Webデザイナーの職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】
Webデザイナーの職務経歴書で多いのは、「Webサイトのデザインを担当。詳しくは作品集をご覧ください」と、作品集に任せてしまう書き方です。作品集は大切ですが、採用担当は職務経歴書で「どんな体制で、どの工程を、どのくらいの量こなしてきたか」を先に確かめます。ここが空いていると、作品集を開いてもらえないこともあります。
Webデザイナーの採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、担当した制作物と工程、使える道具とコーディングの範囲、デザインで成果に関わった経験の3つです。職務経歴書は「仕事の進め方」、作品集は「見た目の力」と役割を分けて考えると、書くべきことがはっきりします。
この記事では、Webデザイナーの職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 制作物と工程 | 何を、何件、どの工程(企画・設計・デザイン・実装)で担当したか | 入社後に任せられる範囲を判断する |
| 道具と実装の範囲 | 使ったデザインの道具、HTMLやCSSをどこまで書けるか | 教える手間を判断する |
| 成果への関わり | デザインの変更で、見た人の行動が変わった経験 | 見た目だけでなく成果を考えられるかを判断する |
3つ目の成果への関わりを書ける応募者は多くありません。Webデザインは、見た人に行動してもらうための仕事です。「ボタンの配置を変えて問い合わせが増えた」のような経験が一つあるだけで、評価は大きく変わります。
2. 制作物と工程の書き方
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 制作物 | 企業のサイト、商品の紹介ページ、広告のバナー |
| 件数 | サイト 年間8件、バナー 月約30点 |
| 工程 | 構成案の作成、デザイン、HTMLとCSSでの実装(一部) |
| 体制 | ディレクター1名、デザイナー3名、エンジニア2名 |
| 相手 | 中小企業のお客様(制作会社)/自社の商品(事業会社) |
制作会社か事業会社かで、仕事の進め方が大きく違います。制作会社では多くのお客様の案件を、事業会社では自社の商品を継続して改善する仕事が中心です。どちらの経験かを明記してください。
3. 道具と実装の範囲の書き方
| 項目 | 悪い書き方 | 良い書き方 |
|---|---|---|
| デザインの道具 | デザインソフト使用可 | デザインの道具でサイトのデザインと画面の試作を作成(2年) |
| 画像の加工 | 画像編集可 | 写真の切り抜きと色の調整、バナーの作成(月約30点) |
| 実装 | HTML・CSS可 | HTMLとCSSで、スマートフォンにも対応したページを実装(簡単な動きは書ける、複雑な処理はエンジニアに依頼) |
実装の範囲は、できることとできないことを分けて書いてください。正直に書くほうが、入社後のずれを防げます。
4. 成果への関わりの書き方:ビフォーとアフター
ビフォー 「サイトのデザインのリニューアルを担当しました。」
アフター 「お客様の企業サイトのリニューアルで、トップページのデザインを担当しました。以前のサイトでは問い合わせのボタンが目立たず、問い合わせが少ないことが課題だったため、各ページの下に問い合わせへの導線を置く構成を提案しました。公開後3か月で、問い合わせの数が以前の約1.5倍になったとお客様から報告を受けました。」
「課題→デザインでの工夫→結果」の順で書くと、成果を考えられるデザイナーとして伝わります。
5. 見本①:Webデザイナーから別の会社のWebデザイナーへ
職務要約
株式会社○○(Web制作会社)にて2年間、Webデザイナーとして中小企業のサイトの制作を担当。構成案の作成からデザイン、HTMLとCSSでの一部の実装までを行い、年間約8件のサイトと月約30点のバナーを制作しました。問い合わせへの導線を見直したデザインで、お客様のサイトの問い合わせ数を約1.5倍にした経験があります。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ 制作部(ディレクター1名、デザイナー3名、エンジニア2名)
・制作物:中小企業のサイト(年間約8件)、広告のバナー(月約30点)
・工程:構成案の作成、デザイン、HTMLとCSSでの実装(一部)
・成果:問い合わせへの導線を見直したデザインで、問い合わせ数が約1.5倍に
・道具:デザインの道具、画像の加工の道具、HTML・CSS
・作品集:別紙の作品集に、担当範囲を明記して掲載
見本の数字や社名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。
6. 見本②:営業事務から未経験でWebデザイナーへ
職務要約
株式会社○○にて2年間、営業事務として受発注と営業資料の作成を担当。資料を見やすく整えることが評価され、営業部の提案資料のひな形づくりを任されました。半年前から独学でWebデザインを学び、架空の店舗のサイトを3件制作しています。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ 営業部 営業事務
・業務:受発注の入力、営業資料の作成(月約10件)
・資料:営業部の提案資料のひな形を作成し、部内で使われています
学習と制作
・期間:2025年10月〜(平日1時間、休日3時間)
