面接・選考対策

店舗開発の面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年10月3日 読了 約14分
店舗開発の面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方【2026年版】

店舗開発の面接で問われるのは、物件を見つける力ではありません。繰り返し確かめられるのは「なぜその場所なのかを数字で説明できるか」と「社内を通せるか」の2点です。

出店は、決めた後に引き返せません。契約期間は数年単位で、内装にも費用がかかる。だから社内では何人もの承認を経て決まります。候補地を見つけてくるだけの人ではなく、判断材料を揃えて会社に決めさせられる人が求められています。

この記事では、一次・二次・最終で見られている点を分け、想定問答12とそのまま使える答え方を整理します。なお、賃貸借契約や出店に関わる手続きの記述は一般的な整理であり、個別の判断は所属先の規程や専門機関に確認してください。

1. 結論:面接は3つの軸で採点されている

軸見られていること答えに入れるもの
数字で語れるか感覚で判断しないか何を見て、どう比べるか
社内を動かせるか稟議を通した経験があるか反対にどう備えるか
外部との関係情報が入ってくる人か関係の作り方

3番目を見落とす応募者が多いです。良い物件の情報は、公開される前に動きます。不動産会社から「先に声をかけたい」と思われる関係を作れるかが、実務では成果を左右します。

2. まず押さえる:出店が決まるまでの流れ

段階やること関わる相手
情報収集候補地の情報を集める不動産会社、地主
現地調査通行量、視認性、競合を見る単独で動く
売上の予測商圏と既存店から見込みを立てる社内の企画部門
条件交渉賃料・期間・工事区分を詰める貸主、仲介会社
社内稟議投資の回収見込みを示して承認を得る役員、経理、建設
契約・工事契約を締結し、開店まで進める施工会社、本部

面接で聞かれるのは、主に3番目と5番目です。物件を見つける話より、見込みをどう立てて、どう社内を通すかに関心が向きます。稟議の通し方は社内の申請・稟議の通し方|第二新卒が差し戻されない書き方にまとめています。

3. 一次面接(人事・開発メンバー)で聞かれる5問

#質問確かめられていること
1なぜ店舗開発なのか職種の中身の理解
2数字を見て判断した経験感覚で決めないか
3社外の相手と交渉した経験対外の適性
4移動や出張への考え働き方の前提
5店舗で働いた経験はあるか現場感覚の有無

2番目の答え方

売上や客数でなくても構いません。何かを数えて比べた経験を出してください。

「前職の店舗で、時間帯別の客数と売上を記録して、人員の配置を変えた経験があります。感覚では夕方が忙しいと思われていましたが、記録を取ると平日は昼の時間帯のほうが客単価が高いことが分かりました。配置を変えてから、レジの待ち時間が短くなりました」

「感覚と記録が違っていた」という話は、この職種で最も噛み合います。店舗開発は、現地を見た印象だけで判断してはいけない仕事だからです。

5番目は正直に答えてよい

経験面接での扱い
店舗での勤務経験がある現場感覚として強い材料になる
店長・副店長の経験がある数字管理の経験として強い
店舗経験はない不利ではない。数字と交渉で補う

店舗経験がなくても応募できます。ただし、「お客様がどう動くか」を考えたことがあるかは問われるので、利用者として観察した視点でも答えを用意しておいてください。

4. 二次面接(開発責任者)で聞かれる4問

#質問確かめられていること
6候補地をどう評価しますか見る項目を持っているか
7社内で反対されたらどうしますか稟議を通す力
8出店後に売上が伸びなかったら結果への向き合い方
9不動産会社との関係をどう作りますか情報が入る人か

6番目は項目を挙げて答える

見る項目確かめること
商圏人口、世帯構成、勤務人口
動線人がどの向きに流れているか
視認性どこから看板が見えるか
競合同業がどこに何店あるか
入りやすさ階数、間口、駐車場
費用賃料、保証金、工事の区分

6項目を挙げられれば、未経験でも十分に戦えます。そのうえで「現地には時間帯を変えて複数回行きます」と添えると、実務的な答えになります。

7番目の答え方

「反対が出る理由の多くは、投資額と回収の見込みに不安があるからだと考えています。だから稟議を出す前に、懸念されそうな点を先に潰しておきます。近隣の既存店と比べてどうか、賃料が売上に対して重すぎないか、撤退する場合の条件はどうか。質問されてから調べるのではなく、資料に先に入れておく形にします」

「先に潰しておく」が、この質問の正解の形です。反対されてから説得する話をすると、段取りが甘く見えます。

8番目は逃げずに答える

「まず原因を切り分けます。商圏の読み違いなのか、動線の見立てが外れたのか、店舗の運営側の課題なのかで、次に打つ手が変わります。自分の予測のどこがずれていたかを記録に残して、次の案件の判断に反映させることが開発側の責任だと考えています」

「予測のずれを記録して次に活かす」まで言えると、長く続けられる人だと判断されます。

5. 最終面接(役員・部門長)で聞かれる3問

#質問確かめられていること
10担当エリアと転勤について定着の見通し
11なぜ当社なのか業態の理解
12年間で何店舗を目指せるか目標への姿勢

11番目:業態で仕事が変わる

業態出店の考え方
飲食チェーン商圏と視認性、席数と坪数の設計
小売・ドラッグストア商圏人口と駐車場、競合との距離
フィットネス会員の通える範囲、面積の確保
サービス業(美容・クリニック)駅からの距離と視認性
商業施設への出店館の集客力と区画の位置

