転職活動にかかるお金|第二新卒が在職中と離職中で見積もる内訳【2026年版】
転職活動を始めるとき、費用の話はあまり出てきません。
しかし、実際にはお金がかかります。
写真、交通費、服装、場合によっては引っ越し。在職中であればそれほど大きくありませんが、離職中だと話が変わります。
そして、最も見落とされるのが「離職期間中に出ていくお金」です。
収入が止まる一方で、社会保険料と住民税は請求が続きます。
この構造を知らずに辞めると、想定より早く貯金が減ります。
逆に、事前に見積もっておけば、判断の材料になります。
「あと3ヶ月は活動できる」と分かっていれば、焦って決める必要がなくなります。
この記事では、活動そのものにかかる費用、離職中に出ていくお金、削れる項目と削ってはいけない項目を整理します。
なお、社会保険料や税の金額は個々の状況で変わります。具体的な金額は、自治体や年金事務所などの窓口で確認してください。
1. 結論:見積もるのは2種類
1. 活動そのものにかかる費用(書類、服装、交通費) 2. 離職期間中に出ていく費用(社会保険料、住民税、生活費)
2番目のほうが、金額としてははるかに大きい。
| 種類 | 在職中 | 離職中 |
|---|---|---|
| 活動費用 | かかる | かかる |
| 収入の停止 | なし | あり |
| 社会保険料 | 給与から天引き | 自分で納付 |
| 住民税 | 給与から天引き | 自分で納付 |
3行目と4行目が、離職中に効いてきます。
在職中は給与から天引きされていたものが、退職後は請求書として届きます。
金額が変わったわけではなく、支払い方が変わっただけですが、体感はまったく違います。
2. 活動そのものにかかる費用
在職中であれば、この範囲で収まります。
| 項目 | 目安 | 必要度 |
|---|---|---|
| 証明写真 | 1,000〜3,000円 | 必要 |
| 履歴書・封筒 | 数百円 | 場合による |
| スーツ・シャツ | 0〜3万円 | 手持ちがあれば不要 |
| 靴・かばん | 0〜2万円 | 手持ちがあれば不要 |
| 面接の交通費 | 1回あたり数百〜数千円 | 必要 |
| クリーニング | 数千円 | 場合による |
写真は、写真館とスピード写真で差が出ます。
ただし、第二新卒の書類選考で写真の質が決め手になることは、多くありません。
スピード写真で問題ありません。データで受け取れる機種を選ぶと、複数社に使い回せます。
服装は買い直さなくていい場合が多い
手持ちのスーツで問題ありません。
ただし、次の場合は確認してください。
- 新卒の就職活動から3年以上経っている
- サイズが変わっている
- 傷みや型崩れがある
該当する場合、シャツとネクタイだけ買い直せば足りることが多い。
スーツ一式を買い直す必要は、多くの場合ありません。
3. 交通費が積み上がる
最も読みにくいのが交通費です。
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 同一市内で10社 | 5,000〜1万円 |
| 都市部で10社 | 1〜2万円 |
| 遠方を含む | 数万円 |
面接は1社につき2〜3回あります。10社受けると、20〜30回の移動になります。
そして、企業が交通費を支給するかは会社によります。
| 支給の傾向 | 内容 |
|---|---|
| 支給あり | 遠方からの応募、最終面接のみなど |
| 支給なし | 中途採用では多い |
期待しないほうが安全です。
ただし、遠方からの応募の場合は、確認する価値があります。
確認の仕方
「面接の交通費について、支給の有無を教えていただけますでしょうか」
この確認自体が印象を悪くすることはありません。
オンライン面接を活用する
交通費を抑える最も確実な方法です。
一次面接をオンラインで実施している企業は増えています。
遠方の企業に応募する場合、「一次はオンラインで可能か」を確認してください。可能な場合が多くあります。
4. 離職中に出ていくお金
ここが本体です。
退職後、次の3つが自己負担になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 健康保険 | 任意継続、国民健康保険、扶養に入るのいずれか |
| 国民年金 | 自分で納付 |
| 住民税 | 前年の所得に対して課税、納付書が届く |
3行目が最も見落とされます。
住民税は、前年の所得に対して課税されます。
つまり、収入がない期間でも、前年に働いていた分の住民税が請求されます。
在職中は給与から毎月天引きされていたものが、退職後は納付書でまとめて届きます。
この金額は人によって大きく違うため、給与明細の住民税の欄を確認してください。
健康保険は3つの選択肢がある
| 選択肢 | 内容 |
|---|---|
| 任意継続 | 前職の健康保険を継続(原則2年間) |
| 国民健康保険 | 自治体の制度に加入 |
| 家族の扶養に入る | 条件を満たす場合 |
どれが安いかは、状況によって変わります。
任意継続は、会社負担分も自己負担になるため、在職中の約2倍になります。
国民健康保険は、前年の所得で保険料が決まります。
どちらが有利かは、自治体の窓口で試算してもらえます。退職前に確認しておくと、判断が早くなります。
なお、任意継続には申請の期限があります。退職後すぐに手続きが必要なため、退職前に確認してください。
5. 失業給付との関係
自己都合退職の場合、給付の開始までに一定の期間があります。
この期間、収入がない状態が続きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 待期期間 | 受給資格決定後、一定期間 |
| 給付制限 | 自己都合の場合、追加の期間がある |
| 給付額 | 前職の賃金に応じて決まる |
