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SaaS営業の面接|第二新卒が聞かれる想定問答16と、評価される答え方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約24分
SaaS営業の面接|第二新卒が聞かれる想定問答16と、評価される答え方【2026年版】

〜SaaS営業の面接で聞かれることは、会社が変わってもほぼ同じです。16問、先に潰しておきます〜

SaaS企業の営業職の面接は、他業界と比べて質問の型が驚くほど揃っています。プロダクトも会社の規模も違うのに、聞かれることは似ている。理由は単純で、SaaSの営業組織が見ている評価軸が業界内でほぼ共通しているからです。

つまり、準備した人が明確に有利になる選考だということです。この記事では、実際に聞かれる16問を段階別に整理し、それぞれ「何を確かめようとしている質問なのか」「どう答えると評価されるか」「よくあるNG」をセットで書いていきます。

1. 結論:SaaS営業の面接で見られているのは3つ

SaaS営業の面接で評価される3軸

プロセスで考えられるか──結果ではなく、そこに至る過程を分解して話せるか

数字を自分の言葉で扱えるか──目標を分解し、どこを動かしたかを言えるか

なぜSaaSなのかに、business modelの理解があるか──「成長産業だから」では通らない

この3つを軸に、質問が形を変えて繰り返されます。逆に言えば、この3軸に対する自分の答えを固めておけば、想定外の質問が来ても崩れません。

1-1. なぜ質問が揃っているのか

SaaSは、売って終わりではなく契約が続いて初めて利益が出るビジネスです。初期の獲得コストを、継続的な収益で回収する構造になっている。だから営業も、「取れる人」より「取ったあとに残る顧客を取れる人」が評価されます。

さらに多くのSaaS企業では、営業がマーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスに分業されています。この分業構造を理解しているかどうかが、面接の随所で確認されます。

1-2. 未経験・第二新卒が落ちる典型パターン

パターン面接官が受け取るもの
「成長産業だから」でSaaSを志望業界を選んだ理由が景気の話でしかない
実績を結果だけで話す再現性がない。運で取った可能性を疑われる
分業体制を理解していない入社後のミスマッチが起きると判断される
逆質問が福利厚生と研修だけ事業に興味がないと受け取られる

2. 段階別:どこで何を聞かれるか

面接は通常2〜3回。段階ごとに評価されるポイントが違います。

段階相手主に見られること
一次現場マネージャー・人事職種理解、基本的な受け答え、数字の扱い方
二次営業責任者・部門長再現性、伸びしろ、組織での立ち回り
最終役員・代表事業への納得感、長期の意思、カルチャーフィット

一次で落ちる原因のほとんどは職種理解の浅さ、二次で落ちる原因は実績の語り方、最終で落ちる原因は志望度の伝わらなさです。

3. 想定問答16

3-1. 【一次】Q1. 自己紹介を1分でお願いします

確かめられていること:要点を構造化して話せるか。SaaSの営業は、限られた時間で相手に理解させる仕事なので、ここで既に評価が始まっています。

答え方の型

「①氏名 → ②これまで何を、どの顧客に、どのくらいの期間 → ③そこで出した成果を1つ → ④今回の転職の軸を一文」の4ブロック。60秒で収める。

NG:職歴を入社順に全部話す。1分で終わらず、面接官が話を遮ることになります。

3-2. 【一次】Q2. なぜSaaS業界なのですか

確かめられていること:ビジネスモデルを理解した上での志望か。ここが最も差がつきます。

評価される答えの骨子

売った後も顧客と関係が続き、使われているかどうかが売上に直結する構造に関わりたい。前職では提案が通った時点で自分の仕事が終わり、その後どう使われたかを知る機会がなかった。成果が出たかどうかが自分の数字に返ってくる構造のほうが、仕事として納得感がある」

NG:「市場が伸びているから」「将来性があるから」。これは投資家の視点であって、働く理由になっていません。

3-3. 【一次】Q3. SaaSの営業と、これまでの営業の違いは何だと思いますか

確かめられていること:分業構造を知っているか。

盛り込むべき要素

分業されている(マーケ→インサイドセールス→フィールドセールス→カスタマーサクセス) ・1人で完結しない代わりに、各工程の数字が明確受注がゴールではなく、継続してもらって初めて利益が出る

この3つのうち2つ触れられていれば、「調べている人」として扱われます。

3-4. 【一次】Q4. 前職の営業プロセスを説明してください

確かめられていること:プロセスで考える癖があるか。SaaS営業の面接で最も重要な質問のひとつです。

答え方

リストの作り方 → アプローチ手段 → 初回接触 → ヒアリング → 提案 → クロージング、と工程に分けて説明し、各工程の歩留まりを言う。

「架電100件で、担当者につながるのが20件、アポになるのが4件、受注が1件。つながる率が低かったので、架電の時間帯を業種別に変えたところ20件が28件になりました」

