職務経歴書・書類

人事の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年10月9日 読了 約13分
人事の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】

人事の職務経歴書で多いのは、「人事業務全般を担当」「採用業務に従事」と業務名だけを書く書き方です。人事の仕事は、採用・労務・教育・制度づくりなど範囲が広く、会社によって担当の分け方も違います。業務名だけでは、どこまでの経験があるのかが採用担当に伝わりません。

人事の採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、担当した領域と範囲、その領域での数字、仕組みを良くした工夫の3つです。人事は会社の中の人を相手にする仕事なので、成果が数字にしにくいと思われがちですが、実は数えられるものが多くあります。

この記事では、人事の職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。なお、労務や社会保険に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は専門家や公的機関、応募先の説明で確かめてください。

1. 結論:採用担当が見る3つの欄

欄書くことなぜ見られるか
領域と範囲採用・労務・教育のどれを、どこまで担当したか入社後に任せられる範囲を判断する
数字採用人数、応募数、手続きの件数、研修の回数経験の量と成果を判断する
仕組みの工夫採用の流れや手続きを見直した経験自分で人事の仕事を良くできるかを判断する

3つ目の仕組みの工夫を書ける応募者は多くありません。人事は「決められた手続きをこなす仕事」と思われがちですが、採用担当は「仕組みを良くできる人」を求めています。一つでも見直した経験があれば、それだけで評価が上がります。

2. 採用・労務・教育を書き分ける

領域主な業務書き方の例
採用求人の作成、応募者との連絡、面接の調整、説明会新卒・中途の採用で、求人の作成から内定者への連絡までを担当
労務入社・退社の手続き、勤怠の管理、社会保険の手続き入社・退社の手続き(年約60件)、勤怠の集計と給与担当への連携
教育新人研修の準備と運営、研修の記録新人研修(年1回・2週間)の準備と運営の補助
制度・その他評価の取りまとめ、社内の調査、規程の管理年2回の評価シートの回収と集計

担当した領域ごとに分けて書くと、採用担当は自社のどこに配置できるかを考えやすくなります。補助で関わった領域は「補助」と明記してください。

3. 数字の作り方

領域数字の例
採用年間の採用人数 15名(目標15名)、応募数 前年比130%、面接の日程調整 月約40件
労務入社・退社の手続き 年約60件、勤怠の集計 従業員約200名分
教育新人研修の参加者 20名、研修後の満足度の調査 平均4.2点(5点満点)
改善内定から入社までの辞退率を20%から10%に改善

採用人数は、目標とセットで書いてください。また、応募数や辞退率の変化は、自分の工夫の結果として書ける数字です。

4. 仕組みの工夫の書き方:ビフォーとアフター

ビフォー 「中途採用の業務を担当しました。」

アフター 「中途採用で、内定から入社までの辞退が多いことが課題でした。辞退した方への聞き取りから、入社までの不安が理由と分かったため、内定後に配属先の先輩と話す機会を設ける流れを提案しました。翌年度は辞退率が20%から10%に下がりました。」

課題・原因・行動・結果の順で書くと、人事の採用担当に伝わりやすくなります。

5. 見本①:人事から人事へ

職務要約

株式会社○○(従業員約200名)にて2年間、人事部で中途採用と労務の手続きを担当。採用では求人の作成から面接の調整、内定者への連絡までを行い、2025年度は採用目標15名を達成しました。内定者の辞退を減らすための仕組みを提案し、辞退率を20%から10%に改善しました。

職務経歴

2024年4月〜現在 株式会社○○ 人事部(4名)

・採用:中途採用の求人の作成、応募者との連絡、面接の日程調整(月約40件)、内定者への連絡

・労務:入社・退社の手続き(年約60件)、勤怠の集計と給与担当への連携

・教育:新人研修の準備と運営の補助

・実績:2025年度 中途採用 15名(目標15名)、内定辞退率を20%から10%に改善

・使ったもの:採用管理の仕組み、勤怠管理の仕組み、表計算ソフト

見本の数字や社名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。

6. 見本②:人材紹介の営業から人事へ(他職種から)

