医療事務の職務経歴書|第二新卒が書類を通す書き方と見本【2026年版】
医療事務の職務経歴書で多いのは、「受付、会計、レセプト業務を担当」と業務名だけを書く書き方です。医療事務の仕事は、病院かクリニックか、どの診療科か、1日の患者数がどのくらいかで中身が大きく変わります。業務名だけでは、どこまでの経験があるのかが採用担当に伝わりません。
医療事務の採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、医療機関の種類と規模、担当した業務の範囲(特に診療報酬の請求の業務)、正確さと患者対応の工夫の3つです。経験が1〜3年でも、この3つが具体的に書けていれば、書類は十分に通ります。
この記事では、医療事務の職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。なお、診療報酬の請求や医療制度に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は公的機関の情報や応募先の説明で確かめてください。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 医療機関の概要 | 種類、診療科、1日の患者数、使った電子カルテや会計の仕組み | 応募先と近い経験かを判断する |
| 業務の範囲 | 受付・会計・診療報酬の請求のどこまでを担当したか | 入社後に任せられる範囲を判断する |
| 正確さと対応の工夫 | 請求の返戻を減らした工夫、患者対応で心がけたこと | 安心して任せられるかを判断する |
2つ目の、診療報酬の請求(レセプト)の業務の範囲を正確に書ける応募者は多くありません。点検の補助なのか、作成から提出まで担当したのかで、評価が大きく変わります。一人でできることと補助を分けて書くと、採用担当は正しく判断できます。
2. 医療機関の概要の書き方
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 種類 | 内科・小児科のクリニック(無床) |
| 規模 | 1日の外来患者数 約80名、医師2名、事務4名 |
| 使った仕組み | 電子カルテ、会計の仕組み(レセプトコンピューター) |
| 病院の場合 | 病床数200床の総合病院、外来の受付と会計を担当 |
診療科と患者数が分かると、採用担当は自分の医療機関と比べられます。小児科の多い医療機関では保護者への対応、整形外科では予約の調整など、診療科ごとに経験の中身が違うからです。
3. 業務の範囲の書き分け
| 業務 | 書き方の例 |
|---|---|
| 受付 | 初診・再診の受付、保険証の確認、問診票の案内 |
| 会計 | 診療費の計算と会計、領収書の発行(1日約80件) |
| 診療報酬の請求 | 月初の請求書類の点検(補助)、返戻の確認と再提出 |
| 電話・予約 | 予約の受付と変更、検査の結果の問い合わせの取り次ぎ |
| その他 | 紹介状の管理、カルテの整理 |
診療報酬の請求の業務は、点検・作成・提出のどこを担当したかを必ず書いてください。補助の場合も、正直に「補助」と書けば問題ありません。
4. 正確さと対応の工夫の書き方
ビフォー 「正確な事務処理と丁寧な患者対応を心がけました。」
アフター 「受付での保険証の確認漏れによる請求の返戻が月に数件あったため、確認の項目を一覧にした確認表を作り、受付の担当者全員で使う運用を提案しました。その後、確認漏れによる返戻はほぼなくなりました。また、混雑する時間帯には、待ち時間の目安を患者さんに声かけで伝え、問い合わせを減らす工夫をしています。」
正確さの工夫は、返戻や訂正の件数の変化で書くと伝わりやすくなります。
5. 見本①:医療事務から医療事務へ
職務要約
医療法人○○の内科・小児科クリニック(1日の外来患者数 約80名)にて2年間、医療事務として受付・会計・電話対応を担当。月初の診療報酬の請求書類の点検の補助と、返戻の確認も経験しました。保険証の確認表を作成し、確認漏れによる返戻をほぼなくしました。
職務経歴
2024年4月〜現在 医療法人○○ ○○クリニック
・医療機関:内科・小児科のクリニック、医師2名、事務4名
・受付・会計:初診・再診の受付、保険証の確認、会計(1日約80件)
・請求:月初の請求書類の点検(補助)、返戻の確認と再提出
・電話・予約:予約の受付と変更、予防接種の予約の管理
・改善:保険証の確認表を作成し、確認漏れによる返戻をほぼなくしました
・使った仕組み:電子カルテ、会計の仕組み
見本の数字や法人名は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。
6. 見本②:受付・事務職から医療事務へ(他職種から)
職務要約
株式会社○○にて2年間、会社の受付と総務の事務を担当。来客の受付と電話の取り次ぎ、書類の管理を正確に行うことを大切にしてきました。医療事務の資格の勉強を始め、人の健康を支える医療機関で、受付と事務の経験を生かしたいと考えています。