数字が正確でなくても構いません。分解して語る姿勢そのものが評価対象です。

3-5. 【一次】Q5. 目標を達成できなかった月はどう対処しましたか

確かめられていること:未達を分解できるか。SaaSの営業組織は月次でPDCAを回すため、未達の扱い方は必ず聞かれます。

答えの型

「未達の原因を工程のどこかに特定 → 打った手 → 翌月の結果」の3点。原因の特定が「頑張りが足りなかった」以外であることが必須。

NG:「気合いを入れ直して行動量を増やしました」。行動量は答えではなく、行動量を増やしたことで何が改善したかまで言う必要があります。

3-6. 【二次】Q6. あなたの営業の強みは何ですか

確かめられていること:強みが再現可能かどうか。

答え方

強みを「場面 → 具体的な行動 → 結果 → 他でも使えると考える理由」の順で話す。最後の「他でも使える理由」まで言い切ると、再現性の話になります。

NG:「関係構築力」「粘り強さ」といった単語で終わる。抽象語は、具体例とセットでないと評価されません。

3-7. 【二次】Q7. なぜインサイドセールス(またはフィールドセールス)なのですか

確かめられていること:分業のどこに入りたいかを自分で選んでいるか。

インサイドセールスなら「商談の母数を作る工程に興味がある」「型を作って再現する動きが向いている」。フィールドセールスなら「意思決定者と条件を詰める工程に関わりたい」。どちらでもいい、という答えが一番弱いので、必ず選んでください。

職種そのものの違いはインサイドセールスの志望動機|未経験から通る例文とSDR/BDRの書き分けで整理しています。

3-8. 【二次】Q8. 前職で工夫して改善したことを教えてください

確かめられていること:言われたことをやるだけの人か、自分で仮説を立てて動く人か。

使える題材の例

・アプローチする顧客リストの絞り方を変えた ・ヒアリングの質問を固定化した ・失注理由を記録して、提案書のどこを直すか決めた ・引き継ぎのフォーマットを作った

規模が小さくてかまいません。「気づいた → 変えた → 結果を見た」の3点が揃っているかだけが見られます。

3-9. 【二次】Q9. チームで成果を出した経験はありますか

確かめられていること:分業組織で働けるか。SaaS営業は他職種との連携が前提です。

自分の成果だけを話すと、分業の中で摩擦を起こす人だと見られます。他部署・他メンバーに情報を渡した話を1つ用意してください。

3-10. 【二次】Q10. 短期間で退職された理由を教えてください

確かめられていること:同じ理由で辞めないか。第二新卒には必ず聞かれます。

答えの原則

前職を否定しない(環境や上司のせいにしない) ② 「やりたいこと」に変換する(不満ではなく、次にやりたいことの話にする) ③ 次の会社で同じことが起きない理由を添える

退職理由そのものの整理は退職を決めていいか迷ったときの3軸にまとめています。

3-11. 【二次】Q11. 入社後、最初の3ヶ月で何をしますか

確かめられていること:入社後を具体的に想像しているか。ここを準備している応募者は驚くほど少ないので、差がつきます。

答えの骨子

「1ヶ月目:プロダクトと顧客理解。既存の商談録画や導入事例を見る/2ヶ月目:先輩の型をそのまま真似して数をこなす/3ヶ月目:自分の数字の歩留まりを見て、改善点を1つ決める」

自己流を出すのは3ヶ月目から、という順番で話すと、素直さと自走力の両方が伝わります。

3-12. 【二次】Q12. 弊社のプロダクトを、どう説明しますか

確かめられていること:下調べの深さと、要約力。

サービスサイトの文言をそのまま言うのは最悪です。「誰の、どの業務の、どんな面倒を、どう減らすものか」を自分の言葉で1〜2文にしてください。導入事例を1本読んでいれば必ず作れます。

3-13. 【最終】Q13. 競合と比べて、弊社をどう見ていますか

確かめられていること:業界を面で見ているか。

競合を1〜2社挙げ、「ターゲット企業規模の違い」「機能の重心の違い」「導入支援の手厚さの違い」のいずれかで対比してください。優劣をつける必要はありません。違いを言えるかどうかだけが問われています。

3-14. 【最終】Q14. 5年後どうなっていたいですか

確かめられていること:長期の意思と、その会社に居る姿が想像できるか。

「マネージャーになりたい」でも「専門性を深めたい」でも構いませんが、そこに至る2〜3年目の姿を添えると現実味が出ます。抽象的な将来像だけだと、その場しのぎに聞こえます。

