マーケティングの職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】
マーケティング職の職務経歴書で多いのは、「Web広告の運用、SNSの運用、販促企画を担当」と施策の名前を並べるだけの書き方です。マーケティングの採用担当から見ると、何のために、どのくらいの予算で、どんな結果を出したのかが分からず、判断の材料がありません。
マーケティングの採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、担当した施策と目的・予算、結果の数字、仮説を立てて改善した過程の3つです。マーケティングは数字で成果を語る仕事なので、数字の書き方そのものが、その人の力として読まれます。
この記事では、マーケティング職の職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 施策と目的 | 何を、何のために、どのくらいの予算で行ったか | 応募先の仕事と近いかを判断する |
| 結果の数字 | 目的に対する結果(問い合わせ数、獲得単価、売上など) | 成果を出せる人かを判断する |
| 改善の過程 | 仮説、試したこと、分かったこと | 考え方が再現できるかを判断する |
3つ目の改善の過程を書ける応募者は多くありません。マーケティングの採用担当は、結果の大きさ以上に「どう考えて、どう試したか」を見ています。うまくいかなかった施策でも、何を学んで次にどう生かしたかを書けば、評価につながります。
2. 施策と目的の書き方
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 商品・サービス | 中小企業向けの会計ソフト(月額制) |
| 目的 | 無料で試せる期間への申し込みを増やす |
| 施策 | 検索連動型の広告と、比較記事への広告の運用 |
| 予算 | 月約100万円(チームで運用、担当は約40万円分) |
| 体制 | マーケティング部5名、広告の運用は2名で担当 |
目的を書くことが、最も大切です。同じ「広告の運用」でも、認知を広げるためか、申し込みを増やすためかで、見るべき数字が違うからです。
3. 結果の数字の書き方
| 目的 | 数字の例 |
|---|---|
| 申し込みを増やす | 月間の申し込み数 120件→180件(6か月) |
| 費用の効率を上げる | 1件あたりの獲得費用 8,000円→5,500円 |
| 認知を広げる | 会社のSNSのフォロワー数 3,000人→12,000人(1年) |
| 売上につなげる | 通販サイトの月の売上 前年比125% |
| 来店を増やす | 販促の期間中の来店数 前年同期比110% |
数字は、変化の前と後、期間をセットで書いてください。また、チームの成果の場合は、自分の担当の範囲を明記することが大切です。面接では、数字の計算の仕方を必ず聞かれます。
4. 改善の過程の書き方:ビフォーとアフター
ビフォー 「広告の運用で、獲得費用を改善しました。」
アフター 「検索連動型の広告で、1件あたりの獲得費用が目標より高い状態が続いていました。申し込みまでの流れを見ると、広告から入った人の多くが料金のページで離れていたため、『料金が分かりにくい』と仮説を立てました。料金の比較表を広告の飛び先のページに追加する案を出し、2週間ずつ比べた結果、申し込み率が上がり、獲得費用が8,000円から5,500円に下がりました。」
「見た数字→仮説→試したこと→結果」の順で書くと、マーケティングの採用担当に考え方が伝わります。
5. 見本①:マーケティングから別の会社のマーケティングへ
職務要約
株式会社○○にて2年間、中小企業向けの会計ソフトのマーケティングを担当。検索連動型の広告の運用(担当予算 月約40万円)と、広告の飛び先のページの改善を行いました。申し込みまでの流れの分析から仮説を立てて改善し、1件あたりの獲得費用を8,000円から5,500円に下げました。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ マーケティング部(5名)
・目的:無料で試せる期間への申し込みを増やす
・施策:検索連動型の広告の運用、広告の飛び先のページの改善案の作成
・実績:月間の申し込み数 120件→180件(6か月)、獲得費用 8,000円→5,500円
・改善:料金のページで離れる人が多いことから、料金の比較表を追加する案を出し、2週間ずつ比べて効果を確かめました
・使ったもの:広告の管理画面、アクセス解析の道具、表計算ソフトでの集計
見本の数字や社名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。
6. 見本②:営業職からマーケティングへ
職務要約
