塾講師の志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方【2026年版】
塾講師の志望動機で最も多いのは「子どもが好きで」「教えることにやりがいを感じて」という書き出しです。気持ちとしては自然ですが、ほとんどの応募者が同じ書き出しを使います。
読み手が知りたいのは、相手のつまずきを確かめて、教え方を変えられる人かどうかです。正社員の塾講師は、授業に加えて、保護者との面談や生徒の継続、教室の運営にも関わります。教え方を変えて相手が分かるようになった経験を芯にすると、志望動機が仕事の中身と噛み合います。
この記事では、志望動機に入れる3つの要素、塾の形ごとの書き分け、そのまま使える例文5パターンを整理します。
1. 結論:志望動機に入れる要素は3つだけ
| 要素 | 書く内容 | なぜ効くか |
|---|---|---|
| きっかけ | 教え方を変えて相手が分かった経験 | 教える仕事の中身に合った動機だと分かる |
| 強み | 相手の不安を聞いて伝えた経験 | 保護者対応を任せられると分かる |
| 応募先を選ぶ理由 | 塾の形と教育の方針への関心 | 「どこでもよい」を避けられる |
2番目を書く応募者は多くありません。正社員の塾講師は、生徒だけでなく保護者と話す場面が多い仕事です。相手の不安を聞いて、正直に伝えた経験を一言書けると、教室を任せられる人だと伝わります。
2. なぜ「子どもが好き」では通らないのか
| よくある書き方 | 読み手の反応 |
|---|---|
| 子どもが好きです | 保育や他の仕事でもよいのでは |
| 教えることにやりがいを感じます | どう教えたのかが見えない |
| 勉強が得意でした | 苦手な生徒に教えられるか |
| 恩師のような先生になりたい | 塾の仕事の範囲を分かっているか |
| 教員の代わりとして | 塾を選ぶ積極的な理由が見えない |
5番目は、教員を目指していた人が書きがちです。塾は学校とは役割が違い、成績の向上や受験の結果、生徒の継続に責任を持ちます。塾ならではの役割に関心がある理由を書いてください。
書き換えの方向
×「子どもが好きで、教えることにやりがいを感じるため、塾講師を志望しました」
○「家庭教師で文章題が解けない生徒を担当した際、説明の前に問題文を言い直してもらい、文章を式にするところでつまずいていると分かりました。そこだけを繰り返し練習して点数が上がった経験から、つまずきを見つけて伸ばす仕事を本業にしたいと考えました」
後者には「つまずきを確かめて伸ばした」出来事が入っています。素材の探し方は自己PRが書けないとき|第二新卒が素材を掘り出す4つの質問の質問を志望動機にも使ってください。
3. 塾の形による書き分け
| 塾の形 | 仕事の特徴 | 志望動機の軸 |
|---|---|---|
| 集団指導の塾 | 授業の力で多くの生徒を伸ばす | 分かりやすい授業で伸ばしたい |
| 個別指導の塾 | 一人ひとりのつまずきに寄り添う | つまずきを見つけて伸ばしたい |
| 受験に特化した塾 | 志望校の合格に責任を持つ | 結果に責任を持って伸ばしたい |
| 学校の補習が中心の塾 | 定期テストと日々の理解を支える | 勉強の苦手意識を減らしたい |
個別指導の塾に「大人数の前で話すのが得意」と書いても、強みとして噛み合いません。応募先の形を確かめてから軸を選んでください。業界の全体像は教育・EdTech業界へ転職|第二新卒が「教える」以外の職種を知るで確かめられます。
4. 例文5パターン(全文)
例文1:家庭教師の経験から(つまずきを確かめた)
学生時代に家庭教師として、中学生に数学を教えていました。方程式の文章題が解けない生徒に、説明の前に問題文を自分の言葉で言い直してもらったところ、計算ではなく文章を式にするところでつまずいていると分かりました。その部分だけを繰り返し練習し、次のテストで点数が上がりました。つまずきを見つけて伸ばす仕事を本業にしたいと考え、一人ひとりに合わせて教える貴社の個別指導を志望しました。
