業界・職種研究

医療機器メーカーへ転職する|第二新卒が営業・サービス・管理の入り口を整理する【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年10月16日 読了 約11分
医療機器メーカーへ転職する|第二新卒が営業・サービス・管理の入り口を整理する【2026年版】

医療機器メーカーは、病院やクリニックで使われる機器や器具を作り、届ける会社です。手術で使う器具から、検査の装置、注射器や包帯のような消耗品まで、扱う製品の幅は広く、会社によって仕事の中身が大きく違います。

医療に関わる仕事に興味はあるけれど、資格や専門知識がないと入れないのでは、と迷う第二新卒も多いはずです。実際には、営業や営業事務、修理やサービスの職種など、医療の資格がなくても入れる入り口があります。

この記事では、医療機器の種類と業界の分かれ方、未経験でも入りやすい職種、製薬会社のMRとの違い、確認する7項目を整理します。

1. 結論:押さえるべきは3点

押さえること内容
扱う製品の種類大型の装置か、手術の器具か、消耗品か
お客様が誰か病院の医師や看護師、検査の担当者、病院の購買の担当者
入り口の職種営業、営業事務、サービス・修理、品質保証など

扱う製品によって、営業の仕事の中身が大きく変わります。大型の装置は一件ごとの金額が大きく長い商談になり、消耗品は病院に繰り返し届ける仕事が中心になります。

2. 業界の分かれ方

分野主な製品の例仕事の特徴
検査・画像の装置画像の診断装置、検査の分析装置金額が大きく、導入までの期間が長い
治療の機器手術の器具、体に入れて使う機器医師との関わりが深く、手術に立ち会うこともある
消耗品注射器、カテーテル、手袋、包帯病院に繰り返し届け、在庫を切らさない
家庭向けの機器血圧計、体温計など販売店や通販を通じて一般の消費者に届ける

医療機器の会社には、製品を作るメーカーのほかに、病院に製品を届ける販売会社(ディーラー)もあります。販売会社では、いくつものメーカーの製品を扱い、病院との取引を担当します。

3. お金がどこから生まれるか

お金の生まれ方内容
装置の販売大型の装置を病院に販売する
保守・点検販売した装置の点検や修理で、継続して収入を得る
消耗品の継続取引病院に消耗品を繰り返し納める
装置と消耗品の組み合わせ装置で使う専用の消耗品を、継続して納める

装置を売った後の保守や、消耗品の継続取引が、安定した収入の柱になることが多い業界です。営業の仕事も、病院との長い付き合いが中心になります。

4. 未経験でも入りやすい職種

職種仕事の中身生きる経験
営業病院やクリニックに製品を提案し、取引を続ける法人営業、ルート営業
営業事務受注の入力、納期の調整、病院からの問い合わせ対応事務、受発注
サービス・修理装置の設置、点検、修理機械の整備、技術的な仕事
物流・在庫管理製品の保管と、病院への配送の管理倉庫、物流
品質保証製品の品質の記録と、不具合への対応品質管理、検品

営業職は、医療の資格がなくても入れることが多い職種です。製品の知識や医療の基本は、入社後の研修で学ぶことがほとんどです。

医療機器の扱いには法律の定めがあり、職種によっては決まった講習や資格が求められることがあります。この記事の説明は一般的な整理であり、個別の条件は応募先の求人票や公的な機関の案内で確認してください。

5. 製薬会社のMRとの違い

項目医療機器の営業製薬会社のMR
扱うもの機器、器具、消耗品薬
主な相手医師、看護師、検査の担当者、購買の担当者医師、薬剤師
仕事の特徴製品の使い方の説明、手術への立ち会い、納品の調整薬の情報の提供
現場との関わり手術室や検査室など、使う現場に入ることがある病院の外来や会議の場で情報を届けることが多い

医療機器の営業は、製品が使われる現場に近いのが特徴です。手術や検査に立ち会い、使い方を説明することもあるので、現場で人の役に立つ実感を持ちやすい仕事です。

6. 働き方の特徴

特徴内容
勤務時間手術の予定に合わせて、朝早くや夜遅くに動くことがある
急な呼び出し製品の不具合や、急な手術で呼ばれることがある
担当エリア担当する病院を車で回ることが多い
研修製品と医療の基本を学ぶ研修があることが多い

