上司の言動がパワハラかもしれないとき|第二新卒が記録を残し相談先を選ぶ順番【2026年版】
上司や先輩から強い言葉を何度も言われる、ほかの人の前で責められる、一人だけ仕事を外される。「これはパワハラなのだろうか」と感じながら、誰にも相談できずにいる人もいるはずです。
まず知っておいてほしいのは、つらいと感じている気持ちは、一人で抱え込まなくてよいということです。パワハラにあたるかどうかの判断は難しいこともありますが、記録を残し、相談先に話すことで、取れる選択肢が見えてきます。
この記事では、パワハラかどうかの一般的な考え方、記録の残し方、相談先、相談するときの伝え方、転職を考えるときの進め方を整理します。ここでの説明は一般的な整理であり、個別の状況の判断は、労働の相談窓口や弁護士などの専門機関で確認してください。心や体の不調が出ている場合は、まず医療機関に相談し、休むことを優先してください。
1. 結論:記録を残し、一人で抱えずに相談する
| やること | 内容 |
|---|---|
| 記録を残す | いつ、どこで、誰に、何を言われたか・されたかを書き残す |
| 信頼できる人に話す | 家族や友人、社内の信頼できる人に話す |
| 相談先に相談する | 社内の相談窓口や、社外の労働の相談窓口に相談する |
| 心と体を守る | 不調があれば医療機関に相談し、休むことを優先する |
「自分が悪いのでは」と思い込まないことが大切です。仕事のミスを指摘されることと、人格を否定されることは違います。自分だけで判断しようとせず、外の人の意見を聞いてください。
2. パワハラかどうかの一般的な考え方
職場のパワーハラスメントは、法律で企業に防止の取り組みが求められています。一般的には、職場での立場の差などを背景にした言動で、仕事に必要な範囲を超え、働く環境を害するものと説明されます。
| 例として挙げられることの多い言動 | 内容の例 |
|---|---|
| 体への攻撃 | 叩く、物を投げつけるなど |
| 心への攻撃 | 人格を否定する言葉、ほかの人の前でのひどい叱責など |
| 人間関係から外す | 一人だけ会議や連絡から外すなど |
| 無理な要求 | 明らかにできない量の仕事を押しつけるなど |
| 仕事を与えない | 能力や経験に比べて、極端に簡単な仕事しか与えないなど |
| 私生活への立ち入り | 私的なことに過度に立ち入るなど |
一つひとつの言動がパワハラにあたるかは、状況によって判断が分かれることがあります。判断が難しいときこそ、記録を残して相談先に話すことが役に立ちます。
3. 記録の残し方
| 記録すること | 例 |
|---|---|
| 日時と場所 | 10月5日 15時ごろ、会議室 |
| 相手と、その場にいた人 | 〇〇課長。同じ課のAさんとBさんがいた |
| 言われたこと・されたこと | できるだけ、言われた言葉のとおりに書く |
| 自分の状態 | その後、眠れなかった、食欲がなかった、など |
| 残っているもの | メールやチャットの文面、指示の記録など |
記録は、その日のうちに書くのが基本です。時間がたつと細かなことを忘れてしまいます。日付が残る手帳やメモに書いておくと、後で相談するときに役立ちます。
記録や証拠の扱い方には、気をつけたい点があります。会社の情報の持ち出しの決まりなどにも関わるため、どのように残すとよいかは、相談先で確認してください。
4. 相談先
| 相談先 | 特徴 |
|---|---|
| 社内の相談窓口 | 多くの会社にハラスメントの相談窓口がある |
| 人事部門 | 相談窓口がない場合や、窓口で解決しない場合 |
| 信頼できる上司や先輩 | 相手と別の立場の人に相談する |
| 都道府県の労働局などの総合労働相談コーナー | 無料で労働の相談ができる公的な窓口 |
| 弁護士 | 法的な対応を考えるとき |
| 医療機関 | 心や体に不調が出ているとき |
社内の窓口に相談しにくい場合は、社外の公的な窓口から相談しても構いません。相談したからといって、すぐに何かを決めなければならないわけではありません。話すだけでも、状況を整理する助けになります。各窓口の内容は変わることがあるので、最新の情報は各窓口の案内で確認してください。
5. 相談するときの伝え方
(例)〇〇課長から、ほかの人がいる場で「お前は使えない」などと言われることが、この1か月で4回ありました。日付と言われた言葉は、このメモに書いています。仕事のミスを指摘されるのは受け止めたいのですが、言い方がつらく、最近は眠れない日があります。どうすればよいか相談したいです。
