職務経歴書・書類

IT営業の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年10月9日 読了 約13分
IT営業の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】

IT営業の職務経歴書で多いのは、「ITソリューションの法人営業を担当。目標達成率110%」と、商材の説明と達成率だけを書く書き方です。IT営業は会社によって売るものも売り方も大きく違うため、それだけでは、どんな営業をしてきたのかが採用担当に伝わりません。

IT営業の採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、商材と売り方(どの段階を担当したか)、商談の各段階の数字、技術や顧客の課題をどう理解して提案したかの3つです。特にSaaSの会社では、営業が段階ごとに分かれていることが多く、自分がどこを担当してきたかを正確に書くことが大切です。

この記事では、IT営業の職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。

1. 結論:採用担当が見る3つの欄

欄書くことなぜ見られるか
商材と売り方商材、価格帯、相手の規模、担当した段階応募先の営業と近いかを判断する
段階ごとの数字商談数、受注率、受注額、継続率どこが強い営業かを判断する
提案の工夫顧客の課題の聞き取り方、技術担当との連携難しい商材を売れる人かを判断する

1つ目の担当した段階を書ける応募者は多くありません。「法人営業」とひとまとめにせず、商談の日程の獲得、商談から受注、受注後の定着支援のどこを担当したかを書くだけで、採用担当は配置を考えやすくなります。

2. 商材と売り方の書き方

項目書き方の例
商材勤怠管理のクラウドサービス(月額制)
価格帯年間契約で約50万〜300万円
相手従業員100〜1,000名の企業の人事・総務部門
担当した段階商談から受注まで(日程の獲得は別の部署が担当)
売り方オンラインでの商談と製品の実演、試用の支援

担当した段階は、営業の分業が進んだ会社ほど大切な情報です。応募先の分け方と近いほど、すぐに活躍できる人として評価されます。

3. 段階ごとの数字の書き方

段階数字の例
日程の獲得月間の商談の獲得数 平均25件、獲得率 4%
商談から受注月間の商談数 20件、受注率 25%、2025年度 受注額 目標比112%
受注後の定着担当顧客の継続率 95%、追加契約の獲得 年8件
順位営業部18名中4位(2025年度)

受注率は、商談数とセットで書いてください。母数がないと、数字の意味が伝わらないからです。数字は事実だけを書き、面接で計算の根拠を説明できる範囲にとどめましょう。

4. 提案の工夫の書き方

ビフォー 「顧客の課題に合わせた提案を行いました。」

アフター 「商談で失注が続いた理由を振り返ると、相手の今の勤怠の集計方法を聞かずに製品の説明を始めていたことが分かりました。最初の10分で今の集計の手順と困っている作業を聞き、その作業がどう減るかを実演で見せる流れに変えたところ、受注率が18%から25%に上がりました。技術的な質問は、その場で答えられないものを持ち帰り、技術担当と一緒に回答するようにしています。」

「聞いてから見せる」流れに変えた経験は、IT営業の採用担当に強く響きます。技術担当との連携も、難しい商材を売る力として評価されます。

5. 見本①:IT営業から別のIT営業へ

職務要約

株式会社○○にて2年間、勤怠管理のクラウドサービスの法人営業を担当。従業員100〜1,000名の企業の人事・総務部門を相手に、商談から受注までを担当しました。2025年度は受注額 目標比112%、営業部18名中4位。商談の流れを「聞いてから見せる」に変え、受注率を18%から25%に上げました。

職務経歴

2024年4月〜現在 株式会社○○ 営業部

・商材:勤怠管理のクラウドサービス(年間約50万〜300万円)

・担当:オンラインでの商談と製品の実演、試用の支援、受注までの交渉

・実績:月間の商談数 平均20件、受注率25%、2025年度 受注額 目標比112%

・工夫:最初の10分で今の集計の手順を聞き、困っている作業が減る場面を実演する流れに変更

・連携:技術的な質問は技術担当と一緒に回答、導入後の定着支援の担当への引き継ぎ

見本の数字や社名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。

6. 見本②:他業界の営業からIT営業へ

職務要約

株式会社○○にて2年間、事務用品の法人営業として、中小企業の総務担当者への提案を担当。2025年度は売上目標達成率106%。取引先から「紙の書類の管理が大変」という声を多く聞く中で、仕組みで業務の困りごとを解決するIT営業に関心を持ちました。基本的な情報技術の知識を身につけるため、国家試験の勉強を始めています。

