警察官からの転職の職務経歴書|第二新卒が民間の言葉で書く方法と見本【2026年版】
警察官から民間企業に転職する人の職務経歴書で多いのは、「○○警察署 地域課にて、交番勤務に従事」と所属だけを書く書き方です。警察の中では伝わる書き方でも、民間の採用担当には、どんな仕事を、どう進めてきたのかが分かりません。
採用担当が職務経歴書で確かめたいのは、担当してきた仕事の中身、人と向き合ってきた経験、そして正確に記録を残し、手順を守って仕事を進めた経験の3つです。警察官の経験は、民間の仕事の言葉に言い換えることで、事務、安全の管理、顧客対応、営業など多くの職種で強い材料になります。
この記事では、警察官からの職務経歴書の書き方を欄ごとに整理し、見本とあわせて紹介します。なお、職務の中で知った秘密や、事件・事故の具体的な内容、関わった方が分かる情報は、職務経歴書に書かないでください。
1. 結論:採用担当が見る3つの欄
| 欄 | 書くこと | なぜ見られるか |
|---|---|---|
| 仕事の中身 | 担当した仕事を、民間の言葉で具体的に | 応募先の仕事と近いかを判断する |
| 人と向き合った経験 | 相談の受付、地域の方への説明、困っている方への対応 | 顧客対応や調整の力を判断する |
| 正確さと手順 | 記録の作成、決まった手順に沿った対応 | 安心して仕事を任せられるかを判断する |
警察官の仕事には、民間でいう「顧客対応」「記録の作成」「安全の管理」が多く含まれています。これらを民間の言葉で書き出すと、経験の幅が伝わります。
2. 交番・地域の仕事を民間の言葉に直す言い換え表
| 警察での仕事の例 | 民間の言葉への言い換え |
|---|---|
| 交番での相談の受付 | 来訪者の相談の受付と、内容の聞き取り |
| 道案内や落とし物の対応 | 来訪者への案内と、物品の受け付けの記録 |
| 地域の見回り | 担当地域の安全の確認と、気づいた点の報告 |
| 書類の作成 | 聞き取った内容の正確な記録と、報告書の作成 |
| 地域の方への防犯の呼びかけ | 地域の方への説明と、啓発の活動 |
| 交通の整理 | 人や車の流れの誘導と、安全の確保 |
| 後輩の指導 | 新しく配属された人への手順の指導 |
言い換えるときは、件数や頻度を添えてください。「1日の相談の受付 約10件」「月の見回り 約60回」のように書くと、仕事の量が伝わります。数字は事実の範囲にとどめてください。
3. 書いてよいこと、書いてはいけないこと
| 書いてよいこと | 書いてはいけないこと |
|---|---|
| 所属していた期間と、大まかな部署 | 職務の中で知った秘密 |
| 担当した仕事の種類 | 事件・事故の具体的な内容 |
| 相談の受付などの件数のおおよその規模 | 関わった方が分かる情報 |
| 取得した資格や免許 | 捜査の手法や内部の仕組み |
迷ったときは、書かないほうを選んでください。具体的な事件の話をしなくても、仕事の種類と自分の行動を書けば、経験の中身は十分に伝わります。
4. 人と向き合った経験の書き方
ビフォー 「市民の安全を守るため、誠実に職務を遂行しました。」
アフター 「交番で1日約10件の相談を受け、相手の話を最後まで聞いてから、必要な窓口を案内することを心がけました。相談の内容を正確に記録するため、聞き取りの項目を一覧にして使っていました。2年目からは、新しく配属された2名に、受付と記録の手順を教えました。」
「誠実に」「市民のために」といった言葉より、具体的に何をしたかを書くと、民間の顧客対応の仕事でも同じように動ける人だと伝わります。
5. 見本①:警察官から事務職へ
職務要約
警察官として3年間勤務。地域の交番で、相談の受付と記録の作成、落とし物の受け付けを担当しました。聞き取りの項目を一覧にして記録の漏れを防ぎ、2年目からは新しく配属された2名に受付と記録の手順を教えました。正確に記録を残し、期限を守って仕事を進める力を、事務職で生かしたいと考えています。
職務経歴
2023年4月〜現在 ○○県警察(勤務地は記載の範囲で)
・業務:相談の受付(1日約10件)、記録と報告書の作成、物品の受け付けの記録
・工夫:聞き取りの項目を一覧にして、記録の漏れを防いだ
・役割:新しく配属された2名への手順の指導
・使ったもの:文書作成のソフト、表計算のソフト
見本の数字は架空のものです。必ず自分の実際の経験に置き換えてください。
6. 見本②:警察官から安全管理・顧客対応の仕事へ
職務要約
警察官として3年間、地域の見回りと交通の整理、地域の方への防犯の呼びかけを担当しました。人が多く集まる行事では、人の流れの誘導と安全の確保を行いました。緊張する場面でも落ち着いて対応し、相手に分かりやすく説明する経験を、施設の安全管理や顧客対応の仕事で生かしたいと考えています。
