銀行員からの転職の職務経歴書|第二新卒が窓口・営業の経験を伝える書き方と見本【2026年版】
銀行員から転職する人の職務経歴書で多いのは、「○○銀行 ○○支店にて、窓口業務・個人営業に従事」と担当の名前だけを書く書き方です。銀行の中では伝わる書き方でも、他の業界の採用担当には、どんな仕事を、どんな正確さで進めてきたのかが分かりません。
採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、担当してきた仕事の範囲、正確に手続きを進めてきた経験、そしてお客様と向き合ってきた経験の3つです。銀行での経験は、事務職でも営業職でも、書き方次第で強い材料になります。
この記事では、銀行員からの職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。なお、お客様の情報や、外に出してはいけない数字は、職務経歴書に書かないでください。この記事は書類の書き方の一般的な整理であり、個別の扱いに迷う場合は、勤めている銀行の決まりを確かめてください。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 仕事の範囲 | 窓口・融資・個人の営業・法人の営業のどれを、どの期間担当したか | 応募先の仕事と近いかを判断する |
| 正確さ | 手続きの件数、確認の手順、間違いを防ぐ工夫 | 事務の正確さを判断する |
| お客様との向き合い方 | 相談の受付、説明の工夫、提案の経験 | 顧客対応や営業の力を判断する |
銀行の仕事は、正確さとお客様への説明の両方が求められる仕事です。応募先が事務職なら正確さを、営業職ならお客様との向き合い方を前に出してください。
2. 窓口・融資・個人の営業の書き分け
| 担当 | 主な業務 | 前に出すこと |
|---|---|---|
| 窓口(預金・為替) | 入出金や振込の手続き、口座の開設、各種の変更の受付 | 手続きの正確さ、説明の分かりやすさ |
| 後方の事務 | 書類の確認、記録の管理 | 確認の手順、期限の管理 |
| 個人の営業 | 資産の相談、ローンの案内 | お客様の話を聞く力、提案の経験 |
| 法人の営業・融資 | 取引先の訪問、融資の書類の作成 | 取引先との関係づくり、書類を読み解く力 |
複数の担当を経験した場合は、担当ごとに期間を分けて書いてください。銀行では1〜2年で担当が変わることも多いため、それぞれで何をしたかを短くまとめると、経験の幅が伝わります。
3. 使える数字と、書いてはいけない情報
| 使える数字の例 | 書いてはいけない情報の例 |
|---|---|
| 1日の窓口での手続き 平均40件 | お客様の名前や取引の内容 |
| 担当したお客様の数 約200名 | 支店の業績の具体的な数字 |
| 手続きの間違い 2年間で0件 | 取引先の会社名 |
| 相談会の開催 年4回 | 内部の審査の基準や仕組み |
数字は、自分の行動に関わるものを中心にすると安全です。支店や会社全体の業績は、外に出してはいけない場合があるため避けてください。
4. 正確さとお客様との向き合い方の書き方
ビフォー 「正確な事務処理を心がけ、お客様に丁寧に対応しました。」
アフター 「窓口で1日平均40件の手続きを担当し、確認の項目を自分で一覧にして使うことで、2年間で手続きの間違いを出しませんでした。相続の手続きなど説明に時間がかかる相談では、必要な書類を一枚にまとめた紙をお渡しし、何度も来店していただかずに済むよう工夫しました。」
「正確」「丁寧」といった言葉より、具体的に何をしたかを書くと、他の業界の採用担当にも伝わります。
5. 見本①:銀行員から事務職へ
職務要約
株式会社○○銀行にて2年間、支店の窓口と後方の事務を担当。1日平均40件の手続きを行い、確認の項目を一覧にして使うことで、手続きの間違いを出さずに業務を進めました。期限を守って正確に仕事を進める力と、お客様に分かりやすく説明する力を、事務職で生かしたいと考えています。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○銀行 ○○支店
・業務:入出金・振込の手続き、口座の開設、各種の変更の受付(1日平均40件)
・後方の事務:書類の確認、記録の管理
・工夫:確認の項目を一覧にし、手続きの間違い 2年間で0件
・使ったもの:文書作成のソフト、表計算のソフト
見本の社名や数字は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。
6. 見本②:銀行員から営業職へ
職務要約
株式会社○○銀行にて3年間勤務。1年目は窓口、2年目からは個人のお客様の資産の相談とローンの案内を担当しました。約200名のお客様を担当し、話を伺ってから必要な提案に絞ることを心がけました。お客様の考えを聞き、長く関係を築く経験を、法人の営業で生かしたいと考えています。
職務経歴
2023年4月〜2024年3月 株式会社○○銀行 ○○支店 窓口