・制作:架空のカフェ・美容室・学習塾のサイトを、構成からデザイン、HTMLとCSSでの実装まで制作
未経験からWebデザイナーを目指す場合は、学習の期間と制作物を職務経歴書の中に分けて書くのが基本です。前職で見やすさを工夫した経験があれば、それも前に出してください。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 「詳しくは作品集で」だけ | 仕事の進め方が分からない | 制作物・工程・件数を書く |
| 担当範囲が分からない | チームの成果か自分の成果か分からない | 担当した工程を明記する |
| 「HTML・CSS可」だけ | 水準が分からない | できることとできないことを書く |
| 見た目の話だけ | 成果を考えられるか分からない | 見た人の行動が変わった経験を書く |
| 学習期間を書いていない(未経験) | 意欲の根拠が見えない | 期間・時間・制作物を書く |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| デザインの理由 | なぜこの配置にしたのですか | 目的と、見る人を考えた理由 |
| 修正への対応 | お客様から大きな修正を求められた時は | 要望の理由を聞いて提案し直した経験 |
| 担当範囲 | この作品のどこを担当しましたか | 自分の担当と、他の人の担当 |
提出前に見直す5つの点
| 見直す点 | 確かめること |
|---|---|
| 制作物 | 種類と件数が書けているか |
| 工程 | 企画・設計・デザイン・実装のどこを担当したかが分かるか |
| 実装の範囲 | できることとできないことを分けて書けているか |
| 成果 | 見た人の行動が変わった経験が一つ入っているか |
| 作品集との対応 | 職務経歴書の内容と作品集の担当範囲が一致しているか |
5つ目の作品集との対応は、意外と見落とされがちです。職務経歴書と作品集で担当範囲の書き方が違うと、面接で質問されたときに説明が食い違うことがあります。
9. よくある質問
作品集があれば職務経歴書は簡単でよいですか
簡単にしないでください。作品集は見た目の力を、職務経歴書は仕事の進め方と量を伝える書類です。両方がそろって、はじめて採用担当は判断できます。
守秘義務で作品を見せられない場合はどうすればよいですか
職務経歴書では、業種や規模、制作物の種類で表してください。作品集には、公開されているものだけを載せるか、自分で作った作品を載せる方法があります。守秘義務に反しない範囲で準備することが大切です。
成果の数字が分からない場合はどうすればよいですか
お客様や社内の担当者から聞いた変化があれば書いてください。分からない場合は、制作の件数や、修正の回数を減らした工夫など、自分で数えられるものを書けば十分です。
職務経歴書は何枚がよいですか
第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。制作物と工程、道具と実装の範囲、成果への関わりの3つの欄が分かりやすいことを優先してください。
未経験から応募する場合、学習の経験はどこに書けばよいですか
職務経歴の下に「学習と制作」の欄を設けて書いてください。期間、1日の学習時間、制作した作品の数と内容を書くと、意欲の根拠として伝わります。
コーディングができないと不利ですか
デザインに専念する求人もありますが、HTMLとCSSの基本ができると応募できる求人の幅が広がります。できる範囲を正直に書き、学んでいる場合はその状況を書いてください。
紙のデザインの経験は書いたほうがよいですか
書いて構いません。チラシやパンフレットのデザインの経験は、見る人に伝える工夫として評価されます。Webのデザインとの違いを理解していることも、あわせて伝えると良いでしょう。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 担当した制作物の種類と件数、担当した工程を書き出す
② 使った道具と、実装でできること・できないことを整理する
③ デザインで見た人の行動が変わった経験を1つ、課題・工夫・結果で書く
※ 作品集に任せきりにしない。仕事の進め方と成果を職務経歴書で書く
成果への関わりまで書けるWebデザイナーの職務経歴書は多くありません。作品集と役割を分けて書くだけで、書類の伝わり方は大きく変わります。
この先、読むべき記事
- Webデザイナーの自己PR|第二新卒の例文6パターンと見た人の行動を変えた経験の書き方(自己PR欄の書き方)
- Webデザイナーの志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方(志望動機の作り方)
- Webデザイナーの面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と作品の説明の仕方(面接の準備)
- 未経験からWebデザイナー|第二新卒が知るべき現実と現実的な入り方(未経験から目指す場合)
- マーケティングの職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本(近い職種の書き方)
- 未経験職種向けの職務経歴書|第二新卒が書く順番を変えて通す型(未経験の場合)
- 職務経歴書の書き方 職種別まとめ|第二新卒が自分の職種の見本を探す(他の職種の書き方)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。