飲食店社員(店長候補)の志望動機|未経験・第二新卒の例文6パターンと落ちる書き方【2026年版】
飲食店の正社員を目指す第二新卒の志望動機で多いのは、「料理が好きだから」「接客が好きだから」という理由です。どちらも大切な気持ちですが、アルバイトの志望動機と同じ書き方では、社員として採用する理由になりません。
飲食店の社員、特に店長候補として採用する会社が確かめたいのは、お店の数字とスタッフに責任を持てるかです。社員になると、接客や調理に加えて、売上や原価、人件費の管理、アルバイトの採用や育成、シフトづくりまで任されるようになります。志望動機では、その「お店を任される」仕事への意欲を示すことが大切です。
この記事では、飲食店社員の志望動機を組み立てる3つの材料と、業態ごとの書き分け、前職別の例文6パターンを整理します。
1. 結論:志望動機は3つの材料で組み立てる
| 材料 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 飲食を選ぶ理由 | 飲食の仕事のどこに惹かれたか | お客様の反応をその場で感じられる |
| お店を任される意欲 | 数字や人に責任を持った経験、持ちたい理由 | アルバイトリーダーとしてシフトを組んだ |
| その会社を選ぶ理由 | 業態、料理やサービスへのこだわり、育て方 | 店長までの育成の仕組みが明確 |
2つ目のお店を任される意欲を書ける応募者は多くありません。多くの人が「料理」「接客」の話だけで終わるからです。売上の数字やスタッフの育成に触れるだけで、社員として採用したい人だと伝わります。
2. 「料理が好き」「接客が好き」を評価される言葉に変える
| ありがちな表現 | 評価される言い換え |
|---|---|
| 料理が好き | 料理を通じて、お客様に満足していただける店をつくりたい |
| 接客が好き | お客様の反応を見て、店のサービスを良くしていきたい |
| 将来自分の店を持ちたい | まずは貴社で店の運営を学び、店長として結果を出したい |
| アルバイトが楽しかった | アルバイトで感じたやりがいを、店を任される立場で深めたい |
| まかないが出るから | 書かない |
「将来独立したい」は書き方に注意が必要です。採用する会社から見ると、育てた人が辞めることを意味します。書く場合は、まず会社で店長として結果を出すことを先に書いてください。
3. 業態ごとに書き分ける
| 業態 | 特徴 | 書くとよいこと |
|---|---|---|
| ファストフード・カフェチェーン | 決められた手順で、速く同じ品質を出す | 仕組みを守り、スタッフを育てる意欲 |
| ファミリーレストラン・定食 | 幅広いお客様、多くのスタッフ | 人の管理とシフトづくりへの関心 |
| 居酒屋・ダイニング | 夜の営業、提案やおすすめの接客 | おすすめで客単価を上げる工夫への関心 |
| 専門店(焼肉、ラーメン、寿司など) | 料理へのこだわり、技術 | 料理の技術を身につけたい理由 |
求人票と実際の店舗で、応募先の業態と店の雰囲気を確かめてから書いてください。チェーン店に「自分の料理を出したい」と書くと、仕事の理解が浅いと読まれます。
4. 前職別の例文6パターン
例文1:飲食店のアルバイトから社員へ
学生時代から4年間、居酒屋でアルバイトをし、最後の1年はアルバイトリーダーとしてシフトづくりと新人の指導を任されました。新人が辞めずに続くよう、最初の1か月は必ず一緒に入ることを続け、離職を減らすことができました。この経験から、お店を良くするのは人だと学びました。店長までの育成の仕組みが明確な貴社で、店の運営を任される立場を目指したいと考えています。
例文2:販売職から飲食店社員へ
前職ではアパレル店で販売を担当し、売上の目標を追いながら、売り場の見せ方を工夫してきました。お客様の反応を見て売り場を変え、月の売上を伸ばせた時に大きなやりがいを感じました。飲食店は、料理とサービスと空間のすべてでお客様の満足をつくる仕事だと考えています。販売で身につけた数字への意識を、店の運営に生かしたいと考えています。
例文3:営業職から飲食店社員へ
前職では法人営業を担当し、成果は出せましたが、自分が関わった結果をお客様の表情で直接感じられないことに物足りなさを感じていました。学生時代の飲食店のアルバイトで、お客様から「また来るね」と言われた時の手応えを思い出し、飲食の仕事に戻りたいと考えました。営業で身につけた数字の管理と目標への向き合い方を、店長としての店の運営に生かしたいと考えています。
例文4:事務職から
前職では2年間、経理事務を担当し、数字を正確に管理する仕事を続けてきました。一方で、人と直接関わり、目の前のお客様に喜んでいただける仕事がしたいと考えるようになりました。飲食店の店長は、接客と同時に、売上や原価、人件費の数字を管理する仕事だと知りました。経理で身につけた数字の力を、店の運営に生かしたいと考えています。
例文5:専門店で技術を身につけたい場合
学生時代から3年間、焼肉店でアルバイトをし、肉の切り方や盛り付けを教わってきました。仕込みの丁寧さが、お客様の満足に直結することを学びました。素材へのこだわりを大切にしている貴社で、技術を一から身につけ、お客様に満足していただける店をつくる一員になりたいと考えています。将来は店長として、技術を後輩に伝えられる立場を目指したいと考えています。
例文6:短期離職の経験がある場合
