退職・引き継ぎ

上司に伝える退職理由|第二新卒が角を立てずに引き止められにくい言い方と例文8パターン【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年10月16日 読了 約11分
上司に伝える退職理由|第二新卒が角を立てずに引き止められにくい言い方と例文8パターン【2026年版】

退職を決めたあと、上司に伝える場面で一番迷うのが「退職理由をどう話すか」ではないでしょうか。本音をそのまま話せば角が立ちそうで、ごまかせば引き止めの話し合いが長引きそうだからです。

上司に伝える退職理由は、面接で話す退職理由とは目的が違います。上司に対しては、引き止めの余地がないことを、角を立てずに伝えることが目的です。不満を伝えて職場を良くすることではありません。

この記事では、上司が退職理由で確かめていること、本音と伝える理由の分け方、引き止められにくい理由の型、例文8パターンを整理します。

1. 結論:「前向きな理由+もう決めたこと」を短く伝える

要素伝えること例
前向きな理由次にやりたいこと営業企画の仕事に挑戦したい
決めたことすでに決めたこと、相談ではないこと悩んだうえで、退職することに決めました
感謝これまでの感謝これまで指導していただき、ありがとうございました
引き継ぎの意思最後まで責任をもつこと引き継ぎはきちんと行います

退職理由は、短いほど引き止められにくくなります。理由を詳しく話すほど、上司は「その問題なら解決できる」と引き止めの材料を見つけやすくなるからです。

2. 上司が退職理由で確かめていること

確かめていること上司の考え
引き止められるか社内で解決できる理由なら、引き止めたい
職場に問題があるか自分の部署の問題なら、改善したい
本当に決めたかまだ迷っているなら、考え直してほしい
いつまで働けるか引き継ぎと人員の手配を考えたい

上司は、引き止められる理由かどうかを考えながら聞いています。「給料が低い」「仕事が多い」のような理由は、社内で解決できると思われやすく、引き止めの話し合いが長くなりがちです。

3. 本音と伝える理由の分け方

本音上司に伝える理由の例
上司と合わない別の職種に挑戦したい
給料が低い専門性を身につけられる仕事に就きたい
残業が多い違う働き方を試したい
仕事がつまらない〇〇の仕事に関わりたい
会社の将来が不安違う業界で経験を積みたい

伝える理由は、うそではなく、本音の中の前向きな部分です。上司と合わないことが本音でも、その裏に「こういう仕事がしたい」という気持ちがあるはずです。その部分を伝えてください。

4. 引き止められにくい理由の型

型なぜ引き止められにくいか例
社内にない仕事に挑戦する社内で解決できない社内にない営業企画の仕事に挑戦したい
違う業界に移る社内で解決できない福祉の業界で働きたい
次の会社が決まっているもう決めたことが伝わる次の勤め先が決まりました
家庭の事情会社が立ち入りにくい家庭の事情で、地元に戻ることになりました

一番引き止められにくいのは、「社内では実現できないこと」を理由にすることです。部署の異動や待遇の改善では解決できないと分かれば、上司も話を前に進めやすくなります。

5. 本音別の例文8パターン

※以下の例文はすべて架空の設定です。自分の状況に置き換えて使ってください。

5-1. 職種を変えたい

お時間をいただきありがとうございます。突然で申し訳ないのですが、退職させていただきたいと考えています。営業の仕事を通じて、数字を見て企画を立てる仕事に関わりたいと思うようになり、悩んだうえで決めました。これまで指導していただき、本当にありがとうございました。引き継ぎは最後まできちんと行います。

5-2. 違う業界に移りたい

退職させていただきたく、お時間をいただきました。前から関心のあった福祉の業界で働きたいと考え、転職することに決めました。こちらで学んだことは、次の仕事でも生かしていきたいと思っています。

5-3. 次の会社が決まっている

ご相談ではなく、ご報告になってしまい申し訳ありません。次の勤め先が決まり、退職させていただくことになりました。12月末での退職を希望しています。引き継ぎの進め方について、ご相談させてください。

5-4. 本音は上司と合わない

退職させていただきたいと考えています。別の職種に挑戦したいという気持ちが強くなり、決めました。これまでご指導いただいたことには、感謝しています。

5-5. 本音は給料や待遇

退職させていただきたく、お時間をいただきました。専門性を身につけられる仕事に就きたいと考え、転職を決めました。こちらでの経験を土台に、次の職場で力を伸ばしたいと思っています。