2024年4月〜現在 同支店 個人の営業
・業務:資産の相談、ローンの案内(担当のお客様 約200名)
・工夫:相談会を企画し、年4回開催
・資格:金融に関する資格(正式な名前で記載)
営業職に応募する場合は、お客様の話を聞いて提案した経験を前に出し、決まりを守って誠実に進めたことも添えると、信頼できる営業だと伝わります。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 担当の名前だけを書く | 仕事の中身が分からない | 業務の内容と件数を書く |
| 銀行の中の言葉のまま書く | 他の業界の採用担当に伝わらない | 一般的な言葉に直す |
| 「正確な事務処理」だけ | 工夫が見えない | 確認の手順と結果を書く |
| 支店の業績の数字を書く | 情報の扱いが心配される | 自分の行動の数字にする |
| 銀行への不満から書く | 前向きさが伝わらない | 次に実現したいことから書く |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| 辞める理由 | なぜ銀行を辞めるのですか | 学んだことと、次に実現したいこと |
| 正確さ | 間違いを防ぐために何をしていましたか | 確認の手順を具体的に |
| お客様との向き合い方 | 難しい相談にどう対応しましたか | 話を聞き、説明した流れ(お客様が分からない形で) |
提出前に見直す5つの点
- 担当ごとに期間と業務を書けているか。
- 銀行の中の言葉を、一般的な言葉に直せているか。
- 件数など、自分の行動の数字を入れているか。
- お客様の情報や、支店の業績の数字を書いていないか。
- 資格を正式な名前で書けているか。
よくある思い込みと実際
| 思い込み | 実際 |
|---|---|
| 銀行の経験は金融でしか使えない | 正確さと説明の力は、事務や営業など多くの職種で評価される |
| 営業の成績がないと書けない | 窓口の件数や正確さも、立派な実績になる |
| 資格を並べれば評価される | 資格を、仕事でどう生かしたかまで書くほうが伝わる |
9. よくある質問
担当が何度も変わっています。どう書けばよいですか
担当ごとに期間を分け、それぞれの業務を2〜3行でまとめてください。経験の幅として前向きに読まれます。
営業の目標の達成率は書いてもよいですか
自分の個人の数字で、外に出して問題ない範囲であれば書いて構いません。迷う場合は、書かずに具体的な行動を書いてください。
資格はどこに書けばよいですか
職務経歴書の最後に「資格」の欄を作り、正式な名前と取得の年月を書いてください。履歴書の内容とそろえてください。
銀行の中の言葉は、どう直せばよいですか
社内の呼び名や略語は、「振込の手続き」「書類の確認」など、誰が読んでも分かる言葉に直してください。
職務経歴書は何枚がよいですか
1〜2枚が目安です。経験が短い第二新卒であれば、1枚にまとめても十分に伝わります。
金融の別の会社に移る場合は何を前に出せばよいですか
お客様と向き合った経験と、決まりを守って進めた経験を前に出してください。応募先の仕事に近い担当の経験を詳しく書きます。
事務職に移る場合、営業の経験は書かなくてよいですか
書いて構いません。お客様への説明や、書類を正確に作った経験として書くと、事務の仕事にも生かせる力として伝わります。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なっても構いませんが、職務経歴では事実を、自己PR欄では身につけた力と入社後の生かし方を中心に書き分けてください。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 担当ごとに期間と業務を書き出す
② 件数や間違いの少なさなど、自分の行動の数字を探す
③ お客様の情報や支店の業績の数字が入っていないかを確かめる
※ この記事は一般的な整理です。情報の扱いに迷う場合は、勤めている銀行の決まりを確かめてください
銀行員からの職務経歴書は、仕事の範囲・正確さ・お客様との向き合い方を、一般的な言葉と数字で書くと伝わります。
この先、読むべき記事
- 職務経歴書の書き方 職種別まとめ|第二新卒が自分の職種の見本を探す(職種別の職務経歴書)
- 銀行員からの転職の自己PR|第二新卒の例文6パターンと正確さ・提案力の言い換え(銀行員からの自己PR)
- 銀行・信用金庫から転職|第二新卒が3年目までに動くべき理由と狙える職種(銀行員からの転職)
- 証券会社の営業の自己PR|第二新卒の例文6パターンと聞く力・粘り強さの書き方(証券会社の営業の自己PR)
- 事務職の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本(事務職の職務経歴書)
- 守秘義務がある仕事の書き方|性質と量だけで伝える(書いてはいけない情報)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。