例文2:新人の指導から(教え方を変えた)
前職では物流の会社で、新人に作業の手順を教える役割を担っていました。最初は手順を全部説明していましたが、覚えられない人が多かったため、一つずつやってもらいながら、つまずいたところだけ説明する形に変えました。覚える速さが大きく変わり、相手に合わせて教え方を変えることにやりがいを感じました。その経験を、勉強に苦手意識を持つ生徒を支える仕事で活かしたいと考え、塾講師を志望しました。
例文3:営業から(不安を聞いて伝えた)
前職では住宅設備の営業として、お客様の不安を聞いて提案する仕事をしていました。できることとできないことを正直に伝えるようにしたところ、契約後も相談してくださる方が増えました。相手の不安を聞いて誠実に伝える経験を、保護者の方と信頼関係を作る仕事で活かしたいと考えています。授業だけでなく、面談や教室の運営にも関われる正社員の塾講師として、生徒と保護者の両方を支えたいと考え、志望しました。
例文4:スポーツの指導から(続けさせた)
学生時代から地域の少年サッカーのコーチをしていました。練習についていけず辞めたいと言っていた子に、できたことを具体的に伝え、目標を小さく区切って取り組んだところ、最後まで続けることができました。目標を区切って続けさせる経験を、勉強でも生かしたいと考えるようになりました。学校の補習を中心に、勉強の苦手意識を減らす指導をされている貴社を志望しました。
例文5:塾のアルバイトから(正社員として教室に関わりたい)
学生時代に2年間、集団指導の塾で講師のアルバイトをしていました。授業の途中で問いかけを入れ、生徒が答えられないところは板書を変えて説明し直すようにしていました。担当した学年の定期テストの平均点が上がったときに大きなやりがいを感じました。授業だけでなく、生徒の継続や保護者との面談まで責任を持ちたいと考え、正社員として貴社を志望しました。
5つとも、「教え方を変えた」か「相手の不安を聞いた」場面が入っています。例文をそのまま使うのではなく、その場面を自分の経験に差し替えてください。面接での答え方は塾講師の面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と模擬授業で見られることにまとめています。
5. 志望動機の作り方(50分)
| 時間 | やること | 書き出すもの |
|---|---|---|
| 15分 | 教え方を変えて相手が分かった経験を探す | 場面を1つ |
| 10分 | 相手の不安を聞いて伝えた経験を1行にする | 強みの具体 |
| 15分 | 応募先の塾の形と方針を調べる | 選ぶ理由を1つ |
| 10分 | 3つをつないで300字にまとめる | きっかけ→強み→応募先 |
1番目は、勉強を教えた場面でなくても構いません。仕事の手順、スポーツ、趣味など、相手のつまずきを見つけて教え方を変えた場面であれば十分に材料になります。
6. 落ちる書き方5つ
| 型 | なぜ落ちるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 子どもへの愛情だけ | 仕事の中身が見えない | 教え方を変えた経験を書く |
| 自分の学歴や成績を強みにする | 教える力とは別 | つまずきに寄り添った経験を書く |
| 授業だけをしたいと読める | 正社員の範囲とずれる | 面談や運営にも前向きと書く |
| 前職の不満から入る | 逃げの転職に見える | 前職で得たきっかけとして書く |
| 塾の形に触れない | どこでもよいと見える | 形と方針に一言触れる |
3番目は特に注意してください。正社員の塾講師は、授業の他に保護者面談や教室の運営、生徒募集にも関わることが多い仕事です。「授業以外の仕事にも責任を持ちたい」と一文あると、仕事の範囲を理解していると伝わります。
7. 面接で追撃される3問
| 質問 | 狙い | 答えの方向 |
|---|---|---|
| なぜ学校の先生ではなく塾なのか | 塾の役割の理解 | 成績と継続に責任を持って伸ばしたい |