職務経歴
2023年4月〜現在 ○○県警察
・業務:担当地域の安全の確認と報告、交通の整理、防犯の呼びかけ
・経験:地域の行事での人の流れの誘導と安全の確保
・資格:普通自動車の運転の免許
安全管理や顧客対応の仕事に応募する場合は、落ち着いて対応した経験と、分かりやすく説明した経験を前に出すと、仕事への近さが伝わります。
7. 落ちる書き方5つ
| 落ちる書き方 | 何が問題か | 直し方 |
|---|---|---|
| 所属と階級だけを書く | 仕事の中身が分からない | 担当した仕事を民間の言葉で書く |
| 警察の中の言葉のまま書く | 採用担当に伝わらない | 言い換え表を使って直す |
| 「正義感が強い」だけを強みにする | 応募先での生かし方が見えない | 具体的な行動と役割を書く |
| 事件の具体的な話を書く | 情報の扱いが心配される | 仕事の種類と自分の行動にとどめる |
| 警察への不満から書く | 前向きさが伝わらない | 民間で実現したいことから書く |
8. 面接で深掘りされる3か所
| 深掘りされる点 | 聞かれ方の例 | 準備 |
|---|---|---|
| 辞める理由 | なぜ警察官を辞めるのですか | 学んだことと、民間で実現したいこと |
| 民間の働き方 | 利益を考える仕事に抵抗はありませんか | お客様の役に立つことへの関心 |
| 具体的な経験 | 難しい相談にどう対応しましたか | 話を聞き、案内した流れ(具体的な内容には触れない) |
提出前に見直す5つの点
- 警察の中の言葉を、民間の言葉に直せているか。
- 担当した仕事の中身を、具体的に書けているか。
- 件数や頻度などの数字を入れているか。
- 職務の秘密や事件の具体的な内容を書いていないか。
- 警察への不満から書いていないか。
よくある思い込みと実際
| 思い込み | 実際 |
|---|---|
| 警察官の経験は警備の仕事でしか使えない | 言い換えれば、事務や顧客対応など多くの職種で強みになる |
| 事件の話をしないと伝わらない | 仕事の種類と行動を書けば、秘密に触れずに伝わる |
| 体力と正義感が一番の強み | 正確な記録と、人と向き合う力も強く評価される |
9. よくある質問
階級は書いたほうがよいですか
書いて構いませんが、民間の採用担当には伝わりにくいことがあります。階級よりも、任された役割や仕事の量を書くほうが伝わります。
勤務地はどこまで書けばよいですか
書いてよい範囲で、大まかに書いてください。迷う場合は、所属していた組織の決まりを確かめるのが安全です。
警察学校の期間はどう書けばよいですか
職務経歴の中に、採用後の研修の期間として書いて構いません。そこで身につけたことを一言添えると伝わります。
資格はどこに書けばよいですか
職務経歴書の最後に「資格」の欄を作り、正式な名前と取得の年月を書いてください。民間で使える免許や資格は必ず書いてください。
職務経歴書は何枚がよいですか
1〜2枚が目安です。経験が短い第二新卒であれば、1枚にまとめても十分に伝わります。
民間の仕事の経験がまったくありません
警察での仕事を民間の言葉に言い換えれば、十分に書けます。相談の受付、記録の作成、安全の確認など、民間と共通する仕事を探してください。
交番以外の部署の経験はどう書けばよいですか
部署ごとに期間を分けて書き、担当した仕事の種類を民間の言葉で書いてください。具体的な内容には触れないようにしてください。
自己PR欄と職務経歴の内容が重なってもよいですか
重なっても構いませんが、職務経歴では事実を、自己PR欄では身につけた力と入社後の生かし方を中心に書き分けてください。
10. まとめ:今日やる3つのこと
今日やる3つのこと
① 担当した仕事を書き出し、言い換え表で民間の言葉に直す
② 件数や頻度などの数字と、人と向き合った経験を一つずつ書く
③ 職務の秘密や事件の具体的な内容が入っていないかを確かめる
警察官からの職務経歴書は、仕事の中身・人と向き合った経験・正確さと手順を、民間の言葉で書くと伝わります。
この先、読むべき記事
- 職務経歴書の書き方 職種別まとめ|第二新卒が自分の職種の見本を探す(職種別の職務経歴書)
- 警察官からの転職の自己PR|第二新卒の例文6パターンと対応力・記録の言い換え(警察官からの自己PR)
- 警察官から民間企業へ転職する|職務経歴書に何を書くか(警察官からの転職)
- 職務経歴書の言い換え集|第二新卒があいまいな表現を具体的に直す40例(経験の言い換え)
- 守秘義務がある仕事の書き方|性質と量だけで伝える(書いてはいけない情報)
- 自衛官からの転職の職務経歴書|第二新卒が民間の言葉で書く方法と見本(自衛官からの職務経歴書)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。