第二新卒の基本

転職活動にかかるお金|第二新卒が在職中と離職中で見積もる内訳【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約14分
転職活動にかかるお金|第二新卒が在職中と離職中で見積もる内訳【2026年版】

転職活動を始めるとき、費用の話はあまり出てきません。

しかし、実際にはお金がかかります。

写真、交通費、服装、場合によっては引っ越し。在職中であればそれほど大きくありませんが、離職中だと話が変わります。

そして、最も見落とされるのが「離職期間中に出ていくお金」です。

収入が止まる一方で、社会保険料と住民税は請求が続きます。

この構造を知らずに辞めると、想定より早く貯金が減ります。

逆に、事前に見積もっておけば、判断の材料になります。

「あと3ヶ月は活動できる」と分かっていれば、焦って決める必要がなくなります。

この記事では、活動そのものにかかる費用、離職中に出ていくお金、削れる項目と削ってはいけない項目を整理します。

なお、社会保険料や税の金額は個々の状況で変わります。具体的な金額は、自治体や年金事務所などの窓口で確認してください。

1. 結論:見積もるのは2種類

1. 活動そのものにかかる費用(書類、服装、交通費) 2. 離職期間中に出ていく費用(社会保険料、住民税、生活費)

2番目のほうが、金額としてははるかに大きい。

種類在職中離職中
活動費用かかるかかる
収入の停止なしあり
社会保険料給与から天引き自分で納付
住民税給与から天引き自分で納付

3行目と4行目が、離職中に効いてきます。

在職中は給与から天引きされていたものが、退職後は請求書として届きます。

金額が変わったわけではなく、支払い方が変わっただけですが、体感はまったく違います。

2. 活動そのものにかかる費用

在職中であれば、この範囲で収まります。

項目目安必要度
証明写真1,000〜3,000円必要
履歴書・封筒数百円場合による
スーツ・シャツ0〜3万円手持ちがあれば不要
靴・かばん0〜2万円手持ちがあれば不要
面接の交通費1回あたり数百〜数千円必要
クリーニング数千円場合による