株式会社○○にて2年間、法人向けのサービスの営業を担当。2025年度は売上目標達成率110%。商談の記録から、問い合わせのきっかけごとに受注率が大きく違うことに気づき、受注率の高いきっかけを増やす提案を社内で行いました。数字から仮説を立てて動く経験を生かし、マーケティング職に挑戦したいと考えています。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ 営業部
・業務:法人向けのサービスの提案、商談、受注後の関係づくり
・実績:2025年度 売上目標達成率110%、営業部15名中3位
・分析:商談の記録を表計算ソフトで集計し、セミナー経由の問い合わせの受注率が他の2倍であることを発見
・提案:セミナーの開催を増やす案をマーケティング部に提案し、翌期の開催回数が増えました
他職種からマーケティングへ移る場合は、数字から仮説を立てて動いた経験を前に出すのが基本です。営業や販売でも、記録を集計して気づいたことがあれば、それが立派な材料になります。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 施策の名前を並べるだけ | 目的と結果が分からない | 目的・予算・結果をセットで書く |
| 期間や前後のない数字 | 変化の大きさが分からない | 前と後、期間を書く |
| チームの成果を自分の成果のように書く | 面接で崩れる | 自分の担当の範囲を明記する |
| カタカナの専門用語を並べる | 中身が見えない | 何をしたかを具体的に書く |
| うまくいった施策だけを書く | 考え方が見えない | 仮説と検証の過程を書く |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| 数字 | 獲得費用はどう計算していますか | 計算の仕方と、含めている費用 |
| 仮説 | なぜ料金が分かりにくいと考えたのですか | 根拠にした数字と観察 |
| 失敗 | うまくいかなかった施策はありますか | 失敗から分かったことと、次に生かしたこと |
提出前に見直す5つの点
| 見直す点 | 確かめること |
|---|---|
| 目的 | 施策ごとに、何のためかが書けているか |
| 予算と体制 | 扱った予算の規模と、自分の担当の範囲が分かるか |
| 数字 | 前と後、期間がセットになっているか |
| 過程 | 見た数字・仮説・試したこと・結果の順で書けているか |
| 言葉 | 専門用語が多すぎず、何をしたかが見えるか |
マーケティングの職務経歴書は、それ自体が「伝える力」の見本として読まれます。読み手が一度で理解できるかを、提出前に必ず確かめてください。
9. よくある質問
マーケティングの経験が1年程度でも書けることはありますか
あります。担当した施策が一部でも、目的と結果、改善の過程を具体的に書けば、十分に評価されます。経験の長さより、数字をどう読み、どう考えたかが見られています。
予算の金額を書いてもよいですか
会社の決まりで問題なければ書いて構いません。書けない場合は、「月数十万円規模」のように幅で表すか、担当の範囲だけを書いてください。予算の規模は、経験の大きさを判断する材料になります。
結果が出なかった施策は書かないほうがよいですか
書いて構いません。結果が出なかった施策でも、仮説と検証の過程、そこから分かったことを書けば、考え方を示す材料になります。マーケティングでは、試して学ぶことそのものが評価されます。
職務経歴書は何枚がよいですか
第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。施策と目的、結果の数字、改善の過程の3つの欄が分かりやすいことを優先してください。
他職種からマーケティングへ移る場合、何を書けばよいですか
数字を集計して気づいたこと、仮説を立てて試したこと、社内に提案したことを前に出してください。営業や販売、事務の経験の中にも、マーケティングにつながる考え方は多くあります。
使った道具やソフトは書いたほうがよいですか
書いてください。広告の管理画面、アクセス解析の道具、表計算ソフトでの集計などは、入社後にすぐ役立つ経験として評価されます。何に使ったかも一緒に書くと伝わりやすくなります。
個人で行ったSNSの運用は書いてもよいですか
書いて構いません。特に未経験からマーケティングを目指す場合は、自分で試した経験として評価されることがあります。仕事の経験と分けて、目的と結果、学んだことを書いてください。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 担当した施策ごとに、目的・予算・体制を書き出す
② 結果の数字を、前と後、期間とセットで集める
③ 改善の過程を1つ、見た数字・仮説・試したこと・結果の順で書く
※ 施策の名前を並べるだけで終わらせない。目的と過程を必ず書く
改善の過程まで書けるマーケティングの職務経歴書は多くありません。考え方が伝われば、経験が短くても書類は通ります。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。