前職は1年で退職しましたが、その中で、自分はお客様の反応を直接感じられる仕事にやりがいを感じると気づきました。前職は社内の作業が中心で、仕事の成果を実感しにくいことに迷いがありました。学生時代の飲食店のアルバイトで、アルバイトリーダーを任された経験を思い出し、店を任される立場で働きたいと考えています。今回は仕事の中身を確かめたうえで応募しています。
例文の経験や数字は、必ず自分の実際の経験に置き換えてください。面接では、その場面を具体的に聞かれます。
5. 書く前に集めておく材料
| 材料 | 集め方 | 使う場所 |
|---|---|---|
| 店の雰囲気とサービス | 実際に客として店舗を訪れる | その会社を選ぶ理由 |
| 店長までの育成の仕組み | 採用ページ、求人票、説明会 | その会社を選ぶ理由 |
| 数字や人に責任を持った経験 | アルバイトリーダー、前職の目標の管理 | お店を任される意欲 |
| お客様の反応で手応えを感じた場面 | アルバイト、接客、前職 | 飲食を選ぶ理由 |
飲食店の応募では、店舗に足を運んだかどうかが志望動機の具体性に直結します。実際に食事をして感じたことを一文入れるだけで、他の応募者と差がつきます。
6. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 「料理が好きだから」だけ | アルバイトの志望動機と変わらない | お店を任される意欲を加える |
| 「すぐに独立したい」 | すぐ辞めると受け取られる | まず店長として結果を出すと書く |
| 数字やスタッフに一言も触れない | 社員の仕事の理解が浅く見える | 売上や育成への関心を入れる |
| 店舗に行かずに書いている | 具体的な場面が出てこない | 一度は客として訪れてから書く |
| 前職の悪口から始める | 同じ理由で辞めると心配される | 前職で得たことを先に書く |
7. 書き方の手順(40分+店舗訪問)
- 応募先の店舗を客として訪れ、印象に残ったことをメモする
- 飲食を選ぶ理由を1文で書く(10分)
- 数字や人に責任を持った経験を2〜3文で書く(15分)
- 店舗で感じたことと、育成の仕組みに触れて1〜2文で書く(10分)
- 全体を300字前後に整え、声に出して読む(5分)
8. 飲食店社員の先のキャリアも一言添える
| 先の道 | 志望動機での触れ方 |
|---|---|
| 店長 | 店の数字とスタッフに責任を持つ立場を目指したい |
| エリアマネージャー | 複数の店舗の運営に関わりたい |
| 本部の仕事(商品開発・店舗開発・教育) | 現場の経験を生かし、本部の仕事にも関わりたい |
長く働くつもりがあることは、第二新卒の志望動機で特に伝えたい点です。先の道を一言添えるだけで、育てがいのある人だと伝わります。
9. よくある質問
飲食の経験がなくても社員の志望動機は書けますか
書けます。飲食店の社員は未経験の採用も多い仕事です。販売や営業、事務などの経験の中から、数字に責任を持った経験や、お客様の反応で手応えを感じた経験を選び、店の運営とつなげて書いてください。
アルバイトの経験は志望動機に書いてよいですか
書いて構いません。特に、アルバイトリーダーとしてシフトを組んだり新人を指導したりした経験は、お店を任される意欲の根拠として強い材料になります。
「将来独立したい」と書いてもよいですか
書くこと自体は問題ありませんが、まず会社で店長として結果を出すことを先に書いてください。独立支援の制度がある会社では、むしろ評価されることもあるため、求人票で確かめてみましょう。
志望動機の長さはどれくらいがよいですか
履歴書なら200字から300字が目安です。飲食を選ぶ理由、お店を任される意欲、その会社を選ぶ理由の3つが入っていれば、長さより中身で評価されます。
店舗に行ってから書いたほうがよいですか
できれば行ってください。実際に食事をして感じたサービスや雰囲気を一文入れるだけで、志望動機の具体性が大きく変わります。面接でも、店舗に来たことがあるかを聞かれることがあります。
長時間労働が心配なことは志望動機に書くべきですか
志望動機に書く必要はありません。働き方は会社によって大きく違うため、面接で労働時間や休日の決まり方を具体的に確かめてください。入社後のずれを防ぐことが大切です。
チェーン店と個人店で志望動機は変わりますか
変わります。チェーン店では、決められた仕組みを守りスタッフを育てる意欲、個人店では、料理やサービスへのこだわりへの共感を書くと伝わりやすくなります。応募先の特徴に合わせてください。
前職を短期間で辞めていることは不利になりますか
理由を整理して書ければ、大きな不利にはなりにくいです。前職で気づいたこと、飲食を選んだ理由、長く続けられる理由をつなげて書いてください。
10. まとめ:書く前にやる3つのこと
書く前にやる3つのこと
① 応募先の店舗を客として訪れ、印象に残ったことをメモする
② 数字や人に責任を持った経験を1つ選ぶ
③ 店長までの育成の仕組みを確かめ、志望理由に一言入れる
※ 「料理が好き」「接客が好き」で終わらせない。お店を任される意欲を示す
お店を任される意欲まで書ける応募者は多くありません。数字とスタッフへの関心を一言入れるだけで、アルバイトの志望動機から社員の志望動機に変わります。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。