治療の機器を扱う営業は、手術の予定に合わせて動くため、勤務時間が不規則になることがあります。働き方の実態は、面接で具体的に確かめてください。

7. 確認する7項目

  1. 扱う製品の種類(装置・器具・消耗品)。
  2. メーカーか、販売会社(ディーラー)か。
  3. 担当するエリアと、移動の手段(車の運転の有無)。
  4. 手術への立ち会いや、急な呼び出しの有無。
  5. 入社後の研修の内容と期間。
  6. 職種に必要な講習や資格と、会社の支援。
  7. 勤務地と転勤の有無。

8. 面接で聞かれることと答え方

聞かれること答え方
なぜ医療機器なのか医療の現場に関わりたい理由を、前職の経験と合わせて話す
なぜ当社なのか扱う製品と、それを使う現場に惹かれた点を話す
不規則な勤務は大丈夫か受け入れられる範囲を正直に伝える
医療の知識はありますか今学んでいることと、学ぶ姿勢を話す

(例・架空)前職のルート営業で、決まったお客様に定期的に製品を届ける仕事をしてきました。お客様の困りごとを聞き、先回りして提案することを続けてきたので、病院の現場の困りごとに応える仕事に生かせると考えています。医療の知識はまだ足りないので、医療機器の基本を学ぶ本で勉強を始めています。

応募前に見直す5つの点

  1. 扱う製品の種類と、それを使う現場を説明できるか。
  2. メーカーか販売会社かを確かめたか。
  3. 勤務時間が不規則になる可能性を、受け入れられるか考えたか。
  4. 医療の基本を学び始めているか(本や公的な情報など)。
  5. 前職の経験が、病院との取引のどの場面で生かせるかを一文で言えるか。

医療の知識は入社後に学べますが、学ぶ姿勢は面接でよく見られます。応募の前に、扱う製品が使われる場面を調べておくだけでも、志望動機に説得力が出ます。

病院の購買の担当者や検査の担当者など、医師以外の人と話す場面も多い仕事です。いろいろな立場の人と話してきた経験があれば、書類や面接で具体的に伝えてください。

9. よくある質問

医療の資格がなくても入れますか

営業や営業事務、物流などの職種は、医療の資格がなくても入れることが多いです。職種によっては決まった講習や資格が求められることがあるので、求人票で確かめてください。

文系でも営業になれますか

なれます。文系から医療機器の営業になる人は多くいます。製品の知識は、入社後の研修で学ぶことがほとんどです。

手術に立ち会うことはありますか

治療の機器を扱う営業では、手術に立ち会って使い方を説明することがあります。扱う製品によって違うので、面接で確かめてください。

勤務時間は不規則ですか

手術の予定に合わせて動く職種では、朝早くや夜遅くになることがあります。消耗品を扱う営業や、営業事務などは、比較的勤務時間が決まっていることが多いです。

メーカーと販売会社、どちらがよいですか

一つのメーカーの製品を深く知りたいならメーカー、いろいろな製品を扱いたいなら販売会社が向いていることが多いです。働き方や待遇は会社ごとに違うので、それぞれ確かめてください。

車の運転は必要ですか

担当する病院を車で回ることが多いため、運転免許が求められることがあります。求人票の条件を確かめてください。

製薬会社のMRとどちらが向いていますか

現場で製品の使い方を説明する仕事に興味があるなら医療機器、薬の情報を届ける仕事に興味があるならMRが向いていることが多いです。

将来性はどう見ればよいですか

医療の需要は今後も続くと考えられますが、会社ごとに力を入れている分野は違います。会社の公式の発表で、どの製品に力を入れているかを確かめてください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

今週やる3つのこと

① 気になる会社の扱う製品の種類を確かめる

② メーカーか販売会社かを確かめ、働き方の違いを調べる

③ 必要な講習や資格、車の運転の有無を求人票で確かめる

※ 医療機器の扱いに関わる法律や資格の説明は一般的な整理です。個別の条件は求人票や公的な機関の案内で確認してください

医療機器メーカーは、医療の資格がなくても、営業やサービスの職種から入れる業界です。扱う製品と働き方を先に確かめ、自分に合う入り口を選んでください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。