具体的な期間と金額は、制度の改正や個別の状況で変わります。
ハローワークで正確な情報を確認してください。
重要なのは、「辞めてすぐには入ってこない」という点です。
この前提で、離職中の資金計画を立ててください。
6. 在職中に活動するほうが費用面では有利
費用だけで見れば、在職中の活動が圧倒的に有利です。
| 項目 | 在職中 | 離職中 |
|---|---|---|
| 収入 | 継続 | 停止 |
| 社会保険料 | 会社が半分負担 | 全額自己負担 |
| 住民税 | 天引き | 自分で納付 |
| 焦り | 少ない | 大きくなる |
4行目が、実は最も重要です。
資金が減っていく状況では、条件の悪い会社でも受けてしまいます。
「あと1ヶ月で貯金が尽きる」という状態で、冷静な判断はできません。
だから、可能であれば在職中に活動してください。
ただし、現職の状況によっては、先に辞めるほうが良い場合もあります。その場合は、資金の見積もりを先にしてください。
離職中に活動する場合の目安
次の計算をしてください。
| 項目 | 計算 |
|---|---|
| 月々の生活費 | 家賃+光熱費+食費+通信費など |
| 社会保険料 | 窓口で試算 |
| 住民税 | 給与明細の額×12ヶ月分を確認 |
| 活動費用 | 月1〜2万円程度 |
合計を、手元の資金で割ってください。
それが、活動できる月数です。
3ヶ月分を下回る場合は、在職中の活動を優先することを強く検討してください。
7. 削れる項目と削ってはいけない項目
| 項目 | 判断 |
|---|---|
| 証明写真の質 | 削れる(スピード写真で可) |
| スーツの買い直し | 削れる(手持ちで可) |
| 有料の添削サービス | 削れる(エージェントは無料) |
| 資格の取得 | 応募先次第(急がない) |
| 交通費 | 削れる(オンライン面接を活用) |
| 面接前の身だしなみ | 削らない |
| 生活の基盤 | 削らない |
3行目に補足します。
職務経歴書の添削は、転職エージェントが無料で行います。
有料のサービスを使う前に、エージェントに登録して添削を受けてください。
6行目と7行目は、削らないでください。
清潔感に関わる部分(散髪、シャツのクリーニング)は、数千円で印象が変わります。
そして、生活の基盤を削ると、活動そのものが続きません。食事や睡眠を削って活動しても、面接での受け答えに出ます。
8. 進め方と時間配分
| 時期 | やること |
|---|---|
| 活動を始める前 | 給与明細で住民税の額を確認 |
| 離職を検討する場合 | 自治体で健康保険料を試算 |
| 活動開始時 | 写真の準備、服装の確認 |
| 活動中 | 月1〜2万円を活動費として見込む |
1行目が最も重要です。
給与明細の住民税の欄を見てください。
その金額が、離職後に毎月請求される額の目安になります。
多くの人が、この金額を把握していません。
費用の見積もりが判断を変える
資金の見通しがあると、活動の進め方が変わります。
「あと4ヶ月は活動できる」と分かっていれば、条件の合わない内定を断れます。
逆に、見通しがないと、最初に出た内定を受けてしまいます。
費用の計算は、節約のためではなく、判断を守るために行ってください。
9. よくある質問
Q. 転職活動には全部でいくらかかりますか
在職中であれば、数千円〜3万円程度が目安です。
服装を買い直す必要がなければ、写真と交通費が中心になります。離職中の場合は、生活費と社会保険料が加わるため、金額が大きく変わります。
Q. スーツは買い直すべきですか
手持ちで問題ない場合が多い。
サイズが変わっている、傷みがある場合のみ検討してください。シャツとネクタイだけの買い替えで足りることが多くあります。
Q. 証明写真は写真館で撮るべきですか
スピード写真で問題ありません。
第二新卒の書類選考で、写真の質が決め手になることは多くありません。データで受け取れる機種を選ぶと使い回せます。
Q. 交通費は企業が出してくれますか
中途採用では、支給されない場合が多い。
遠方からの応募の場合は、確認する価値があります。聞くこと自体が印象を悪くすることはありません。
Q. 離職中の住民税はどうなりますか
前年の所得に対して課税され、納付書が届きます。
在職中の給与明細で、住民税の額を確認しておいてください。その額が毎月の負担の目安になります。
Q. 健康保険はどれを選べばいいですか
任意継続、国民健康保険、扶養のいずれかです。
どれが有利かは状況によって変わるため、退職前に自治体の窓口や年金事務所で試算してもらってください。任意継続には申請の期限があります。
Q. 失業給付はすぐもらえますか
自己都合退職の場合、給付の開始までに一定の期間があります。
具体的な期間と金額はハローワークで確認してください。「辞めてすぐには入ってこない」という前提で計画を立ててください。
Q. 貯金がいくらあれば離職して活動できますか
生活費・社会保険料・住民税・活動費の合計で、月あたりの金額を出してください。
その3ヶ月分を下回る場合は、在職中の活動を優先することを検討してください。資金が減ると、判断が焦ります。
10. まとめ:今週やる3つのこと
1. 給与明細を出して、住民税の月額を確認する。離職後に請求される額の目安です。
2. 離職を検討している場合、自治体で健康保険料を試算してもらう。退職前でないと比較ができません。
3. 手持ちのスーツと靴を確認する。買い直しが不要なら、費用の大半は交通費だけです。
費用の計算は、節約のためではなく、判断を守るために行ってください。資金の見通しがあると、条件の合わない内定を断れます。
この記事は一般的な整理です。社会保険料や税の具体的な金額は、自治体・年金事務所・ハローワークなどの窓口で確認してください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。