保育士の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】
保育士の職務経歴書で多いのは、「2歳児クラスの担任として保育業務に従事」と1行で済ませる書き方です。保育の仕事は、園の方針や規模、担当したクラスの人数によって中身が大きく違います。1行だけでは、どんな保育をしてきたのかが採用担当に伝わりません。
採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、園の種類と規模、担当したクラスと立場、保育や保護者対応で工夫したことの3つです。保育士の経験は、別の園への転職でも、一般企業への転職でも、書き方次第で強い材料になります。
この記事では、保育士の職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。なお、保育士資格や制度に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は自治体や応募先の説明で確かめてください。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 園の概要 | 園の種類、定員、職員の人数、保育の方針 | 応募先の園と近いかを判断する |
| 担当と立場 | 担当したクラスの年齢と人数、担任か副担任か、担当した行事 | 入社後に任せられる範囲を判断する |
| 工夫 | 子どもへの関わり方、保護者対応、職員との連携 | 保育への考え方と協力の姿勢を判断する |
3つ目の工夫を具体的に書ける保育士は多くありません。「子ども一人ひとりに寄り添った」で終わる書き方が多いからです。具体的な場面と子どもの変化を書くだけで、保育への考え方が伝わります。
2. 園の概要と担当の書き方
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 園の種類 | 私立認可保育園 |
| 規模 | 定員90名(0〜5歳児)、保育士約20名 |
| 保育の方針 | 遊びを中心に、子どもの主体性を大切にする保育 |
| 担当 | 2024年度 1歳児クラス(12名)副担任、2025年度 2歳児クラス(15名)担任(3名体制) |
| 行事 | 運動会の準備担当、生活発表会の劇の指導 |
年度ごとに担当したクラスと立場を書くと、経験の積み重ねが伝わります。担任と副担任では任される範囲が違うため、必ず書き分けてください。
3. 工夫の書き方:ビフォーとアフター
ビフォー 「子ども一人ひとりに寄り添った保育を心がけました。」
アフター 「2歳児クラスで、朝の受け入れの時に泣いて離れられない子が多かったため、それぞれが好きなおもちゃを入り口近くに用意し、同じ保育士が受け入れる形を職員と相談して決めました。1か月ほどで、笑顔で登園できる日が増え、保護者の方からも安心の声をいただきました。」
「寄り添った」という言葉を、場面・関わり方・変化に置き換えてください。採用担当が一番読みたいのは、この部分です。
4. 保護者対応と職員との連携の書き方
| 経験 | 書き方の例 |
|---|---|
| 連絡帳 | 連絡帳に「今日できたこと」を毎日一つ具体的に記入 |
| お迎えの時の会話 | その日の様子を短く伝え、家庭での様子も聞くように |
| 個人面談 | 年2回の個人面談で、成長の記録をもとに説明 |
| 職員との連携 | 週1回のクラス会議で、気になる子の関わり方をそろえる |
| 後輩の支援 | 新任の保育士の書類の書き方を一緒に確認 |
保護者対応と職員との連携は、一般企業へ移る時にも強い材料になります。「相手に合わせて分かりやすく伝えた」「立場の違う人と協力した」経験として読まれるからです。
5. 見本①:保育士から別の園の保育士へ
職務要約
社会福祉法人○○の私立認可保育園にて2年間、保育士として勤務。1年目は1歳児クラスの副担任、2年目は2歳児クラスの担任(3名体制)を担当しました。子どもの気持ちに合わせた受け入れの工夫や、連絡帳で日々の成長を具体的に伝えることを大切にしてきました。保育士資格を取得しています。
職務経歴
2024年4月〜現在 社会福祉法人○○ ○○保育園
・園:私立認可保育園、定員90名、保育士約20名、遊びを中心とした保育
・担当:2024年度 1歳児クラス(12名)副担任、2025年度 2歳児クラス(15名)担任
・行事:運動会の準備担当、生活発表会の劇の指導
・工夫:朝の受け入れで泣く子が多かったため、職員と相談して受け入れの方法を見直し、笑顔で登園できる日を増やしました
・保護者対応:連絡帳に毎日「今日できたこと」を一つ記入、年2回の個人面談
見本の数字や法人名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。子どもや保護者が特定できる書き方は避けてください。
6. 見本②:保育士から一般企業へ(営業事務)
職務要約
