不動産営業の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】
不動産営業の職務経歴書で多いのは、「不動産の仲介営業を担当。月間成約○件」と件数だけを書く書き方です。不動産営業は、賃貸か売買か、個人向けか投資用か、反響の対応か新規の開拓かで、仕事の中身がまったく違います。件数だけでは、どんな営業をしてきたのかが採用担当に伝わりません。
不動産営業の採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、扱った物件と取引の種類、件数・金額・成約率などの数字、お客様との信頼を築いた工夫の3つです。高額な取引に関わる仕事なので、数字と同じくらい、誠実な進め方ができる人かも見られています。
この記事では、不動産営業の職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。なお、不動産取引や宅地建物取引士の制度に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は公的機関の情報や応募先の説明で確かめてください。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 物件と取引の種類 | 賃貸・売買・投資用、個人・法人、反響か新規開拓か | 応募先の営業と近いかを判断する |
| 数字 | 成約件数、仲介手数料などの売上、反響からの成約率 | 成果を出せる人かを判断する |
| 信頼の工夫 | お客様の不安を減らした進め方、紹介やリピート | 誠実に長く成果を出せるかを判断する |
3つ目の信頼の工夫を書ける応募者は多くありません。不動産営業は、お客様にとって大きな決断に関わる仕事です。契約後の紹介やリピートにつながった経験があれば、それだけで「長く成果を出せる人」として評価されます。
2. 物件と取引の種類の書き方
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 取引の種類 | 賃貸の仲介(居住用) |
| 物件 | 単身者向けのマンション・アパートが中心 |
| お客様 | 学生・社会人の単身者、法人の社宅の担当者 |
| 集客の形 | 物件の情報サイトからの問い合わせへの対応(反響営業) |
| 売買の場合 | 中古マンションの売買の仲介、価格帯 2,000万〜5,000万円 |
反響営業か新規開拓かは、必ず書いてください。問い合わせを受けて対応する営業と、自分でお客様を見つける営業では、求められる力が違うからです。
3. 数字の書き方
| 数字の種類 | 書き方の例 |
|---|---|
| 成約件数 | 2025年度 賃貸の成約 年間120件(月平均10件) |
| 売上 | 仲介手数料の売上 目標比108%、店舗内6名中2位 |
| 反響からの成約率 | 問い合わせからの成約率 25%(店舗平均18%) |
| 案内の数 | 月間の内見の案内 平均40件 |
| 紹介・リピート | 契約したお客様からの紹介 年8件 |
成約率は、店舗の平均と並べて書くと伝わりやすくなります。売上の金額を書けない場合は、目標比や順位で表してください。
4. 信頼の工夫の書き方:ビフォーとアフター
ビフォー 「お客様に寄り添った提案を心がけました。」
アフター 「初めて一人暮らしをする学生のお客様が多かったため、内見の前に、家賃以外にかかる初期費用と毎月の費用を一覧にしてお渡しすることにしました。費用の不安が先に解消されることで、内見後に迷われる方が減り、問い合わせからの成約率が18%から25%に上がりました。契約したお客様からの紹介も年8件いただいています。」
お客様の不安を先回りして解消した工夫は、不動産営業の採用担当に強く響きます。
5. 見本①:不動産営業から別の不動産会社へ
職務要約
株式会社○○にて2年間、賃貸の仲介営業を担当。物件の情報サイトからの問い合わせに対応し、内見の案内から契約までを行いました。2025年度は成約 年間120件、仲介手数料の売上 目標比108%(店舗内6名中2位)。費用の一覧を先にお渡しする工夫で、問い合わせからの成約率を18%から25%に上げました。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ ○○店
・取引:居住用の賃貸の仲介(単身者向けが中心)、法人の社宅の対応
・業務:問い合わせへの対応、内見の案内(月平均40件)、条件の交渉、契約の手続き
・実績:2025年度 成約 年間120件、売上 目標比108%、成約率25%(店舗平均18%)
・工夫:初期費用と毎月の費用の一覧を内見前にお渡しし、お客様の不安を先に解消
・資格:宅地建物取引士の試験に向けて勉強中(2026年10月受験)
見本の数字や社名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。
6. 見本②:販売職から不動産営業へ(他業界から)