| 伝え方のポイント | 理由 |
|---|---|
| 事実を具体的に話す | 相談先が状況を理解しやすい |
| 記録を見せる | 回数や言葉が正確に伝わる |
| 自分の状態を伝える | どれだけつらいかが伝わる |
| どうしたいかを伝える | 相談先が手伝える範囲が分かる |
6. 転職を考えるとき
| 考えること | 内容 |
|---|---|
| 心と体の状態 | 不調が強い場合は、転職活動より先に休むことを優先する |
| 社内で解決できるか | 異動や相談で状況が変わる可能性があるか |
| 退職の進め方 | 退職の伝え方に不安があれば、相談先に相談する |
| 面接での伝え方 | 前職の具体的なことを話しすぎず、次にやりたいことを中心に話す |
面接で退職理由を聞かれたとき、パワハラのことを詳しく話す必要はありません。「職場の環境を変えたいと考えた」と短く伝え、次の職場でやりたいことを中心に話してください。話すかどうか、どこまで話すかは、自分で決めて構いません。
7. 心と体を守るためにできること
- 眠れない、食欲がない、朝起きられないなどの不調が続くときは、医療機関に相談する。
- 信頼できる人に、今の状況を話す。
- 仕事のことを考えない時間を、意識して作る。
- 自分を責める考えが浮かんだら、記録を見返し、事実と気持ちを分ける。
- 一人で抱えきれないと感じたら、相談の窓口に連絡する。
つらさが強いときは、何かを決めるより、まず休むことが大切です。転職やキャリアのことは、心と体が落ち着いてから考えても遅くありません。
8. 避けたいこと
| 避けたいこと | 理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 一人で我慢し続ける | 心や体の不調が大きくなることがある | 信頼できる人や相談先に話す |
| 記録を残さない | 後で相談するときに状況を伝えにくい | その日のうちにメモする |
| 自分が悪いと決めつける | 状況を正しく見られなくなる | 外の人の意見を聞く |
| SNSで相手を名指しで書く | 別のトラブルになるおそれがある | 相談先に話す |
| 不調があるのに無理に働き続ける | 回復に時間がかかることがある | 医療機関に相談する |
9. よくある質問
厳しい指導とパワハラの違いは何ですか
一般的には、仕事に必要な範囲の指導かどうか、人格を否定するような言い方かどうかなどが考える材料になります。判断が難しい場合は、記録を持って相談先に話してください。
社内の相談窓口に相談すると、相手に知られませんか
多くの会社では、相談した人の情報を守る決まりがあります。不安な場合は、相談の前に、情報がどう扱われるかを窓口に確かめてください。社外の公的な窓口に先に相談する方法もあります。
記録はどのくらい残せばよいですか
できるだけ、起きた日ごとに残してください。回数が少なくても、記録があることで状況を伝えやすくなります。
相談したら、すぐに何かを決めないといけませんか
決める必要はありません。相談は、状況を整理し、取れる選択肢を知るためのものです。自分のペースで考えてください。
辞めたいのですが、言い出せません
退職を言い出せないときの進め方を、別の記事で整理しています。直接伝えるのがつらい場合の方法も、相談先で確かめてください。
次の会社の面接で、パワハラのことを話すべきですか
詳しく話す必要はありません。職場の環境を変えたいと短く伝え、次にやりたいことを中心に話してください。
自分が気にしすぎなのではと思ってしまいます
そう感じる人は多いですが、つらいと感じていること自体が大切なサインです。記録を見返し、外の人の意見を聞いてください。
眠れない日が続いています
心や体の不調が続く場合は、医療機関に相談してください。仕事のことは、心と体が落ち着いてから考えても遅くありません。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 起きたことを、日時・相手・言葉・自分の状態の順にメモする
② 信頼できる人に、今の状況を話す
③ 社内の窓口か、社外の公的な相談窓口に連絡することを考える
※ この記事の説明は一般的な整理です。個別の判断は総合労働相談コーナーや弁護士などの専門機関で確認してください。心や体の不調がある場合は、医療機関に相談し、休むことを優先してください
つらい状況を、一人で抱え込む必要はありません。記録を残し、話せる人や相談先に話すことから始めてください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。