社会福祉法人○○の保育園にて2年間、保育士として勤務。2歳児クラスの担任として、子ども15名の保育と、保護者の方への連絡や面談、職員との連携を担当しました。立場の違う人と協力しながら仕事を進め、相手に合わせて分かりやすく伝える経験を生かし、営業事務の仕事に挑戦したいと考えています。
職務経歴
2024年4月〜現在 社会福祉法人○○ ○○保育園
・業務:2歳児クラス(15名)の担任、3名の職員で分担して保育を運営
・書類:毎月の指導計画と、子ども一人ひとりの成長の記録をパソコンで作成
・連絡:保護者の方への連絡帳の記入、園のお便りの作成(月1回)
・調整:行事の準備で、職員の作業の分担表を作成し、期限までに準備を終える段取りを担当
一般企業へ移る場合は、書類の作成、保護者への連絡、職員との調整など、事務や営業につながる経験を前に出すのが基本です。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 「保育業務に従事」の1行だけ | 経験の中身が分からない | 園の概要と担当を書く |
| 担任か副担任か分からない | 任せられる範囲が分からない | 年度ごとに立場を書く |
| 「寄り添った保育」だけ | 工夫が見えない | 場面・関わり方・変化を書く |
| 子どもが特定できる書き方 | 個人情報への意識が低く見える | 年齢とクラス程度にとどめる |
| 前の園への不満が入る | 同じ理由で辞めると心配される | 自分の工夫だけを書く |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| 工夫 | 受け入れの方法を変えようと思ったきっかけは | 子どもの様子に気づいた場面 |
| 保護者対応 | 保護者の方から苦情を受けた時は | 話を聞いて、園として対応した流れ |
| 職員との連携 | 先輩と考え方が違った時は | 理由を聞いて相談した経験 |
提出前に見直す5つの点
| 見直す点 | 確かめること |
|---|---|
| 園の概要 | 種類・定員・職員数・保育の方針が書けているか |
| 立場 | 年度ごとに担任か副担任かが分かるか |
| 工夫 | 場面・関わり方・変化の3つがそろっているか |
| 個人情報 | 子どもや保護者が特定できる書き方になっていないか |
| 言葉 | 一般企業へ移る場合、保育の言葉を一般的な言葉に直せているか |
5つ目の言葉の見直しは、一般企業へ移る人にとって特に大切です。「指導計画」「お便り」などは、「月ごとの計画書」「保護者向けの案内文」のように言い換えると、保育の経験がない採用担当にも伝わります。
9. よくある質問
保育士の経験が1年でも書けることはありますか
あります。副担任や補助の立場でも、担当したクラスと、子どもや保護者との関わりで工夫したことを具体的に書けば、十分に評価されます。経験の長さより、保育への考え方が見られています。
子どもの様子はどこまで書いてよいですか
年齢やクラスの人数、様子の概要程度にとどめてください。名前や、特定できるような詳しい情報は書かないことが大切です。個人情報への配慮も、保育士としての姿勢として見られています。
職務経歴書は何枚がよいですか
第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。園の概要、担当と立場、工夫の3つの欄が分かりやすいことを優先してください。
複数の園で働いた場合はどう書けばよいですか
園ごとに期間を分けて書いてください。園の種類や方針が違う場合は、それぞれで経験したことを書くと、経験の幅が伝わります。
保育士から一般企業へ移る場合、何を前に出せばよいですか
書類の作成、保護者への連絡、職員との調整、行事の段取りなど、一般企業の仕事につながる経験を前に出してください。保育の言葉ではなく、一般的な言葉で書くことが大切です。
パソコンのスキルはどう書けばよいですか
園で指導計画や記録をパソコンで作成していた場合は、その内容を書いてください。お便りの作成なども、文書作成の経験として書けます。一般企業へ移る場合は特に大切な情報です。
資格はどう書けばよいですか
保育士資格のほか、幼稚園教諭の免許など、取得したものは正式な名前で書いてください。勉強中の資格があれば、その状況を書いて構いません。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 園の種類・規模・保育の方針を書き出す
② 年度ごとに担当したクラスの年齢・人数・立場を整理する
③ 保育や保護者対応で工夫したことを1つ、場面と変化で書く
※ 「寄り添った保育」だけで終わらせない。具体的な場面と変化を書く
工夫を場面で書ける保育士の職務経歴書は多くありません。保育士資格や制度に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は自治体や応募先の説明で確かめてください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。