5-6. 本音は残業の多さ

退職させていただきたいと考えています。働き方を見直したいと考え、次の職場を決めました。忙しい時期に申し訳ありませんが、引き継ぎは責任をもって進めます。

5-7. 家庭の事情

家庭の事情で、地元に戻ることになりました。そのため、退職させていただきたいと考えています。急なご報告になり申し訳ありません。

5-8. 理由を詳しく聞かれたとき

詳しくお話しできることが少なく申し訳ないのですが、自分なりに考え抜いて決めたことです。会社に不満があるわけではなく、次にやりたいことができたためです。ご理解いただけますと幸いです。

どの例文も、「決めたこと」をはっきり伝えていることに注目してください。「考えている」「迷っている」と言うと、引き止めの話し合いに入りやすくなります。

6. 言わないほうがよいこと

言わないほうがよいこと理由
上司や同僚の悪口最終出社日まで気まずくなる
待遇への不満を細かく改善を条件に引き止められやすい
次の会社の名前や条件聞かれても、話す必要はない
「まだ迷っている」引き止めの話し合いが長くなる
会社の将来への不安上司を否定するように聞こえる

次の会社の名前を聞かれても、答える必要はありません。「入社の手続きが終わるまでは控えさせてください」と伝えれば十分です。

7. 面接での退職理由との違い

項目上司に伝える退職理由面接で話す退職理由
目的引き止めの余地がないことを伝える次は長く働けると伝える
長さ短く、一言で経緯と次への意欲まで
中心にすることもう決めたこと次にやりたいことと、その理由

上司と面接で話す内容が、大きく食い違わないようにしておくと安心です。どちらも、本音の中の前向きな部分を中心にすれば、自然とそろいます。

8. 伝える前の準備

  1. 本音の退職理由を書き出す。
  2. その中から、前向きな部分を一文にまとめる。
  3. 退職を希望する日を決めておく(就業規則も確かめる)。
  4. 引き止められたときの返し方を一つ用意する。
  5. 伝える日時を決め、上司に時間をもらう。

退職の申し出の時期や、退職を拒まれた場合の扱いは、就業規則や法律の定めによって変わります。この記事の説明は一般的な整理であり、個別の判断に迷う場合は専門機関に相談してください。

9. よくある質問

本当の理由を話さないのは、うそになりませんか

本音の中の前向きな部分を伝えるのは、うそではありません。すべての理由を話す義務はなく、円満に退職するために伝え方を選ぶのは自然なことです。

「なぜ相談してくれなかったのか」と言われたら

「自分で考えて決めたかったため」と伝え、相談せずに決めたことを短くおわびしてください。そのうえで、決めたことは変わらないと伝えます。

待遇を改善すると言われたら

感謝を伝えたうえで、「待遇ではなく、やりたい仕事のために決めたことです」と伝えてください。待遇を理由にしていなければ、話は前に進めやすくなります。

退職理由を細かく聞かれ続けたら

「詳しくお話しできることが少なく申し訳ありません」と伝え、決めたことを繰り返してください。理由の説明より、退職日と引き継ぎの話に移るよう促すとよいでしょう。

部署の異動を提案されたら

社内にない仕事を理由にしていれば、断りやすくなります。「異動ではなく、別の仕事に挑戦したい」と伝えてください。

上司ではなく、さらに上の人に伝えてもよいですか

まずは直属の上司に伝えるのが基本です。直属の上司に伝えにくい事情がある場合は、その上の上司や人事に相談しても構いません。

メールで退職理由を伝えてもよいですか

できれば対面か、難しければオンラインで直接伝えるのが基本です。事情があって直接伝えられない場合の伝え方は、別の記事で整理しています。

退職理由で嘘をついて、後で分かったら困りますか

事実と違う理由を伝えると、後で話が合わなくなることがあります。本音の中の前向きな部分を伝える形にすれば、困ることはほとんどありません。

10. まとめ:今夜やる3つのこと

今夜やる3つのこと

① 本音の退職理由を書き出し、前向きな部分を一文にまとめる

② 「もう決めたこと」を伝える言い方を決める

③ 引き止められたときの返し方を一つ用意する

※ 退職の申し出の時期や手続きの説明は一般的な整理です。個別の判断に迷う場合は専門機関で確認してください

上司に伝える退職理由は、短く、前向きに、もう決めたことを伝えるのが基本です。本音の中の前向きな部分を一文にまとめておけば、角を立てずに話を進められます。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。