職務経歴書の実績の書き方|第二新卒が数字を「比べて」伝える型と記入例【2026年版】
職務経歴書に実績を書くとき、「売上目標達成」「月100件対応」と数字だけを並べて終わっていないでしょうか。数字があること自体は良いのですが、それだけでは、読み手にその数字がすごいのか普通なのかが伝わりません。
採用担当が実績で知りたいのは、その数字がどのくらいの成果なのかと、その成果をどうやって出したのかです。数字を「比べて」書き、出し方を一言添えるだけで、同じ実績でも伝わり方が大きく変わります。
この記事では、採用担当が実績で確かめる3つの点と、数字の比べ方、書き方の型、職種別の記入例を整理します。数字がそもそも見つからない場合の探し方は、別の記事で整理しています。
1. 結論:「数字+比べる基準+出し方」で書く
| 要素 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 数字 | 成果の大きさ | 月の新規契約 平均4件 |
| 比べる基準 | 目標、前年、平均、順位など | 課の平均(2件)の約2倍 |
| 出し方 | 何を工夫して出したか | 初回訪問の前に業界の課題を3つ調べて持参 |
3つのうち、一番抜けやすいのが「比べる基準」です。基準があると、読み手は数字の大きさをすぐに判断できます。
2. 採用担当が実績で確かめる3つの点
| 確かめる点 | 書類で示すこと |
|---|---|
| 成果の大きさ | 数字と、比べる基準 |
| 再現できるか | どう工夫して出したか(応募先でも同じやり方ができるか) |
| 本人の役割 | チームの成果の中で、自分が何をしたか |
2つ目の「再現できるか」は特に大切です。運が良かっただけの成果か、やり方を工夫して出した成果かで、入社後に期待できることが変わるからです。
3. 数字を伝わる形にする比べ方
| 比べ方 | 例 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 目標と比べる | 目標に対して達成率110% | 目標が決まっている仕事 |
| 前年・前期と比べる | 担当先の売上を前年より約15%伸ばす | 同じ担当を続けている場合 |
| 平均と比べる | 課の平均の約2倍 | 同じ仕事をする人が複数いる場合 |
| 順位で示す | 同期20名中3位 | 順位が公表されている場合 |
| 変化で示す | 作業時間を1日60分から30分に短縮 | 改善や効率化の成果 |
比べる基準は、確かめられるものを選んでください。平均や順位を書く場合は、社内で公表されていた数字か、自分で確かめられた数字に限ります。
4. 実績の書き方の型
職務経歴の中で、実績は担当業務の後に、見出しをつけて書くと読みやすくなります。
【実績】
・2025年度 新規契約 年間48件(目標40件に対し達成率120%)
・担当先15社の年間売上を前年より約15%伸ばす
【工夫したこと】
・初回訪問の前に、業界の課題を3つ調べて持参することを続けた
実績と工夫を分けて書くと、数字と出し方の両方が一目で分かります。工夫を書く欄がない場合は、実績の後に一行添えてください。
5. 職種別の記入例
※以下の記入例はすべて架空の設定です。数字は自分の経験に置き換えて使ってください。
5-1. 営業
【実績】2025年度 新規契約 年間48件(目標40件、達成率120%/課8名中2位)
【工夫】初回の商談で、事前に調べた業界の課題を3つ示し、話のきっかけにした
5-2. 事務
【実績】請求書の差し戻し件数を、月平均10件から3件に減らす
【工夫】確認する項目を一枚の表にまとめ、課の5名で使う形にした
5-3. 販売
【実績】担当売り場の月の売上を、前年同月より約10%伸ばす(3か月連続)
【工夫】曜日ごとの売れ筋を記録し、よく売れる商品を前に出す陳列に変えた
5-4. コールセンター
【実績】1件あたりの対応時間を、平均8分から6分に短縮(品質評価は維持)
【工夫】よくあるお問い合わせの答え方を一覧にし、すぐに参照できるようにした
5-5. 工場・製造
【実績】担当工程の不良品の割合を、0.8%から0.3%に下げる
【工夫】不良が出やすい作業の手順を写真つきの手順書にまとめ、班で共有した
5-6. 企画・マーケティング
【実績】店舗の販促企画で、企画期間中の来店数を前月より約20%増やす
【工夫】来店のきっかけをアンケートで調べ、反応の多かった案内の仕方に絞った
どの例も、比べる基準と工夫がセットになっていることに注目してください。営業以外の職種でも、時間、件数、割合などの変化で実績を示せます。
6. チームの成果の書き方