3-15. 【最終】Q15. 他社の選考状況を教えてください

確かめられていること:転職の軸が一貫しているか。

正直に話して問題ありません。ただし受けている会社に一貫性があることが重要です。バラバラな業界・職種を並べると、軸がないと判断されます。

3-16. 【全段階】Q16. 最後に質問はありますか

確かめられていること:事業への関心。ここで評価が動きます。

段階別・使える逆質問

一次(現場):「入社してすぐ成果を出している方は、最初の3ヶ月で何をされていますか」「商談化の基準はどこに置かれていますか」

二次(責任者):「いまの営業組織で、いちばん改善したい工程はどこですか」「インサイドセールスとフィールドセールスの引き継ぎ基準はどう決めていますか」

最終(役員):「今後3年で、どの顧客セグメントを取りにいく計画ですか」「そのとき営業組織はどう変わりますか」

NG:調べれば分かること(福利厚生、研修制度、有給取得率)だけを聞く。聞きたい場合は、事業の質問を1つした後に添えてください。

4. 数字の話し方だけは、練習しておく

SaaS営業の面接で最も差が出るのが、数字の扱い方です。次の3つを口に出して練習しておいてください。

練習項目準備しておく内容
目標と実績「月◯件の目標に対し、平均◯件。達成月は◯ヶ月中◯ヶ月」
工程の歩留まり「アプローチ→接触→アポ→受注の各段階の率」
変えた1点「どの工程の率を、何をして、どう変えたか」

数字が小さいことを恥じる必要はありません。桁の大きさではなく、把握しているかどうかが評価されます。前職で数字を持っていなかった場合は、業務量や処理件数など、自分が把握していた数字に置き換えて話してください。

5. 面接前日にやること

前日チェックリスト

① 導入事例を2本読む(顧客の状況・課題・変化をメモ) ② 自己紹介を60秒で口に出して1回通す ③ 前職のプロセスを工程に分けて紙に書く(歩留まりの数字を添える) ④ 逆質問を段階に合わせて3つ用意する ⑤ 短期離職の理由を、否定語を使わずに30秒で言えるようにする

このうち①と③が終わっていれば、Q2・Q4・Q12・Q13が同時に潰れます。

6. よくある質問

営業未経験でもSaaS営業の面接に呼ばれますか

呼ばれます。特にインサイドセールスは未経験採用の枠が確保されていることが多い職種です。ただし営業プロセスを言語化できるかは経験の有無に関係なく聞かれるので、前職の仕事を工程に分けて説明できる準備は必要です。

数字の実績がほとんどありません

「実績がない」ではなく「把握している数字がない」ことのほうが問題視されます。売上でなくてよいので、自分が扱っていた件数・時間・率を1つ持っていってください。 事務職なら処理件数、販売職なら客単価や再来店率でかまいません。

プロダクト知識はどこまで必要ですか

誰の、どの業務を、どう楽にするものかが言えれば十分です。機能の細部を暗記する必要はありません。むしろ機能の話ばかりする応募者は、顧客の課題から考えていないと見られます。

「なぜ営業を続けるのか」と聞かれたらどう答えますか

前職での営業経験の中で、自分が面白いと感じた工程を1つ挙げるのが安全です。「クロージングより、課題を聞き出す工程が面白かった」など。職種を続ける理由が具体的だと、長続きする印象になります。

カジュアル面談も選考のうちですか

多くの場合、実質的な選考です。志望動機は聞かれない前提で行きつつ、質問だけは用意していってください。 ここでの印象がそのまま一次に引き継がれます。

面接で逆質問が思いつきません

第3章のQ16のリストから、段階に合わせて1つ選んでください。それでも思いつかない場合は「本日お話を伺って、◯◯の点が想像と違いました。もう少し詳しく伺えますか」と、その場の話を掘る形にすれば成立します。

オンライン面接で気をつけることはありますか

結論から話す癖をつけることが最も効きます。オンラインは相手の反応が読みにくく、話が長いと途中で理解が切れます。1問30〜60秒で区切って、相手の反応を見る間を作ってください。

服装はどうすればいいですか

指定がなければオフィスカジュアルで問題ありません。SaaS企業はスーツ指定でないことが多いですが、迷ったらジャケットを持っていくのが無難です。

7. まとめ

SaaS営業の面接は、質問の型が決まっている分、準備が結果に直結する選考です。

今夜やる3つのこと

① 前職の営業(または業務)プロセスを、工程に分けて紙に書く。各工程の数字を添える

② 志望先の導入事例を2本読み、「誰の、どの業務を、どう楽にするか」を1文にまとめる

③ 「なぜSaaSか」を、市場の話を使わずに60秒で言えるようにする

この3つが終わっていれば、16問のうち9問はその場で答えられます。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定を獲得している。現在は自分の会社を経営。