| 保護者から厳しいことを言われたら | 保護者との信頼 | 聞く→現状を正直に→計画を示す |
| 夜の勤務や講習期は大丈夫か | 働き方の理解 | 理解したうえで確かめたい点を伝える |
1番目は、教員を目指していた人には必ず聞かれると考えてください。塾ならではの役割に関心がある理由を、自分の経験から話せるように準備しておきましょう。教員からの転職の考え方は教員から民間企業へ転職|第二新卒が授業以外の経験を武器に変える5ステップにまとめています。
8. 担当による書き分け
| 担当 | 重く見られること | 志望動機で触れること |
|---|---|---|
| 小学生の担当 | 勉強の習慣づくり | 続けさせた経験 |
| 中学生の担当 | 定期テストと高校受験 | 点数が上がった経験 |
| 高校生の担当 | 大学受験と科目の専門性 | 担当できる科目の力 |
| 教室の運営 | 保護者対応と数字 | 相手の不安を聞いた経験 |
担当する学年によって、重く見られることが変わります。求人票で担当の学年を確かめ、それに合った経験を前に出してください。
9. よくある質問
教えた経験がなくても志望動機は書けますか
書けます。勉強を教えた経験がなくても、仕事の手順やスポーツなどで、相手のつまずきを見つけて教え方を変えた経験があれば芯になります。その場面を最初に置き、応募先の塾の形に合わせた一言を添えてください。
「子どもが好き」と書くのは駄目ですか
書いても構いませんが、それだけで終わらせないでください。好きな気持ちは一文にとどめ、教え方を変えた経験と、応募先を選ぶ理由に字数を使うと、仕事として向いている人だと伝わります。
教員を目指していたことは書いてもよいですか
書いて構いません。ただし塾を選んだ積極的な理由を必ず添えてください。教員の代わりとして選んだように読まれると、評価が下がります。成績や継続に責任を持って伸ばしたいなど、塾ならではの理由を書いてください。
集団指導と個別指導の両方に応募しても大丈夫ですか
問題ありません。ただし志望動機は分けて書いてください。集団指導には授業の力で伸ばしたい理由を、個別指導には一人ひとりのつまずきに寄り添いたい理由を書くと、それぞれの面接で説得力のある答えになります。
前職の退職理由と志望動機が噛み合いません
退職理由を不満で語ると噛み合わなくなります。前職で人に教えた場面や、相手の不安を聞いた場面を起点にし、それを本業にしたいと考えた流れで書くと、退職理由と志望動機が一本の線でつながります。
志望動機は何字くらいが適切ですか
書類では300字前後が目安です。きっかけ、強み、応募先を選ぶ理由の3つを各100字ほどで書くと収まります。面接では同じ内容を1分程度で話せるように、要点を短くまとめておいてください。
担当できる科目は書いたほうがよいですか
書いたほうがよいです。担当できる科目と学年が分かると、入社後の配置を考えやすくなります。得意な科目と、苦手な生徒に教えた経験のある科目を分けて書くと、より具体的に伝わります。
塾の方針はどうやって調べればよいですか
塾の公式サイトの指導方針や、授業の形、合格実績の載せ方などから読み取れます。可能なら教室の様子を見学したり、説明会に参加したりすると、志望動機に入れられる具体的な観察が得られます。
10. まとめ:今日やる3つのこと
塾講師の志望動機で差がつくのは、子どもへの思いではなく教え方を変えて相手が分かった経験・相手の不安を聞いて伝えた経験・塾の形に合わせた理由の3点です。
今日やる3つのこと
① 教え方を変えて相手が分かるようになった場面を1つ書き出す
② 相手の不安を聞いて正直に伝えた経験を1行にする
③ 応募先の塾の形と方針を調べて一言入れる
※ 「授業だけをしたい」と読める書き方をしない。面談や運営にも責任を持ちたいと書く
保護者との信頼まで書かれた志望動機は多くありません。一文加えるだけで、正社員の塾講師として読まれる書類になります。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。