職務経歴
2024年4月〜現在 株式会社○○ 総務部
・受付:来客の受付(1日約30名)、会議室の予約の管理
・電話:代表電話の対応と取り次ぎ(1日約40件)
・書類:契約書や社内の書類の保管と管理
・改善:来客の予定を一覧で共有する方法に変え、取り次ぎの待ち時間を短くしました
他職種から医療事務へ移る場合は、受付・電話対応・書類の正確な管理の経験を前に出すのが基本です。勉強中の資格は、事実どおりに書いてください。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 業務名だけを書く | 範囲が分からない | 医療機関の概要と業務の範囲を書く |
| 請求の業務の範囲が曖昧 | 任せられる範囲が分からない | 点検・作成・提出のどこかを書く |
| 補助を一人でやったように書く | 面接ですぐ分かり、信頼を失う | 補助と明記する |
| 「丁寧な患者対応」だけ | 工夫が見えない | 具体的な場面と変化を書く |
| 患者が特定できる書き方 | 個人情報への意識が低く見える | 人数や件数で表す |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| 請求の業務 | 請求の業務では、具体的に何をしていましたか | 担当した範囲と、補助の内容 |
| 正確さ | ミスをした時、どう対応しましたか | 報告と修正、再発を防いだ方法 |
| 患者対応 | 待ち時間への苦情にどう対応しましたか | 話を聞いて説明した流れ |
提出前に見直す5つの点
| 見直す点 | 確かめること |
|---|---|
| 医療機関 | 種類・診療科・患者数・事務の人数が書けているか |
| 請求の業務 | 点検・作成・提出のどこを担当したかが分かるか |
| 仕組み | 使った電子カルテや会計の仕組みが書けているか |
| 工夫 | 返戻や訂正の変化など、結果まで書けているか |
| 個人情報 | 患者が特定できる書き方になっていないか |
5つ目の個人情報の見直しは、医療事務では特に大切です。患者の情報を扱う仕事なので、書類の書き方そのものから情報の扱い方が見られています。
9. よくある質問
医療事務の経験が1年程度でも書けることはありますか
あります。受付と会計の件数、使った仕組み、正確さを保つための工夫を具体的に書けば、十分に評価されます。請求の業務に補助で関わった経験があれば、それも書いてください。
診療報酬の請求の経験がないと不利ですか
受付や会計中心の求人も多くあります。請求の経験がない場合は、受付と会計の経験を具体的に書き、請求の業務を学びたい意欲を自己PRで伝えれば十分です。
資格はどう書けばよいですか
取得した資格は正式な名前と取得の時期を書いてください。医療事務の資格は民間の資格が多く、種類もさまざまです。勉強中の場合は、受験の予定を書くと意欲が伝わります。
職務経歴書は何枚がよいですか
第二新卒であれば、1〜2枚が目安です。医療機関の概要、業務の範囲、正確さと対応の工夫の3つの欄が分かりやすいことを優先してください。
病院とクリニックで書き方は変わりますか
基本は同じですが、病院では担当した部署(外来、入院の会計など)を、クリニックでは担当した業務の幅を書くと伝わりやすくなります。応募先の種類に近い経験を前に出してください。
他職種から医療事務へ移る場合、何を書けばよいですか
受付、電話対応、会計やお金の扱い、書類の正確な管理などの経験を前に出してください。接客や事務の経験は、医療事務の仕事と重なる部分が多くあります。
使った電子カルテの名前は書いたほうがよいですか
書いて構いません。同じ仕組みを使っている医療機関では、すぐに慣れられる人として評価されることがあります。名前が分からない場合は、電子カルテを使った経験があることを書けば十分です。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なって構いませんが、役割を分けてください。職務経歴には事実と数字を、自己PRにはその経験から見える強みと、応募先での生かし方を書くと、書類全体が読みやすくなります。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 医療機関の種類・診療科・患者数・使った仕組みを書き出す
② 受付・会計・請求の業務を、一人でできることと補助に分けて書く
③ 正確さや患者対応の工夫を1つ、結果まで書く
※ 業務名だけで終わらせない。範囲と工夫を必ず書く
請求の業務の範囲まで正確に書ける医療事務の職務経歴書は多くありません。診療報酬の請求や医療制度に関する記述は一般的な整理であり、個別の判断は公的機関の情報や応募先の説明で確かめてください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。