IT業界の志望動機|未経験・第二新卒の例文7パターンと落ちる書き方【2026年版】
IT業界の志望動機で一番多いのは、「IT業界は成長しているから」「これからの時代に必要なスキルを身につけたいから」という書き出しです。間違いではありませんが、IT業界を受ける人のほとんどが同じことを書くため、これだけでは採用担当の記憶に残りません。
採用担当が知りたいのは、業界の将来性ではなく、あなたがITで何をしたいのかです。そして、IT業界と一口に言っても、受託開発・自社サービス・SESなど会社の型によって、仕事の中身は大きく違います。応募先の型を理解したうえで書くだけで、志望動機は一気に具体的になります。
この記事では、IT業界の志望動機を組み立てる3つの材料と、会社の型ごとの書き分け、職種別の例文7パターンを整理します。エンジニア・営業・事務など、職種ごとの詳しい志望動機は記事の最後にまとめてあります。
1. 結論:志望動機は3つの材料で組み立てる
| 材料 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| ITに関心を持ったきっかけ | 仕組みで課題が解決される場面を見た経験 | 前職で、手作業の集計が仕組みで不要になった |
| ITで実現したいこと | どんな人の、どんな困りごとを解決したいか | 中小企業の事務の手間を減らしたい |
| その会社を選ぶ理由 | 会社の型、扱うサービス、お客様、育て方 | 自社のサービスを使う人の声を聞きながら改善できる |
2つ目のITで実現したいことを書ける応募者は多くありません。「ITスキルを身につけたい」は自分のための理由ですが、「誰の困りごとを解決したいか」は相手のための理由です。相手のための理由が入るだけで、採用担当は「一緒に働きたい」と感じます。
2. 「成長業界だから」を評価される言葉に変える
| ありがちな表現 | 評価される言い換え |
|---|---|
| IT業界は成長しているから | 仕組みで多くの人の手間を減らせる仕事に関わりたい |
| 手に職をつけたい | 技術を身につけ、お客様の課題を自分の手で解決したい |
| 将来性があるから | 前職で感じた○○の課題を、仕組みで解決する側に回りたい |
| 在宅で働けるから | 書かない(面接で働き方として確かめる) |
| 年収が上がりそうだから | 技術と成果が評価される環境で、長く力をつけたい |
ポイントは、前職の経験とつなげることです。どんな仕事にも、ITで解決できる困りごとがあります。それを自分の目で見た経験が、志望動機の一番の材料になります。
3. 会社の型で書き分ける
| 会社の型 | 仕事の特徴 | 書くとよいこと |
|---|---|---|
| 受託開発 | お客様から依頼を受けて仕組みを作る | さまざまな業界のお客様の課題に関わりたい理由 |
| 自社サービス | 自社の製品やサービスを作り、改善し続ける | そのサービスへの共感と、使う人の声を生かしたい理由 |
| SES(技術者の派遣・常駐) | お客様の現場で開発や運用に関わる | 多くの現場で経験を積みたい理由 |
| 社内SE(事業会社の情報部門) | 自社の社員が使う仕組みを整える | 社内の人の困りごとを近くで解決したい理由 |
| IT製品の販売・導入支援 | 製品を提案し、使いこなせるよう支援する | 技術とお客様をつなぎたい理由 |
応募先がどの型かは、求人票と会社のサイトで必ず確かめてください。自社サービスの会社に「多くのお客様の案件に関わりたい」と書くと、会社の理解が浅いと読まれます。
4. 職種別の例文7パターン
例文1:営業職から未経験エンジニアへ(受託開発)
前職では事務機器の営業として、中小企業の総務の方から「毎月の集計作業に丸一日かかる」という声を多く聞きました。その作業が仕組みひとつで数分になる事例を見て、作る側に立ちたいと考えるようになりました。半年前からプログラミングの学習を続け、簡単な集計の仕組みを自分で作りました。さまざまな業界のお客様の課題に向き合う貴社で、お客様の声を聞いて形にする開発者を目指したいと考えています。
