エンジニアの作業の見積もり方|第二新卒が外さない時間の出し方と伝え方【2026年版】
エンジニアとして働き始めると、「この作業、どのくらいでできる?」と聞かれる場面が増えます。経験が少ないうちは、どのくらいかかるか見当がつかず、少なめに答えてしまって後で困った、という人も多いはずです。
見積もりは、経験を積めば自然とできるようになるものではありません。作業を小さく分けて、それぞれの時間を足し、余裕を持たせるという手順を踏むことで、経験が浅くても外れにくくなります。
この記事では、見積もりが外れる理由、時間を出す手順、余裕の持たせ方、伝え方、ずれたときの対応を整理します。
1. 結論:作業を分けて足し、余裕を持たせて伝える
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 作業を分ける | 調べる、作る、確かめる、直す、まで書き出す |
| 時間を出す | 分けた作業ごとに時間を見積もり、足す |
| 余裕を持たせる | 分からない所がある分だけ、時間を足す |
| 前提と一緒に伝える | 「〇〇が分かれば」など、条件を添える |
見積もりで一番大切なのは、前提と一緒に伝えることです。「仕様が今のままなら3日」のように条件を添えると、後でずれたときも説明しやすくなります。
2. 見積もりが外れる主な理由
| 理由 | 起きていること |
|---|---|
| 作る時間しか考えていない | 調べる・確かめる・直す時間が入っていない |
| 分からない所を見落としている | 初めて触る仕組みに、思ったより時間がかかる |
| 待つ時間を考えていない | 確認やレビューを待つ時間が入っていない |
| その場で答えている | 考える前に、なんとなくの数字を言ってしまう |
| 他の仕事を考えていない | 会議や問い合わせの時間が入っていない |
「作る時間」だけで見積もると、ほとんどの場合、外れます。実際の仕事では、作る前後の時間のほうが長いことも珍しくありません。
3. 作業を分けて時間を出す手順
| 作業 | 時間の例(架空) |
|---|---|
| 仕様を読み、分からない所を確かめる | 2時間 |
| 今の仕組みを調べる | 3時間 |
| 作る | 6時間 |
| 自分で確かめる(テスト) | 3時間 |
| レビューを受けて直す | 3時間 |
| 合計 | 17時間(約2〜3日) |
作業は、半日以内で終わる大きさに分けるのがおすすめです。大きすぎる作業は、時間の見当がつきにくくなります。
4. 余裕の持たせ方
| 状況 | 余裕の目安 |
|---|---|
| 何度もやったことがある作業 | 少なめでよい |
| 似た作業をやったことがある | 少し多めに |
| 初めて触る仕組み | 多めに。調べる時間を別に取る |
| 仕様が決まっていない | 見積もりを出す前に、仕様を確かめる |
余裕の割合に決まりはありません。最初のうちは先輩に「どのくらい余裕を見ればよいですか」と聞いて、職場の感覚を知っておくと安心です。
5. 上司への伝え方と例文
(例・架空)検索の画面の修正ですが、今の仕様のままであれば、2〜3日ほどで終えられる見込みです。内訳は、今の仕組みを調べるのに半日、作るのに1日、確かめてレビューを受けるのに1日です。初めて触る部分があるので、調べてみて時間がかかりそうなら、明日の夕方までにお伝えします。
| 伝えること | 理由 |
|---|---|
| 見込みの時間(幅を持たせる) | 一点の数字より、外れにくい |
| 内訳 | どこに時間がかかるか伝わる |
| 前提 | 前提が変わったときに説明しやすい |
| いつ見直すか | 相手が予定を立てやすい |
その場で答えられないときは、「少し調べてから、〇時までにお伝えします」と言って構いません。なんとなくの数字を言うより、ずっと信頼されます。
見積もりを出す前に確かめる5つの点
- 作業を、調べる・作る・確かめる・直すまで分けたか。
- 初めて触る部分を書き出したか。
- 確認やレビューを待つ時間を入れたか。
- 会議など、他の仕事の時間を考えたか。
- 前提と、見直す時期を添えて伝えられるか。
6. 見積もりがずれたときの対応
- ずれそうだと分かった時点で、すぐに上司に伝える。
- なぜずれたのか(何に時間がかかっているのか)を説明する。
- 新しい見込みの時間を伝える。
- 手伝ってもらえる部分や、後に回せる部分がないか相談する。
- 終わった後に、見積もりと実際を比べて振り返る。
ずれたことより、ずれを黙っていることのほうが問題になります。早めに伝えれば、周りも予定を調整できます。
7. 振り返りの仕方
| 振り返ること | 内容 |
|---|---|