職務経歴

2024年4月〜現在 株式会社○○ 営業部

・対象:従業員30〜300名の企業の総務担当者 約60社

・業務:事務用品・オフィス家具の提案、見積もりの作成、納品の調整

・実績:2025年度 売上目標達成率106%、既存顧客からの追加注文 前年比115%

・工夫:取引先の困りごとを記録し、業務の手間を減らす商品の組み合わせを提案する資料を作成

他業界からIT営業へ移る場合は、相手の業務の困りごとを聞いて提案した経験を前に出すのが基本です。勉強中の資格は、事実どおりに書いてください。

7. 落ちる書き方5つ

落ちる書き方何が問題か直し方
「ITソリューションの営業」だけ商材が分からない何を、いくらで、誰に売ったかを書く
担当した段階が分からない応募先の分業と比べられない商談の段階を明記する
母数のない受注率数字の意味が分からない商談数とセットで書く
カタカナの専門用語を並べる中身が見えない具体的な行動に置き換える
工夫が一つもない再現できるか分からない提案の流れを変えた経験を書く

8. 面接で深掘りされる3か所

深掘りされる点聞かれ方の例準備
受注率受注率を上げるために何を変えましたか変える前と後の商談の流れ
技術の理解技術的な質問にはどう対応していましたか技術担当との連携の仕方
失注大きな案件を失注した時、何を学びましたか振り返りと、その後に変えたこと

提出前に見直す5つの点

見直す点確かめること
商材何を、いくらで、誰に売ったかが分かるか
段階担当した商談の段階が明記されているか
数字の母数受注率に商談数がセットで書けているか
工夫変える前と後の商談の流れが書けているか
専門用語カタカナの言葉が多すぎず、具体的な行動が見えるか

5つ目の専門用語の見直しは、意外と見落とされがちです。IT営業の職務経歴書は、社内で使っていたカタカナの言葉が並びやすく、読み手が中身をつかみにくくなります。一文ごとに、具体的に何をしたかが見えるかを確かめてください。

9. よくある質問

担当した段階が複数ある場合はどう書けばよいですか

期間ごとに分けて書いてください。たとえば、1年目は商談の日程の獲得、2年目から商談と受注を担当した場合は、それぞれの期間の数字を書くと、成長の過程が伝わります。

受注額を書いてもよいですか

会社の決まりで問題なければ書いて構いません。書けない場合は、目標に対する達成率や順位で表してください。顧客の名前は書かず、業種や規模で表すのが基本です。

技術の知識はどこまで書けばよいですか

商材の仕組みを理解して説明できる範囲を書いてください。資格を持っている場合や、勉強中の場合はその状況を書きます。分からないことを技術担当と一緒に解決した経験も、強みとして評価されます。

職務経歴書は何枚がよいですか

第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。商材と売り方、段階ごとの数字、提案の工夫の3つの欄が分かりやすいことを優先してください。

SaaSの会社へ応募する場合、何を前に出せばよいですか

継続率や追加契約など、受注後の関係づくりに関わった経験があれば前に出してください。SaaSの会社では、売って終わりではなく、使い続けてもらうことが重視されるからです。

他業界の営業からIT営業へ移る場合、何を書けばよいですか

相手の業務の困りごとを聞いて提案した経験と、ITへの関心を示す行動を書いてください。勉強中の資格や、仕事で業務の仕組みを改善した経験があれば、それも書くと伝わります。

カタカナの専門用語は使ってもよいですか

応募先が使っている言葉であれば使って構いませんが、多用すると中身が見えにくくなります。専門用語を使う場合も、具体的に何をしたかを一緒に書いてください。

自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか

重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。

10. まとめ:今日やる3つのこと

今日やる3つのこと

① 商材・価格帯・相手・担当した段階・売り方を書き出す

② 段階ごとの数字を、母数とセットで集める

③ 提案の流れを変えた経験を、変える前と後で書く

※ 「ITソリューションの営業」で終わらせない。担当した段階と工夫を必ず書く

担当した段階まで書けるIT営業の職務経歴書は多くありません。段階ごとの数字と提案の工夫がそろえば、経験が短くても書類は通ります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。