例文2:販売職からIT営業へ(自社サービス)
前職では家電量販店で販売を担当し、お客様の使い方を聞いて商品を選ぶことにやりがいを感じてきました。一方で、店舗の在庫管理が紙と手入力で行われ、多くの時間がかかっていることに課題を感じていました。貴社の在庫管理のサービスは、まさにその課題を解決するものだと知り、使う人の困りごとを一番知る立場として、提案に関わりたいと考えています。
例文3:事務職から社内SEへ
前職では営業事務として、受発注の入力を担当してきました。同じデータを複数の表に手で入力していたため、表計算ソフトの関数を使って一度の入力で済む仕組みを作り、部内で使ってもらっています。この経験から、社内の人の手間を仕組みで減らす仕事にやりがいを感じ、社内SEを志望しました。社員の方の声を近くで聞ける立場で、業務の改善に関わりたいと考えています。
例文4:コールセンターからカスタマーサクセスへ
前職ではソフトウェアの問い合わせ窓口で、お客様からの使い方の質問に答えてきました。同じ質問が多いことに気づき、よくある質問をまとめて案内を改善する提案を行いました。問い合わせを待つだけでなく、お客様がサービスを使いこなせるよう先回りして支援したいと考え、貴社のカスタマーサクセス職を志望しました。
例文5:工場勤務からインフラエンジニアへ(SES)
前職では工場の製造ラインで、設備の点検と記録を担当してきました。設備が止まると生産全体が止まるため、異常に早く気づき、決められた手順で対応することを大切にしてきました。ITの仕組みも、止まらずに動き続けることが何より大切だと知り、その土台を支えるインフラエンジニアを目指しています。多くの現場で経験を積める貴社で、基礎から着実に身につけたいと考えています。
例文6:介護職からIT業界の事務へ
前職の介護施設では、記録を手書きから電子の仕組みに切り替える時期に、使い方を職員に教える役割を任されました。仕組みが変わるだけで職員の負担が大きく減る様子を見て、ITが現場を支える力に関心を持ちました。まずは事務として、IT企業の仕事の流れを支えながら、業界の知識を身につけたいと考えています。
例文7:短期離職の経験がある場合
前職は1年で退職しましたが、その中で、自分は仕組みを考えて手間を減らすことに最もやりがいを感じると気づきました。前職では決められた作業を繰り返すことが中心で、改善の提案をする機会がほとんどありませんでした。現在は学習を続けながら、作った仕組みを記録しています。使う人の声を聞いて改善を続ける貴社のサービスに惹かれ、長く働きたいと考えています。
例文の経験や数字は、必ず自分の実際の経験に置き換えてください。学習の状況も、事実だけを書いてください。
5. 書く前に集めておく材料
| 材料 | 集め方 | 使う場所 |
|---|---|---|
| 会社の型と主なお客様 | 求人票、会社のサイト、導入事例 | その会社を選ぶ理由 |
| 扱うサービスや技術 | サービスのページ、技術ブログ、採用ページ | その会社を選ぶ理由 |
| 前職でITに触れた場面 | 手作業が多かった業務、仕組みが変わった経験 | ITに関心を持ったきっかけ |
| 学習の記録(未経験の場合) | 学んだ期間、作ったもの | 本気度の裏付け |
6. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 「成長業界だから」だけ | 誰でも書ける | ITで実現したいことを書く |
| 「在宅で働きたい」が中心 | 仕事への関心が見えない | 書かない(面接で確かめる) |
| 会社の型を理解していない | 会社の理解が浅く見える | 型に合った理由を書く |
| 「スキルを身につけたい」だけ | 会社が得るものがない | 身につけて何をしたいかまで書く |
| 学習の話が一つもない(未経験) | 本気度が見えない | 学んだ期間と作ったものを書く |
7. 書き方の手順(45分)
- 前職でITで解決できそうだと感じた場面を1つ書く(10分)