チームで出した成果を書く場合は、チームの成果と、自分の役割を分けて書きます。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| チームの成果 | 課(5名)として、年間売上目標を達成(達成率105%) |
| 自分の役割 | うち、新規の取引先開拓を担当し、新規契約12件を獲得 |
| 自分の工夫 | 課の提案資料の型を作り、全員で使う形にした |
チームの成果を自分だけの成果のように書くのは避けてください。面接で深掘りされたときに説明が合わなくなり、信頼を失う原因になります。
7. 盛りすぎにならない線引き
| 書いてよいこと | 避けること |
|---|---|
| 確かめられる数字 | 記憶があいまいな数字を大きめに書く |
| 「約」「およそ」をつけたおおよその数字 | 根拠のない割合や順位 |
| チームの成果と自分の役割を分けた書き方 | チームの成果を自分の成果として書く |
| 一番良かった時期の実績(時期を明記) | 一時的な成果を、ずっと続いたように書く |
一番良かった時期の実績を書くのは問題ありませんが、時期を必ず書いてください。「2025年10月〜12月」のように期間を書くと、正確に伝わります。
数字を大きく書きすぎると、経歴詐称と受け取られるおそれがあります。迷ったときは、確かめられる範囲で控えめに書くのが安全です。
8. 実績が少ない場合
在籍が短いなどで、書ける実績が少ない場合もあります。
- 大きな成果でなくても、変化を示せる数字を探す(作業時間、件数、ミスの数など)。
- 続けた期間や回数を書く(毎日の記録を1年間続けた、など)。
- 周りからの評価を書く(担当を任された、教える役になった、など)。
- 実績の代わりに、工夫したことを具体的に書く。
提出前に見直す5つの点
- 数字に、比べる基準が添えられているか。
- 実績の後に、工夫したことが書かれているか。
- チームの成果と自分の役割が分けて書かれているか。
- 時期や期間が書かれているか。
- 確かめられる範囲の数字になっているか。
書き直しの例
| 書き直す前 | 書き直した後 |
|---|---|
| 売上目標達成 | 2025年度 売上目標達成(達成率112%/課8名中3位) |
| 月100件の問い合わせに対応 | 月約100件の問い合わせに対応(課の平均は約70件) |
| 業務の効率化に貢献 | 集計作業を1日60分から30分に短縮 |
| 新規開拓に注力 | 新規契約 年間12件(前年の5件から増加) |
書き直す前の言葉は、どれも間違いではありません。ただ、比べる基準や変化が入るだけで、読み手が成果の大きさをすぐに判断できるようになります。手元の職務経歴書の実績を一つずつ、この形に直してみてください。
9. よくある質問
目標を達成できなかった場合は実績を書かないほうがよいですか
達成できなかった場合も、前年より伸ばした、課の平均を上回ったなど、別の基準で比べられるものがあれば書いてください。工夫したことを添えると、取り組みが伝わります。
社内の数字を書いてもよいですか
売上の金額など、外に出してはいけない数字は書かないでください。その場合は、達成率や前年比など、割合で示すと伝えられます。
順位を書いてもよいですか
社内で公表されていた順位であれば書いて構いません。「同期20名中3位」のように、何人の中での順位かも添えてください。
数字がおおよそしか分からない場合は
「約」「およそ」をつけて、確かな範囲で書いてください。面接で聞かれたときに説明できる範囲にとどめることが大切です。
実績はいくつ書けばよいですか
一つの会社につき2〜3つが目安です。応募先の仕事に近い実績を優先して選んでください。
古い実績と新しい実績、どちらを書けばよいですか
応募先の仕事に近いものを優先し、どちらも書く場合は時期を添えてください。最近の実績のほうが、今の力として伝わりやすくなります。
改善の実績はどう書けばよいですか
変える前と後の数字を並べて書いてください。「1日60分から30分に短縮」のように、変化が一目で分かる形が伝わります。
自己PR欄と実績が重なってしまいます
職務経歴には実績の数字と工夫を、自己PR欄にはその実績から分かる強みと、応募先での生かし方を書くと、重なりにくくなります。
10. まとめ:今夜やる3つのこと
今夜やる3つのこと
① 職務経歴に書いた数字に、比べる基準を一つずつ足す
② 実績の後に、工夫したことを一行ずつ書く
③ チームの成果は、自分の役割を分けて書き直す
※ 確かめられる範囲の数字にする。時期を必ず書く
実績は、比べる基準と出し方を添えるだけで伝わり方が変わります。数字の大きさより、読み手がすぐに判断できる形にすることを意識してください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。