職務要約

株式会社○○にて2年間、人材紹介の法人営業として、企業の採用課題の聞き取りと候補者の紹介を担当。2025年度は紹介による入社決定 年18名。多くの企業の採用の進め方を見る中で、自社の中から採用と人の定着に関わりたいと考え、人事職を志望しています。

職務経歴

2024年4月〜現在 株式会社○○ 法人営業部

・対象:従業員50〜500名の企業の人事担当者 約30社

・業務:採用の要件の聞き取り、求人票の作成支援、候補者の推薦、面接の日程調整

・実績:2025年度 入社決定 年18名(目標16名)

・工夫:採用が長引く企業に、求める条件の優先順位を一緒に整理する提案を行い、採用までの期間の短縮に貢献

他職種から人事へ移る場合は、採用や人の育成に関わった経験を前に出すのが基本です。営業でも、後輩の指導や採用面接への同席の経験があれば書いてください。

7. 落ちる書き方5つ

落ちる書き方何が問題か直し方
「人事業務全般」だけ範囲が分からない採用・労務・教育に分けて書く
数字が1つもない経験の量が分からない人数・件数・回数を書く
採用人数だけで目標がない成果か分からない目標とセットで書く
個人が分かる情報を書く情報の扱いが心配される人数や割合で表す
工夫が一つもない手続きをこなすだけの人に見える仕組みを見直した経験を書く

8. 面接で深掘りされる3か所

深掘りされる点聞かれ方の例準備
工夫辞退率が高い原因をどう調べましたか聞き取りの方法と分かったこと
情報の扱い個人の情報を扱う時に気をつけていることは実際に守っていた手順
社内との関係現場の部署と意見が合わなかった時は理由を聞いて調整した経験

提出前に見直す5つの点

見直す点確かめること
領域採用・労務・教育のどれを担当したかが分かるか
範囲一人でできることと補助を分けて書けているか
数字人数や件数に、目標や期間がセットになっているか
工夫課題・原因・行動・結果の順で書けているか
個人情報社員や応募者が特定できる書き方になっていないか

5つ目の個人情報の見直しは、人事の職務経歴書では特に大切です。人事は個人の情報を扱う仕事なので、書類の書き方そのものから情報の扱い方が見られています。

9. よくある質問

人事の経験が1年程度でも書けることはありますか

あります。補助の業務でも、担当した領域と件数、工夫したことを具体的に書けば、十分に評価されます。人事は経験の浅い人が任される業務も多く、その中での正確さや工夫が見られています。

採用の目標を達成していない場合はどう書けばよいですか

隠す必要はありません。採用人数と目標をそのまま書き、改善のためにやったことと、その後の変化を添えてください。応募数や面接の通過率など、途中の数字の改善も成果として書けます。

労務の手続きはどこまで書けばよいですか

担当した手続きの種類と件数を書いてください。社会保険の手続きや給与の計算は、自分で行ったのか、補助だったのかを分けて書くことが大切です。

職務経歴書は何枚がよいですか

第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。領域ごとに分けて書くと、枚数が増えても読みやすくなります。

他職種から人事へ移る場合、何を書けばよいですか

採用面接への同席、後輩の指導、研修の運営、勤怠の取りまとめなど、人事につながる経験を前に出してください。人材業界の営業の経験は、採用の知識として評価されることが多いです。

使った仕組みやソフトは書いたほうがよいですか

書いてください。採用管理や勤怠管理の仕組み、表計算ソフトで作った集計表などは、入社後にすぐ役立つ経験として評価されます。仕組みの名前が分からない場合は、何をするためのものだったかを書けば十分です。

社員の人数は書いてもよいですか

公開されている範囲であれば書いて構いません。会社の規模によって、人事の仕事の範囲が大きく変わるため、採用担当にとって大切な情報です。

自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか

重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。

10. まとめ:今日やる3つのこと

今日やる3つのこと

① 担当した業務を、採用・労務・教育の領域に分けて書き出す

② 人数・件数・回数を、目標や期間とセットで集める

③ 仕組みを見直した経験を1つ、課題・原因・行動・結果で書く

※ 「人事業務全般」で終わらせない。領域と工夫を必ず書く

仕組みの工夫まで書ける人事の職務経歴書は多くありません。労務や社会保険に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は専門家や公的機関、応募先の説明で確かめてください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。