- ITで誰の、どんな困りごとを解決したいかを1文にする(10分)
- 応募先の型と、サービスやお客様に触れて、その会社を選ぶ理由を書く(15分)
- 未経験の場合は、学習の状況を一文添える(5分)
- 全体を300字前後に整え、声に出して読む(5分)
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| きっかけ | なぜIT業界なのですか。今の業界ではだめなのですか | 今の業界で感じた課題と、ITで解決したい理由 |
| 会社の型 | なぜ受託ではなく自社サービスなのですか | 型の違いを理解したうえでの理由 |
| 学習 | 今、何を学んでいますか。作ったものはありますか | 学習の内容と、作ったものの説明 |
職種別の志望動機は個別の記事で
IT業界の中でも、職種によって書くべきことが変わります。応募する職種が決まっている場合は、記事の最後に挙げた職種別の記事もあわせて読んでください。
9. よくある質問
未経験でもIT業界の志望動機は書けますか
書けます。前職でITに触れた場面や、手作業の多さに課題を感じた経験は、どの仕事にもあるはずです。その経験と、ITで実現したいことをつなげて書けば、未経験でも十分に伝わります。
プログラミングの学習をしていないと不利ですか
エンジニア職を目指す場合は、学習の状況が本気度の裏付けとして見られます。営業や事務など、技術職以外で応募する場合は必須ではありませんが、ITへの関心を示す行動があると評価につながります。
SESの会社に応募する時、志望動機で気をつけることは何ですか
多くの現場で経験を積みたい理由を具体的に書いてください。SESでは、配属される現場によって仕事の内容が変わります。面接では、研修の内容や、最初の現場がどう決まるかを確かめておくと安心です。
志望動機の長さはどれくらいがよいですか
履歴書なら200字から300字、職務経歴書や応募フォームなら300字から400字が目安です。ITに関心を持ったきっかけ、ITで実現したいこと、その会社を選ぶ理由の3つが入っていれば、長さより中身で評価されます。
「在宅勤務がしたい」は志望動機に書いてはいけませんか
中心に置くのは避けたほうが無難です。働き方の条件は、面接で確かめてください。志望動機では、仕事の中身への関心を中心に書くほうが前向きに受け取られます。
文系でもIT業界に入れますか
入れます。IT業界には、営業・事務・カスタマーサクセス・企画など、文系の出身者が多く働く職種があります。エンジニアでも文系の出身者は珍しくありません。志望動機では、学歴より、ITで何をしたいかが見られています。
複数のIT企業に応募する時、志望動機は変えるべきですか
最後の段落は必ず変えてください。会社の型や扱うサービスが違うため、そこに触れた一文があるかどうかで、志望度の伝わり方が変わります。
前職を短期間で辞めていることは不利になりますか
理由を整理して書ければ、大きな不利にはなりにくいです。前職で気づいたこと、ITを選んだ理由、長く続けられる理由をつなげて書いてください。学習を続けていることを添えると、本気度が伝わります。
10. まとめ:書く前にやる3つのこと
書く前にやる3つのこと
① 前職でITで解決できそうだと感じた場面を1つ書き出す
② ITで誰の、どんな困りごとを解決したいかを1文にする
③ 応募先の会社の型(受託・自社サービス・SES・社内SEなど)を確かめる
※ 「成長業界だから」で終わらせない。ITで実現したいことを必ず入れる
ITで実現したいことまで書ける応募者は多くありません。前職の経験とつなげるだけで、未経験でも伝わる志望動機になります。
この先、読むべき記事
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- 未経験でITに入れるのは何歳までか|第二新卒が知る年齢の実際(年齢の考え方)
- 業界別の志望動機まとめ|第二新卒が業界ごとに変える書き方(他の業界の書き方)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。