| 見積もりと実際の差 | 作業ごとに、どのくらい違ったか |
| 差が大きかった作業 | なぜ時間がかかったのか |
| 次に生かすこと | 次の見積もりで、どこを多めに見るか |
見積もりと実際の時間を記録し続けると、自分の癖が分かってきます。「テストはいつも見積もりの倍かかる」と分かれば、次からは倍の時間を取ればよいのです。
8. よくある思い込みと実際
| 思い込み | 実際 |
|---|---|
| 見積もりは経験でしか身につかない | 作業を分ける手順を踏めば、経験が浅くても外れにくい |
| 早く答えるほうが評価される | 少し調べてから答えるほうが信頼される |
| 少なめに言うほうが印象が良い | 後でずれると、かえって信頼を失う |
| ずれたら黙って取り返す | 早めに伝えるほうが、周りも動きやすい |
見積もりの記録の型
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 作業の名前 | 何の作業か |
| 見積もり | 作業ごとの見積もりの時間 |
| 実際 | 実際にかかった時間 |
| 差の理由 | なぜ時間が違ったのか(一言でよい) |
| 次に生かすこと | 次の見積もりで変えること |
記録は、表計算ソフトや手元のメモで十分です。1か月ほど続けると、自分がどの作業で時間を読み違えやすいかが見えてきます。記録は、上司との面談で自分の成長を伝える材料にもなります。
見積もりを聞かれたときのひと言
| 状況 | ひと言の例 |
|---|---|
| すぐに答えられない | 少し調べてから、〇時までにお伝えします |
| 仕様が決まっていない | 〇〇が今の案のままなら、〇日ほどの見込みです |
| 初めて触る部分がある | 調べる時間を半日いただき、その後に見直してお伝えします |
9. よくある質問
その場で見積もりを求められたらどうすればよいですか
「少し調べてから、〇時までにお伝えします」と伝えて構いません。どうしてもその場で答える必要がある場合は、幅を持たせ、前提を添えてください。
見積もりが毎回外れます
作業を分けているか、調べる・確かめる時間を入れているかを見直してください。見積もりと実際の時間を記録すると、外れる理由が見えてきます。
余裕を多く取ると、遅いと思われませんか
内訳と前提を伝えれば、理由のある時間として受け取ってもらえます。少なく言ってずれるより、信頼につながります。
仕様が決まっていない作業はどう見積もればよいですか
まず仕様を確かめることが先です。確かめられない場合は、「仕様が〇〇なら」と前提を置いて、幅を持たせて伝えてください。
チームでの見積もりの方法がある場合は
職場で決まった方法があれば、それに従ってください。分からない場合は、先輩に見積もりの方法を教えてもらうのが早いです。
見積もりより早く終わった場合は
早く終わったことを報告し、次の作業に移ってください。なぜ早く終わったかを振り返ると、次の見積もりの参考になります。
調べる時間をどのくらい取ればよいか分かりません
最初のうちは、調べる時間を区切って取り、その時間が過ぎたら一度相談するのがおすすめです。長く悩みすぎないことが大切です。
面接で見積もりについて聞かれたら
作業を分けて時間を出し、前提と一緒に伝えている、と話してください。ずれたときに早めに伝えた経験があれば、それも添えると伝わります。
10. まとめ:次の見積もりでやる3つのこと
次の見積もりでやる3つのこと
① 作業を、調べる・作る・確かめる・直すまで分けて書き出す
② 時間を足し、分からない所の分だけ余裕を持たせる
③ 前提と、見直す時期を添えて伝える
※ 見積もりの方法が職場で決まっている場合は、それに従ってください
見積もりは、手順を踏めば経験が浅くても外れにくくなります。作業を分けて、前提と一緒に伝える習慣をつけてください。
この先、読むべき記事
- ITエンジニア転職まとめ|第二新卒が未経験から職種選び・SES・入社後まで迷ったら読む79記事(エンジニアの転職の全体像)
- エンジニアの1日の流れ|入社前に知っておくこと(エンジニアの仕事の流れ)
- 未経験エンジニア1年目にやること|3か月・6か月・1年の目標(未経験エンジニアの1年目)
- エンジニアの質問の仕方|未経験・第二新卒が詰まったときに30分で先へ進む型(エンジニアの質問の仕方)
- 仕事のスケジュール管理|第二新卒が締め切りを守る予定の立て方と見直し方(スケジュール管理)
- 締め切りに間に合わないと分かったとき|第二新卒が被害を最小にする報告の順番(締め切りに間に合わないとき)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。