写真は、写真館とスピード写真で差が出ます。

ただし、第二新卒の書類選考で写真の質が決め手になることは、多くありません。

スピード写真で問題ありません。データで受け取れる機種を選ぶと、複数社に使い回せます。

服装は買い直さなくていい場合が多い

手持ちのスーツで問題ありません。

ただし、次の場合は確認してください。

  • 新卒の就職活動から3年以上経っている
  • サイズが変わっている
  • 傷みや型崩れがある

該当する場合、シャツとネクタイだけ買い直せば足りることが多い。

スーツ一式を買い直す必要は、多くの場合ありません。

3. 交通費が積み上がる

最も読みにくいのが交通費です。

状況目安
同一市内で10社5,000〜1万円
都市部で10社1〜2万円
遠方を含む数万円

面接は1社につき2〜3回あります。10社受けると、20〜30回の移動になります。

そして、企業が交通費を支給するかは会社によります。

支給の傾向内容
支給あり遠方からの応募、最終面接のみなど
支給なし中途採用では多い

期待しないほうが安全です。

ただし、遠方からの応募の場合は、確認する価値があります。

確認の仕方

「面接の交通費について、支給の有無を教えていただけますでしょうか」

この確認自体が印象を悪くすることはありません。

オンライン面接を活用する

交通費を抑える最も確実な方法です。

一次面接をオンラインで実施している企業は増えています。

遠方の企業に応募する場合、「一次はオンラインで可能か」を確認してください。可能な場合が多くあります。

4. 離職中に出ていくお金

ここが本体です。

退職後、次の3つが自己負担になります。

項目内容
健康保険任意継続、国民健康保険、扶養に入るのいずれか
国民年金自分で納付
住民税前年の所得に対して課税、納付書が届く

3行目が最も見落とされます。

住民税は、前年の所得に対して課税されます。

つまり、収入がない期間でも、前年に働いていた分の住民税が請求されます。

在職中は給与から毎月天引きされていたものが、退職後は納付書でまとめて届きます。

この金額は人によって大きく違うため、給与明細の住民税の欄を確認してください。

健康保険は3つの選択肢がある

選択肢内容
任意継続前職の健康保険を継続(原則2年間)
国民健康保険自治体の制度に加入
家族の扶養に入る条件を満たす場合

どれが安いかは、状況によって変わります。

任意継続は、会社負担分も自己負担になるため、在職中の約2倍になります。

国民健康保険は、前年の所得で保険料が決まります。

どちらが有利かは、自治体の窓口で試算してもらえます。退職前に確認しておくと、判断が早くなります。

なお、任意継続には申請の期限があります。退職後すぐに手続きが必要なため、退職前に確認してください。

5. 失業給付との関係

自己都合退職の場合、給付の開始までに一定の期間があります。

この期間、収入がない状態が続きます。

項目内容
待期期間受給資格決定後、一定期間
給付制限自己都合の場合、追加の期間がある
給付額前職の賃金に応じて決まる

具体的な期間と金額は、制度の改正や個別の状況で変わります。

ハローワークで正確な情報を確認してください。

重要なのは、「辞めてすぐには入ってこない」という点です。

この前提で、離職中の資金計画を立ててください。

6. 在職中に活動するほうが費用面では有利

費用だけで見れば、在職中の活動が圧倒的に有利です。

項目在職中離職中
収入継続停止
社会保険料会社が半分負担全額自己負担
住民税天引き自分で納付
焦り少ない大きくなる

4行目が、実は最も重要です。

資金が減っていく状況では、条件の悪い会社でも受けてしまいます。

「あと1ヶ月で貯金が尽きる」という状態で、冷静な判断はできません。

だから、可能であれば在職中に活動してください。

ただし、現職の状況によっては、先に辞めるほうが良い場合もあります。その場合は、資金の見積もりを先にしてください。

離職中に活動する場合の目安

次の計算をしてください。

項目計算
月々の生活費家賃+光熱費+食費+通信費など
社会保険料窓口で試算
住民税給与明細の額×12ヶ月分を確認
活動費用月1〜2万円程度

合計を、手元の資金で割ってください。

それが、活動できる月数です。

3ヶ月分を下回る場合は、在職中の活動を優先することを強く検討してください。

7. 削れる項目と削ってはいけない項目

項目判断
証明写真の質削れる(スピード写真で可)
スーツの買い直し削れる(手持ちで可)
有料の添削サービス削れる(エージェントは無料)
資格の取得応募先次第(急がない)
交通費削れる(オンライン面接を活用)
面接前の身だしなみ削らない
生活の基盤削らない

3行目に補足します。

職務経歴書の添削は、転職エージェントが無料で行います。

有料のサービスを使う前に、エージェントに登録して添削を受けてください。

6行目と7行目は、削らないでください。

清潔感に関わる部分(散髪、シャツのクリーニング)は、数千円で印象が変わります。

そして、生活の基盤を削ると、活動そのものが続きません。食事や睡眠を削って活動しても、面接での受け答えに出ます。

8. 進め方と時間配分

時期やること
活動を始める前給与明細で住民税の額を確認
離職を検討する場合自治体で健康保険料を試算
活動開始時写真の準備、服装の確認
活動中月1〜2万円を活動費として見込む

1行目が最も重要です。

給与明細の住民税の欄を見てください。

その金額が、離職後に毎月請求される額の目安になります。

多くの人が、この金額を把握していません。

費用の見積もりが判断を変える

資金の見通しがあると、活動の進め方が変わります。

「あと4ヶ月は活動できる」と分かっていれば、条件の合わない内定を断れます。

逆に、見通しがないと、最初に出た内定を受けてしまいます。

費用の計算は、節約のためではなく、判断を守るために行ってください。

9. よくある質問

Q. 転職活動には全部でいくらかかりますか

在職中であれば、数千円〜3万円程度が目安です。

服装を買い直す必要がなければ、写真と交通費が中心になります。離職中の場合は、生活費と社会保険料が加わるため、金額が大きく変わります。

Q. スーツは買い直すべきですか

手持ちで問題ない場合が多い。

サイズが変わっている、傷みがある場合のみ検討してください。シャツとネクタイだけの買い替えで足りることが多くあります。

Q. 証明写真は写真館で撮るべきですか

スピード写真で問題ありません。

第二新卒の書類選考で、写真の質が決め手になることは多くありません。データで受け取れる機種を選ぶと使い回せます。

Q. 交通費は企業が出してくれますか

中途採用では、支給されない場合が多い。

遠方からの応募の場合は、確認する価値があります。聞くこと自体が印象を悪くすることはありません。

Q. 離職中の住民税はどうなりますか

前年の所得に対して課税され、納付書が届きます。

在職中の給与明細で、住民税の額を確認しておいてください。その額が毎月の負担の目安になります。

Q. 健康保険はどれを選べばいいですか

任意継続、国民健康保険、扶養のいずれかです。

どれが有利かは状況によって変わるため、退職前に自治体の窓口や年金事務所で試算してもらってください。任意継続には申請の期限があります。

Q. 失業給付はすぐもらえますか

自己都合退職の場合、給付の開始までに一定の期間があります。

具体的な期間と金額はハローワークで確認してください。「辞めてすぐには入ってこない」という前提で計画を立ててください。

Q. 貯金がいくらあれば離職して活動できますか

生活費・社会保険料・住民税・活動費の合計で、月あたりの金額を出してください。

その3ヶ月分を下回る場合は、在職中の活動を優先することを検討してください。資金が減ると、判断が焦ります。

10. まとめ:今週やる3つのこと

1. 給与明細を出して、住民税の月額を確認する。離職後に請求される額の目安です。

2. 離職を検討している場合、自治体で健康保険料を試算してもらう。退職前でないと比較ができません。

3. 手持ちのスーツと靴を確認する。買い直しが不要なら、費用の大半は交通費だけです。

費用の計算は、節約のためではなく、判断を守るために行ってください。資金の見通しがあると、条件の合わない内定を断れます。

この記事は一般的な整理です。社会保険料や税の具体的な金額は、自治体・年金事務所・ハローワークなどの窓口で確認してください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。