同じ店舗開発でも、見る項目の重みが業態で変わります。応募先の業態を理解したうえで志望理由を組み立ててください。小売側の全体像は小売・流通業界へ転職する|第二新卒が本部職と店舗職の違いを知るにまとめています。

6. 面接前日の準備(70分)

時間やること狙い
20分応募先の店舗を1つ実際に見に行く具体的な話ができる
15分候補地の評価項目を6つ整理6番目に備える
10分数字で判断した経験を1つ用意2番目に備える
15分稟議や承認を得た経験を整理7番目に備える
10分聞きたいことを3つ用意逆質問に備える

最初の20分は必ずやってください。実際に店舗を見て「この立地はこういう理由で選ばれたのではないか」と話せる応募者は、ほとんどいません。1店舗見るだけで、面接の中身が変わります。会社の調べ方は企業研究のやり方|第二新卒が30分で終わらせる5つの情報源も合わせて使ってください。

7. 落ちる回答の型5つ

型なぜ落ちるか直し方
「街を歩くのが好きです」趣味の話に聞こえる見る項目を挙げる
「良い物件を見つけてきます」見つけた後の仕事が抜けている稟議と交渉に触れる
「感覚で分かると思います」この職種では禁じ手数字で比べると言う
「売上は運営次第なので」責任を切り離している予測のずれを検証すると言う
「営業はやりたくないので」交渉がある職種と矛盾する社外との関係作りに触れる

4番目は言いたくなる場面がありますが、避けてください。出店の判断をした側が結果から目を背けると、次の判断の精度が上がりません。「自分の予測のどこがずれたかを見る」と答えるのが正解です。

8. 未経験でも使える「店舗開発に近い経験」

前職の経験接続するところ話し方
店舗スタッフ・店長現場感覚と数字管理担当店の規模と、見ていた数字
不動産営業物件情報と条件交渉扱った件数と交渉の実際
法人営業社内外の調整と稟議通した案件と、備えた反対意見
施工・工事工事区分と工程の理解入った現場数と調整の経験
企画・分析データで判断する扱った指標と、出した結論
ルート営業エリアを回る段取り訪問件数とエリアの広さ

いちばん強いのは1番目と2番目です。店長経験者は「どういう立地だと売れるか」を体で知っていますし、不動産営業の経験者は物件情報と交渉の両方を持っています。経験の言い換え方は未経験職種の自己PR|第二新卒が経験を翻訳する3手順と例文7パターンにまとめています。

聞いておきたい3つ

  1. 「1人あたり年間で何件の出店を担当しますか」——負荷が分かる
  2. 「担当エリアはどのくらいの範囲ですか」——移動の実際が分かる
  3. 「出店の判断は誰がしますか」——自分の裁量が分かる

条件を切り出すタイミングは面接で条件はいつ聞くか|第二新卒が残業・配属・年収を切り出すタイミングを参考にしてください。

9. よくある質問

宅地建物取引士を持っていないと不利ですか

必須としない求人が多数あります。ただし契約や物件の知識に関わるため、持っていると評価されやすくなります。入社後に取得を支援する会社もあるので、求人票の記載を確認してください。

店舗で働いた経験がないと難しいですか

不利にはなりません。数字で判断した経験と、社内外の調整の経験があれば十分に戦えます。ただし「お客様がどう動くか」を考えたことがあるかは問われるので、観察した視点を用意しておいてください。

不動産の知識はどこまで必要ですか

面接時点で専門的な知識は求められません。賃料、保証金、契約期間、工事区分といった用語の意味が分かる程度で十分です。実務の詳細は入社後に覚える前提の会社が多い領域です。

出張や移動は多いですか

担当エリアの広さによります。都市部を細かく回る会社と、複数県を担当する会社では働き方がまったく違います。担当範囲を面接で確認してください。

成果はどう評価されますか

出店数で評価されることが多いですが、出店後の実績も見る会社があります。評価の仕組みを面接で確認しておくと、入社後の落差を減らせます。

営業のような数字の追い方になりますか

年間の出店目標が置かれることは多くあります。ただし件数を増やせばよいわけではなく、出した店が成り立つかまで見られます。数だけを追う職種とは性質が違います。

社内の調整が多いと聞きました

多い職種です。経理、建設、運営、役員と関わります。稟議を出す前に懸念を潰しておく進め方ができるかが問われるので、前職で承認を得た経験を整理しておいてください。

出店した店が閉店したらどうなりますか

責任を問われる場面はありますが、個人の判断だけで決まるものではありません。重要なのは、予測のどこがずれたかを検証して次に活かすことです。面接でもその姿勢で答えてください。

10. まとめ:前日にやる3つのこと

店舗開発の面接で評価が動くのは、物件を見つける力ではなく数字で説明する力と、社内を通す段取りです。

前日にやる3つのこと

① 応募先の店舗を1つ実際に見に行き、なぜこの立地かを自分なりに言えるようにする

② 候補地の評価項目を6つ(商圏・動線・視認性・競合・入りやすさ・費用)整理する

③ 稟議や承認を得た経験を、「懸念を先に潰した」という形で説明できるようにする

※ 「感覚で分かる」と「売上は運営次第」は言わない。どちらもこの職種では避けるべき答えです

なお、契約や手続きに関する記述は一般的な整理です。個別の判断は所属先の規程と、必要に応じて専門機関に確認してください。

この先、読むべき記事

この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。