職務要約
株式会社○○にて2年間、家具店の販売員として、新生活を始めるお客様への提案を担当。お客様の部屋の広さや暮らし方を聞いて家具を提案することを続け、2025年度は個人売上が店舗内10名中2位。住まい選びの最初から関わりたいと考え、不動産営業を志望しています。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ ○○店
・業務:家具・インテリアの接客販売、配送の手配、組み立ての日程の調整
・実績:2025年度 個人売上 店舗内10名中2位、平均の購入金額 店舗平均の1.3倍
・工夫:部屋の間取りを聞いて、置ける家具の大きさを図にしてお渡しする接客を続けました
他業界から不動産営業へ移る場合は、お客様の暮らしを聞いて提案した経験を前に出すのが基本です。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 件数だけを書く | 営業の中身が分からない | 取引の種類と集客の形を書く |
| 賃貸か売買か分からない | 応募先と比べられない | 取引の種類を明記する |
| 「寄り添った提案」だけ | 工夫が見えない | 不安を解消した具体的な行動を書く |
| 強引さを強みとして書く | 誠実さを心配される | 信頼を築いた経験に変える |
| 資格の状況を書いていない | 意欲が分からない | 取得・勉強中を正確に書く |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| 成約率 | 成約率を上げるために何をしましたか | 変える前と後の進め方 |
| 難しいお客様 | 条件が合わないお客様にどう対応しましたか | 正直に伝えて別の提案をした経験 |
| 資格 | 宅地建物取引士の勉強はどこまで進んでいますか | 進み具合と受験の予定 |
提出前に見直す5つの点
| 見直す点 | 確かめること |
|---|---|
| 取引の種類 | 賃貸・売買・投資用、個人・法人が分かるか |
| 集客の形 | 反響営業か新規開拓かが書けているか |
| 数字 | 件数・売上・成約率に、期間や平均がセットになっているか |
| 信頼の工夫 | お客様の不安を減らした行動と結果が書けているか |
| 資格 | 取得・勉強中の状況が正確に書けているか |
不動産営業では、資格の状況が評価に直結することが多くあります。勉強中の場合は、受験の予定まで書くと意欲が伝わります。
9. よくある質問
不動産営業の経験が1年程度でも書けることはありますか
あります。取引の種類と集客の形、件数や成約率、お客様の不安を減らした工夫を具体的に書けば、十分に評価されます。数字が小さくても、伸びた過程があれば書いてください。
売上の金額を書いてもよいですか
会社の決まりで問題なければ書いて構いません。書けない場合は、目標比や順位、成約件数で表してください。お客様の名前や物件の住所は書かないのが基本です。
宅地建物取引士の資格がないと不利ですか
資格がなくても応募できる求人は多くあります。ただし、資格の有無で任される仕事や手当が変わることが多いため、勉強中の場合は受験の予定まで書くと意欲が伝わります。
職務経歴書は何枚がよいですか
第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。物件と取引の種類、数字、信頼の工夫の3つの欄が分かりやすいことを優先してください。
賃貸から売買へ移りたい場合は何を書けばよいですか
賃貸での成約の実績に加えて、お客様の長い将来を考えて提案した経験や、条件の交渉の経験を前に出してください。売買に関わる勉強をしている場合は、それも書くと伝わります。
他業界から不動産営業へ移る場合、何を書けばよいですか
お客様の暮らしや要望を聞いて提案した経験、高額な商品を扱った経験、目標の数字を追った経験を前に出してください。住まいや暮らしに関わる仕事の経験は、特に評価されやすいです。
契約後の紹介やリピートの経験は書いたほうがよいですか
書いてください。紹介やリピートは、お客様の信頼を得た証として評価されます。件数が少なくても、どんな対応が紹介につながったかを書くと伝わります。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 取引の種類・物件・お客様・集客の形を書き出す
② 成約件数・売上・成約率を、期間や平均とセットで集める
③ お客様の不安を減らした工夫を1つ、行動と結果で書く
※ 件数だけで終わらせない。取引の種類と信頼の工夫を必ず書く
信頼の工夫まで書ける不動産営業の職務経歴書は多くありません。不動産取引や宅地建物取引士の制度に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は公的機関の情報や応募先の説明で確かめてください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。