分の職種の想定問答を探す(他の職種の面接対策)
- 保険代理店へ転職する|第二新卒が保険会社との違い・資格・給与の仕組みを確かめる手順
- 証券会社の営業の面接|第二新卒が聞かれる12の質問と答え方
- 保険営業の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。